加藤 仁美 院長の独自取材記事
RERA DENTAL CLINIC
(流山市/南流山駅)
最終更新日:2025/09/05

南流山駅から車で5分ほどにあるビルの2階に開業した「RERA DENTAL CLINIC」。院長の加藤仁美先生は、大学病院時代には補綴を専門にしてきたが、同院ではなるべく治療の必要がない口腔環境を維持できるよう、小児矯正や予防歯科などにも力を入れている。「できるだけ自分の手で患者さんの口腔環境を守っていきたい」という強い思いから、日々経験や勉強を重ねてきたという。患者のことを第一に考える、そんな歯科医療における姿勢に感銘を受けて、勤務先のクリニックが変わる度について来てくれる患者もいるそうだ。熱意を持って日々の診療に取り組む加藤院長に、同院の特徴や専門とする補綴治療などについて話を聞いた。
(取材日2025年7月7日)
不安や恐怖心を和らげるため治療を「見える化」
流山で開業された背景と、現在の患者層について教えてください。

日本大学松戸歯学部を卒業後、日本大学松戸歯学部付属病院に勤務していたので、開業するなら大学病院の近くでと考えていました。また、勤務医の頃から南流山に住んでいたので、土地勘があったことも大きいです。開業以来、小さいお子さんからご高齢の方まで幅広い年齢層の方に来院いただいています。当院はビルの2階にありますが、エレベーターが設置されていて、院内もバリアフリーになっていますので、車いすで来られた患者さんもそのまま診療室までスムーズに入っていただけます。最近では小さなお子さんたちも多く、待合室で走り回るほど皆元気なお子さんばかりです。このエリアの方々は老若男女を問わずデンタルIQが非常に高い印象です。
こちらではどのような治療を行っていますか?
私は補綴治療を専門としていますが、当院にはさまざまな症状で悩む患者さんが来られるため、一般歯科治療やインプラント治療、親知らずの抜歯、小児矯正、ホワイトニングなど幅広い症例に対応しています。また、当院には歯科恐怖症や嘔吐反射の強い方も多く来られています。研修医時代からそうした不安を抱える患者さんと向き合ってきましたので、その経験を生かして苦痛の少ない治療を心がけています。最近、口腔内スキャナーを導入したのですが、従来の方法と比べて嘔吐反射を抑えた型採りができるので、補綴物の作製などに活用しています。通院が難しくなった患者さんに対しては、訪問診療で口腔環境のケアに取り組んでいるんですよ。歯科医師として、できるだけ自分の手で患者さんを治療したい、自分の患者さんは最後まで責任を持って診たいという思いが強いんです。
診療において、工夫されていることはありますか?

患者さんの中には、歯科クリニックに対して「怖い」「嫌い」という気持ちを持っている方もおられます。そういった気持ちを少しでも緩和できるよう、丁寧に説明するとともに、治療を「見える化」しています。例えば、初回の診療ではお口の状況を記載した冊子をプリントしてお渡ししているんです。お子さんの場合には、歯の状態に合わせてニコニコマークなどの表情をつけて歯の状態をわかりやすくしています。大人の方には歯周病のリスクなど、その患者さんの口腔内の傾向がわかるよう工夫をしています。治療においても口腔カメラで治療前後の状態をお見せして、治療内容を細かく説明し、理解していただくよう配慮しています。
豊富な選択肢が特徴。専門の補綴治療にも尽力
得意とされている補綴治療について、詳しくお聞かせください。

