三橋 憲司 院長の独自取材記事
みはし歯科クリニック
(調布市/調布駅)
最終更新日:2025/01/27

患者の話を聞く、安全・安心にこだわる、精度の高い治療を提供する、を診療の根底に置く「みはし歯科クリニック」。この理想のために開院したという三橋憲司院長は、「患者一人ひとりをじっくり診て、その方の状況やご希望に適した治療法を検討します」という。そのため診療室とは別に、話を聞く専用の部屋を設け、初診時のヒアリングや治療法の決定など重要な場面で使用。リラックスした雰囲気の中で十分な説明を行い、患者の話も聞くことができる。子どもから高齢者まで全年代を一生診ていくクリニックでありたいと、地域密着の診療を続ける三橋院長に話を聞いた。
(取材日2018年2月28日)
話を聞くための部屋を設け、患者の希望をもとに診療
2018年のオープンですが、どのような思いで開院されましたか?

私は都内の歯科医院で10年以上診療してきましたが、患者さん一人ひとりをもっとじっくり診たい、腰を据えて長くお付き合いしたいという思いが強くなり、自分の理想をかなえるため当院を開院しました。「どなたでも通いやすく、居心地がいい場所にしよう」と考え、調布駅近くで通院に便利な場所を選び、院内環境もバリアフリー仕様、広々とした空間などにこだわっています。また診療面では「患者さんの悩みや症状、希望をしっかり伺う」「患者さんにもスタッフにも安全・安心な環境を整える」「精度の高い治療を身近な場所で提供する」を理念とし、お子さんやそのご両親、高齢の方まですべての年代の患者さんを診るクリニックをめざしています。診療内容は一般歯科、小児歯科、口腔外科、矯正歯科など幅広く対応しています。
どんなタイミングで患者の話を聞かれるのでしょうか?
初診時に痛みに対する緊急処置などが必要なければ、問診票の記入後は診療用チェアでなくカウンセリングルームにご案内します。部屋には資料を映すモニターを載せたテーブル、ハの字形に並べたチェアを置き、リラックスした雰囲気の中で話を伺っています。このときは患者さんのライフスタイルや日頃の悩みなどを詳しく聞き、私からはご本人の希望を重視して治療するといった当院の考えをお伝えし、お互いの理解や信頼関係を深めるのが目的。次に診療用チェアに移動して検査などを行い、口腔内の写真を撮り、歯科衛生士が口の中の汚れをチェックするなどで、大抵その日は終了します。次回は診断をもとに治療法を検討していただくのですが、このときもカウンセリングルームでじっくりと説明し、患者さんからの希望も具体的に伺っています。もちろん治療中も患者さんのご要望に応えるよう留意しています。
先生はインプラント治療の経験も豊富と聞いたのですが?

ええ、歯学部卒業後はインプラント治療に強みを持つ歯科医院で経験を積みました。ただ決してインプラント治療ありきでなく、かぶせ物や入れ歯、ブリッジなどと同様、治療の選択肢の一つと捉えています。それにしっかり噛めることが望めるといった利点の一方で、外科手術が必要で治療期間が長くなり、埋入の土台となる骨を増やす準備が必要なケースなどもあるのです。当院では「こうした症状ならこのような治療法が適している」と複数の選択肢をご用意し、各メリット・デメリットをご説明した上で、ご本人にとって最適なやり方を一緒に検討していきます。またどの治療法にも言えますが、治療したら終わりではなく、治療した歯の健康を維持する始まり。ご自宅での歯磨きなどに加え、クリニックでのチェックとメンテナンスも定期的に受けてほしいですね。そのためにも近くの通いやすい歯科医院を選ぶことをお勧めします。
予防と矯正で虫歯ゼロが小児歯科の目標
今後さらに力を入れる分野があれば教えてください。

