正本 建夫 院長の独自取材記事
まさもと耳鼻咽喉科アレルギー科
(大阪市淀川区/新大阪駅)
最終更新日:2026/03/13
新大阪駅から徒歩5分の「まさもと耳鼻咽喉科アレルギー科」。大きなビルの1階にあり、院内はバリアフリー対応で、通りに面した待合室にはたっぷりと日差しが注がれる明るい雰囲気。所々にひざ掛けやぬいぐるみ、絵本、子ども用の椅子が配置され、トイレにはおむつ台や替え用のおむつまで。子ども連れの多い耳鼻咽喉科ならではの配慮が感じられる。同院は耳垢除去や風邪などの一般的な耳鼻咽喉科の疾患に広く対応しているほか、花粉症の免疫療法など、ニーズが高い一歩踏み込んだ医療を提供することを心がける。正本建夫院長に、花粉症などの免疫療法やこの地で開業した経緯などについて聞いた。
(取材日2018年7月11日)
花粉症治療の完治をめざす舌下免疫療法
クリニックの特徴を教えてください。

当クリニックでは耳鼻咽喉科全般の診療を行っておりますが、私がアレルギー性鼻炎について学んできたこともあり、特に花粉症の治療に力を注いでいます。花粉症は年々増加傾向にあり、人も長寿化している中で、花粉症との付き合いも長期化することが予想されます。快適な人生を送るためにも、当クリニックでは花粉症の完治をめざした免疫療法をお勧めさせていただいています。最近では舌下免疫療法を行っているクリニックが増えてきていますが、当クリニックでは皮下免疫療法も行っていることと、長年行ってきた実績があることが最大の特徴です。舌下免疫療法ではダニとスギ花粉だけですが、皮下免疫療法ではダニ、スギ花粉のほか、ハウスダストとブタクサ花粉の治療もでき、対応できるアレルゲンの幅が広がります。
免疫療法のメリットとデメリットを教えてください。
メリットは治癒もしくは長期的にアレルギー症状を和らげることが期待できること。またお薬を減らすことが見込め、それに伴う不眠やイライラなどの合併症からの解放につながることで、生活の質の向上が望めることです。アレルギー性鼻炎がある人は、気管支喘息やアトピー性皮膚炎などほかのアレルギー疾患の症状も併発している方が多いですが、免疫療法後にはひいてはほかのアレルギー疾患の症状への影響も期待できます。ただ一部のアトピー性皮膚炎の方の中には、逆に症状がひどくなる方もいらっしゃいますので、専門の医師と相談しながら慎重に進めていくことが大切です。デメリットは、長期間、すなわち5年以上の通院が必要なこと。またアレルゲンを投与することからアレルギー反応が起こる可能性があり、まれにアナフィラキシーという強い副作用が現れることもあります。しかし症状の改善が見込めることが多く、試してみる価値は十分にあります。
デメリットを不安に思う患者さんも多いのでは?

そうですね。信頼できる医師との意志疎通が大事でしょう。当院でもまずは患者さんへの説明をしっかりと行っていくようにスタッフ一同心がけています。アレルギー反応のほとんどが、発疹です。より強い症状であるアナフィラキシーショックはさらに低確率で起こりますが、投与後30分以内に発症することがわかっています。適切に処置すればほとんどの場合は1時間程度で回復し、後遺症を残すこともないでしょう。当クリニックでは投与後30分は院内で休憩していただいてから帰宅していただくなど、フォロー体制を敷いています。現在飲まれているお薬との飲み合わせでできない方や、開始時妊婦の方は当クリニックではお断りしており、子どもは小学校に入学した6歳以上とさせていただいていますが、煩わしさから解放される喜びは何ものにも代えがたいと思います。
スタッフとの連携で、患者の変化も見逃さない
こちらのクリニックは今年開業されたとお聞きしました。