これまで大学病院で10年以上、補綴治療を専門に研鑽を積んできました。補綴治療は、詰め物やかぶせ物、入れ歯、インプラント治療、顎関節症など多岐にわたります。補綴を専門とする歯科医師の強みは、虫歯や破損で噛みにくくなったり失ったりした歯を治療するための選択肢を豊富に持っている点でしょう。治療法だけでなく、さまざまな素材にも精通しているので、機能面・審美面ともに患者さんのご希望に近づけられるよう努めています。今は、セラミックやジルコニアなど自由診療の素材を選ぶ方も増えてきています。治療の際には、それぞれの素材の違いやメリットを丁寧にご説明しますので、安心してご相談ください。当院では、がんにより摘出した顎を補うための治療など難症例にも対応していますし、先進の補綴治療も積極的に取り入れています。専門的な治療を身近な歯科クリニックで受けられるということを、より多くの患者さんに知っていただきたいですね。
お子さんの治療にも力を入れていると伺いました。
最近は顎が小さく歯が大きいお子さんが増えています。当院では、そうしたお子さんたちが将来的に不正咬合にならないよう、顎顔面矯正による小児矯正を行っています。これは、子どもの顎の骨の成長を助けながら顎全体を広げていくための装置を用いる方法で、始めるのは4~5歳くらいが良いとされています。装置による矯正を行うかどうか悩んでいる場合や、さほど症状が進んでいない場合などは、口腔筋機能療法(MFT)と呼ばれる、舌や口周りの筋肉の機能を育成するための療法で改善につなげていきます。お子さんがいつもポカンと口を開けている、口呼吸している、鼻炎が続いているといったことがあればぜひ相談に来てください。しっかり噛むための食事の方法などもお伝えしていますよ。
治療の際、心がけていることを教えてください。

患者さんが何を望まれているかに耳を傾け、その方の希望に沿った治療を提供することを心がけています。そして、できるだけ患者さんが苦痛に感じる時間を少なくできるようにも努めていますね。患者さんにとってはずっと口を開けていることも大変ですし、治療時間自体が短かければ、もし痛みを感じることがあってもその痛い時間は少なくなりますよね。私はどちらかというと作業の手が速いですし、治療時間もできるだけ短くなるように対応しています。もちろん麻酔は使いますし、その際は痛みが感じにくいように電動麻酔を使用しています。患者さんの要望もなるべく伺って、例えば「この治療は後にしてほしい」などと言っていただければ、できる範囲で対応するようにしています。
トラブルのない口に導くため、信頼するスタッフと連携
親しみやすいスタッフの皆さんも、こちらのクリニックの魅力ですね。

私も含めて全員が女性です。スタッフ同士仲が良く、とても良い雰囲気で診療にあたれています。それに、当院のスタッフはオープニング時から働いている2人をはじめ、長く勤めてくれている人がほとんどなんです。私の考えをよく理解してくれていますし、患者さんにとっても、なじみのあるスタッフがいることによる安心感はとても大きいと思います。人柄の良さはもちろん、能力も高いスタッフばかりで本当に感謝しています。これからもスタッフの協力のもと、チーム医療を大切に、患者さんに寄り添った診療を提供していきたいです。
ところで、お休みの日の過ごし方やリフレッシュ方法はありますか?
お休みの日は、勉強会に参加していることが多いですね。最近では成人の矯正について学んでいます。というのも、同院では小児矯正のみ行っていますが、小児矯正だけはなく、引き続いて成人の矯正が必要になることも考えられます。小児矯正を行った責任もありますので、来るべきその時に備えて勉強しています。後は、1年ほど前から犬を飼い始めました。チベタンテリアという日本ではちょっと珍しい犬種なのですが、甘えたがりで人懐っこく、散歩中に出会った人や犬にすぐに近づいていってしまうんです(笑)。そんな所もかわいくて癒やされていますね。
最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします。

歯科医師としてさまざまな治療を行っており、治療によって現状維持はめざせますが、元の健康できれいな状態に完璧に戻すことはできません。だからこそ、一番望ましいのは「治療の必要がない口腔環境を維持していくこと」になります。そのため、予防歯科に精通した歯科衛生士がメンテナンスを行うなど、定期的なケアにも力を入れているところです。しかし、虫歯や歯周病を予防するために、何よりも重要なのは毎日の歯磨きです。ぜひ患者さんには、ご自分の歯に対する意識を高めていただき、「自分の歯は自分で守る」という意識を持っていただきたいと思います。歯や治療について知りたいことがある時や困った時には、いつでもご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とは小児矯正/11万円~、インプラント治療(1歯)/44万円~、ホワイトニング/2万2000円~、セラミックインレー/5万5000円~、セラミッククラウン/13万2000円~、ジルコニア/8万8000円~