大江 真莉子 先生の独自取材記事
あざみ野クマザワデンタルクリニック
(横浜市青葉区/あざみ野駅)
最終更新日:2021/12/23

田園都市線あざみ野駅から徒歩3分という利便性の良さも魅力の「あざみ野クマザワデンタルクリニック」。熊澤亮人院長と一緒に診療にあたる大江真莉子先生(旧姓・林)は、矯正治療のエキスパート。小児から成人まで、幅広い年代の矯正治療に対応しながら、大切にしているのは患者との密なコミュニケーション。個々の悩みや要望を聞いた上で、治療を開始するタイミング、求めているゴール、生活背景に合わせた治療スケジュールなどを考案している。「一生涯の健康を考えたときにも、矯正治療は価値のある治療。より多くの人に矯正治療を検討していただくためにも、誰でも気軽に相談できる存在になりたいです」と話す大江先生に、矯正治療のメリットや診療のポリシーなどを語ってもらった。
(取材日2020年3月31日/更新日2021年8月3日)
小児から成人まで、幅広い年代の矯正治療に対応
先生がこちらのクリニックに勤務するようになったきっかけを教えてください。

当院の院長である熊澤亮人先生と、日本歯科大学の同級生だったことがきっかけで2018年から勤務しています。熊澤院長が一般歯科やインプラント治療などを、私が矯正治療を担当しています。それぞれ得意分野が分かれているので、私がわからないことを熊澤院長に質問したり、熊澤院長が治療をしている患者さんに私が矯正治療の説明をしたりと、良い形で役割分担ができていると思います。また、二人の知識や意見を合わせて治療方針を決めることもできるので、とてもバランスの良い環境が整っていると思います。あざみ野というエリアは患者さんの歯科治療に対する意識が高く、歯磨きの方法や矯正治療について、熱心な質問や相談を受けることも多いですね。
先生が専門としている矯正治療には、どんなメリットがありますか?
矯正治療によって口腔内を整えていくことで、審美的なメリットを得られるだけでなく、噛み合わせの改善や歯周病・虫歯の予防などのメリットも期待できるんですよ。歯並びを整えることで噛む力を適切に分散させ、歯への負担を軽減することもできます。歯並びが改善されればブラッシングがしやすくなるため、歯周病や虫歯になりにくい環境をつくることにもつながるのです。最優先するのはあくまでも口の中の健康ですが、心理的なメリットもあると思います。歯並びに自信が持てない方にはぜひ、口元に自信が持てるようにして、ポジティブな気持ちになるようにして差し上げたいですね。
こちらではどんな患者さんが矯正治療を受けていますか?

小児のお子さんが多いですが、成人の患者さんもいらっしゃいます。当院では矯正治療以外にも一般歯科やインプラント治療など幅広い診療に対応していますので、他の治療を受けた患者さんに「実は歯並びも気になっているんです」と相談いただき、矯正治療を始めるケースもありますよ。歯を動かすこと自体は一生涯できるため年齢を重ねても治療は可能ですが、成長段階の小児のうちに治療することで、治療の選択肢も広がります。そういったメリットを保護者にお話しした上で、治療を始めるタイミングを検討していただくようにしています。当院では小児専用の矯正治療室を設けており、天井などをかわいらしいデザインにすることで、できるだけお子さんが怖がらずに治療を受けられるように工夫しています。
コミュニケーションを通して適した治療計画を考案する
先生が矯正治療を行う際に、こだわっていることがあれば教えてください。