調布駅周辺は再開発が進行中で、昔からお住まいの方のほか働き盛りの子育て世代も多くなりました。そうした状況も踏まえて小児歯科、特に予防と矯正に力を入れ、地域のお子さんの健康を歯から守りたいと考えています。私はここで長く診療を続けるつもりですから、小さい頃から診ているお子さんが、虫歯ゼロのまま小学生、中学生へと成長する様子を目の当たりにできるのは何よりの喜びです。また矯正は経験豊富な専門の歯科医師で、大学の矯正歯科の講師も務める知人に担当してもらいます。お子さんの歯並びを治すために抜歯や目立つ器具を使う必要はなく、咬合育成によって痛みの少ない自然な矯正をめざします。また矯正は単に見た目を美しくする目的以外に、治療にも大きな役割を果たします。一般的な治療を行う際も、必要なら矯正後に治療したほうが術後の経過は良好なことが望める場合も多いのです。
子どもは何歳頃から受診するといいのでしょうか?
1歳半くらいからお母さんの治療と一緒に来院されるといいでしょう。最近はお子さんの虫歯は減りましたが、もし1、2歳頃から虫歯になったら要注意です。これは常時甘い食べ物や飲み物を取っていたり、寝る前の歯磨きの後で牛乳やスポーツドリンクを飲んだりといった生活習慣の影響と考えられるからです。改善にはご両親の協力が絶対必要なため、お子さんの受診の際に「子どもが健康な歯でいられるよう生活習慣の改善を」とじっくりお話しします。さらにご家族に虫歯があれば子どもも虫歯になりやすいですから、全員で虫歯の治療、治療後の予防に取り組んでいただくよう強く勧めています。
親世代の30、40代が気をつけることはありますか?

50代、60代で歯周病にならないよう、今から注意していただきたいですね。歯周病は高齢の方が歯を失う一番の原因ですが、かなり進行するまで自覚症状はほとんどありません。歯茎が下がって歯が長く見えたり、歯肉が腫れたりするまでになると治療にも時間がかかるのです。また歯周病は食生活や運動習慣などが影響する生活習慣病の一つで、糖尿病や心臓の病気などを悪化させるといった関係も指摘されています。そうならないためのケアは30、40代から始める必要があり、生活習慣の改善、ご自宅でのブラッシングはもちろん、自覚症状なく進行する病気のチェックにはクリニックで定期検診を受けていただくことも重要です。
早期に病気を見つければ治療の負担も小さい
先生が歯科医師になられた経緯をお聞かせください。

私の生まれは兵庫県で、中学校・高校はずっと剣道を続けていました。夏の練習は面や道着がとても暑く、冬は裸足で非常に寒いという生活で、目標に向けて努力を続ける精神力は身についたと思いますね(笑)。その後、高校の修学旅行で訪れた北海道がとても気に入り、北海道大学の歯学部に入学。勉強を頑張りつつ、休みの間は北海道のあちこちをドライブして、温泉に行ったり海釣りをしたりと豊かな自然を満喫できました。卒業後は患者さんの要求も歯科診療のレベルも高い場所で力を試し、高度な技術を学びたいと考え、縁もゆかりもない東京で就職。10数年の経験を積んでこちらで開院することができました。
設備面、デザイン面などはどんな特色がありますか?
どの年代の方も利用しやすいよう、院内は段差を設けずフラットな構造に。そして院内は通路や各部屋は広めにして、ゆとりが感じられる造りにしています。また治療器具は徹底した衛生管理を行い、インプラント治療や口腔外科の手術用に完全個室の手術室を設けるなど、診療の理念のとおり「安全・安心な環境を整える」ことも重視しました。デザイン面では妻の手助けも大きく、受付の仕切りをやわらかなカーブにしたり、殺風景になりがちなエックス線撮影室は壁の一部に模様つきの壁紙を使ったりと、患者さん目線で心地よく感じられるアドバイスを数多くもらいました。診療用チェアのすぐ近くにキッズスペースを設けたのも妻のアイデアで、治療中のお母さんのすぐ近くでお子さんが待っていられるので好評です。
最後に地域の皆さんにメッセージをお願いします。

患者さんの多くは「歯医者にはなるべく行きたくない」と思われるでしょう。理由は音が嫌だとか、麻酔の注射が痛いとか、話を聞いてもらえないとか、人それぞれだと思います。しかし当院はそうした点を少しでもなくすよう工夫を重ね、受診しやすいクリニックをめざしていますから、気軽に訪ねていただきたいですね。虫歯や歯周病が進めば進むほど、治療にかかる時間やお金は増えていきます。それよりも定期検診で病気を早く発見し、早く治療すれば負担は軽くて済むのです。検診と併せて、歯をクリーニングしてもらう美容院のような感覚で来院いただければと思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/35万円~
矯正治療/22万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。