そうです。以前は平野区で15年ほど開業しておりました。今でも平野区の時の患者さんの中には、ここ新大阪まで足を運んでくださる方も多く、たいへん申し訳なく、またありがたく思っています。しかし、私が推奨する免疫療法をより多くの方に知っていただきたいと、新しい場所に移転することにしたんです。新大阪周辺は意外にも病院が少なく、医療の空白地になっていること。新しい治療にアンテナを張っているビジネスパーソンが多い地域であること。また、再開発地域であり、駅を離れれば子育て世代がたくさん移り住んで来ている地域であることも魅力でした。
実際、開業してどういった患者さんが多く通われていますか?
休み時間や仕事終わりに通われるビジネスパーソンが中心ですね。平野区の頃の患者さんはファミリー層中心であったこともあり、子どもと接するのは好きなので、ぜひ子どもさんにも来ていただきたいですね。処置室のネブライザーには「いちご」と「ミント」の香りをつけていますが、これも子どもの遊び心をくすぐる秘密の一つ。どっちにしようか迷うことを楽しみにして、また嫌がらずに病院に来てもらうための工夫です。院内のあちこちに子ども用の椅子を置いたり、トイレには替えのおむつも用意しています。ビルの1階に開業し、全面バリアフリーで車いすでも入りやすくしたことなど、あらゆる年齢の方に配慮したクリニックづくりにこだわっています。
先生が日々の診察で心がけていることはありますか?

日々の診察は私だけの力ではなく、スタッフとの連携が重要になります。毎日ミーティングや申し送りは欠かしません。中でもスローガンを掲げて、皆のベクトルを同じ方向に向けるように心がけています。今のスローガンは「感謝を大切に」です。一人ひとりの患者さんとの出会いに感謝して、診療に臨んでいます。またもう一つが「六感診察」です。「視・聴・触・味・嗅」の感覚と、ピーンとくる第六感を研ぎ澄まして、患者さんに気を配ることが大事であると伝えています。例えば、ネブライザーからしっかりお薬が出ているかなど、いつも通う患者さんなら自分から言ってくれますが、子どもではわかりません。ほかにも患者さんの様子から別の病気にもかかっていないかなど、コミュニケーションを大事にすることで、お薬の重複を防ぐことにつながります。
生活の質の向上をめざした医療を提供していきたい
学生の時に打ち込まれたスポーツや現在の趣味はありますか?

大学に在籍した6年間はテニス部でした。体を動かすことは好きで、時々スポーツジムに行っています。飲みものは加糖のものをやめてお茶にしたり、食べすぎないようにするなど健康には気をつけています。ほかには趣味といえば読書でしょうか。漫画なども好きですが、経営に関する本などもよく読みますね。日常のちょっとした気づきが多くあり、そこからヒント得て日々の診療に生かすことも多くあるんですよ。例えばある本で、人が物を取りに行くのではなく、物を人に合わせて置くことで、時短が可能になると書いてありました。すぐに機器の位置を替えて実践しましたよ。1秒、2秒のことではありますが、私にとっても患者さんにとっても時間は大切ですからね。
今後のクリニックの展望について教えてください。
より患者さんの生活を向上させるような医療にも、力を入れたいと思っています。点滴など補助的になりますが、そういったものも取り入れていきたいですね。忙しく働くビジネスパーソンを中心にニーズが増えてくのではないかと思います。今後も医療の進歩に遅れないよう、危機感を持って研鑽していきたいですね。
最後に、読者へメッセージをお願いします。

当クリニックは駅に近く、周辺にはスーパーやドラッグストアなどもあります。予約システムを利用して診察の待ち時間にお買い物するなど、時間を有効活用しながら、気軽にお越しいただければと思います。また、花粉症での通院を希望されている方は、花粉が飛び始めてすぐの2月頃からの来院をお勧めしています。4月頃のピーク時では病院が混み合うからというだけでなく、症状がひどくなってから落ち着かせるのには何日もかかるため、早くからの投薬がお勧めです。また耳垢でも風邪でも、どんなに小さな悩みでもご相談ください。