小児の歯列矯正の場合は保護者のサポートが必要になりますので、保護者にも治療内容や治療方針を丁寧に説明するようにしています。口の中を実際に見ていただきながら、わかりやすく伝えられるように工夫しています。成人の歯列矯正のにおいても同様に、ゴールを明確に設定して、そこに確実に到達することが重要だと思っています。ゴールを検討する際には口元だけでなく、骨とのバランスや横顔の印象なども考慮します。また、矯正治療は抜歯を伴うこともありますが、当院では本当に抜歯が必要かどうかを慎重に検討しています。
患者さんと接する際に心がけていることはありますか?
治療期間が長期化する矯正治療は、患者さんのモチベーションを維持することが大切だと思っています。そのためにも、治療経過を写真に撮って患者さんに見ていただいたり、治療前の模型と現在の歯を見比べていただいたりして、「こんなに歯が動いたんだ」という変化を実感していただけるようにしています。患者さん自身は、毎日少しずつ歯が動いていても、見慣れてしまうと変化に気づかないこともあります。ですから、できるだけ私から途中経過を話すことを心がけています。あとは、気になることや質問があれば気軽に話していただけるよう、積極的にコミュニケーションを取るようにしていますね。
コミュニケーションを意識されているのですね。

治療が始まってからはもちろんですが、治療前の相談時にもできるだけ患者さんと話をするようにしています。特に矯正治療は他の治療よりも費用の負担が大きくなりますが、「お金のことは聞きにくい」という人もいると思うんです。でも、お金に関する不安が払拭できなかったことを理由に、必要な医療を諦めてほしくないと思っています。支払いを分割にすることもできますし、そういったことも含めて、できるだけ話しやすい雰囲気をつくっています。また、矯正治療は治療期間が長いので、患者さんのバックグラウンドに合わせて治療計画を提案することが重要です。例えば結婚式の予定がある方のために、結婚式の時期には前歯の目立つところだけでも装置を外しておけるような計画を練ることもあります。患者さん一人ひとりに寄り添った治療計画を考案するためにも、コミュニケーションは大切だと思います。
変化を実感して喜ぶ患者を見るのが一番のやりがい
先生が歯科医師になったきっかけは何でしょうか?

父も祖父も歯科医師だったので、子どもの頃から歯科医師は身近な職業でした。おかげで幼い頃から、「歯医者さんが怖い」というイメージを持つことなく育ちました。実は私自身も歯並びが悪くて、矯正治療を経験しているんです。自分の歯並びにずっとコンプレックスがあったのですが、矯正治療を終えた時の歯の見た目に感動したことがきっかけで、矯正治療に興味を持つようになりました。矯正治療は患者さんによってどんな治療をすべきかが異なりますので、常に学び続ける必要があると思います。しかし患者さんにとってベストな治療を考えるときや、患者さんが喜んでいる姿を見たときは大きなやりがいを感じますので、私はこの仕事が好きなのだと感じます。
これまでで印象に残っている患者さんはいますか?
成人矯正治療をする患者さんは、変化が目に見えると、非常に喜んでくださる方が多いですね。「この歯が動いてきましたね、よかったですね!」と、患者さんと一緒に診療室で大喜びしたこともあります。最初は矯正装置に慣れなかった患者さんが、「歯が動いている気がしてうれしいです」と、治療に意欲的になってくださったこともありました。最近は年齢を重ねても矯正治療を希望する方が増えていますし、まだお子さんが小さいうちから積極的に矯正相談にいらっしゃる保護者も増えています。幅広い年代の方が積極的に治療を検討するようになったので、これまで以上に矯正治療が身近なものになってきたのだなと思います。
読者にメッセージをお願いします。

矯正治療を始めるか迷っている人も多いと思いますが、その人にとって本当に必要ならば、ぜひ矯正治療を受けてほしいと思っています。それができるように、当院は気軽に相談できる存在になりたいですし、矯正治療が価値のある治療だということを伝えていくのも私たちの役目だと思います。自分の10年後20年後を考えたときに、今のうちに矯正治療を受けておくのがベストな可能性もあります。保護者の方には、治療の選択肢が多い小児のうちに、まずは一度矯正治療が必要かどうかを判断する機会を持っていただきたいですね。今だけでなく一生涯の口内の健康に貢献してくれる治療であるということを前提に、矯正治療を検討してほしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/39万円~、矯正治療/90万円~、マウスピース型装置での矯正/40万円~、ホワイトニング/3万6000円~、セラミックを用いた治療/6万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供を行っております。
カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)については、効果・効能に関して個人差があるため、 カスタムメイド矯正装置(マウスピース矯正)を用いた治療を行う場合は、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。