全国のドクター9,287人の想いを取材
クリニック・病院 158,646件の情報を掲載(2024年4月19日現在)

  1. TOP
  2. 三重県
  3. 三重郡川越町
  4. 川越富洲原駅
  5. 川越あさひ眼科
  6. 服部 知明 院長

服部 知明 院長の独自取材記事

川越あさひ眼科

(三重郡川越町/川越富洲原駅)

最終更新日:2023/12/08

服部知明院長 川越あさひ眼科 main

国道からほど近い住宅街の一角に位置する「川越あさひ眼科」は、「自分の育った町で、医療に貢献したい」という思いから、2018年4月に服部知明院長が開業したクリニックだ。勤務医時代は白内障や網膜硝子体の手術を数多く手がけ、研鑽を積んできた服部院長。小児眼科においても経験を重ねており、子どもから高齢者まで幅広い年齢層が生活するこの地において、培ったスキルを診療で生かしていきたいと、診療に対する思いを快活に語る。「第一に、常に適切な医療の提供を通して、この地域に貢献する。第二に患者さんにとって快適なクリニックづくりをすることを目標としています」と優しい笑顔で話す服部院長に、これまでの経験や医療にかける思いなどを聞いた。

(取材日2018年7月19日)

育った町に医療で貢献したいという思いで開業

先生はこの近辺のご出身だそうですね。

服部知明院長 川越あさひ眼科1

ちょうど隣町ですね。開業するのであれば自分を育ててくれたこの地域の方のために貢献したいと思いました。父が桑名市で眼鏡店を経営しているので、その眼鏡店とうまく連携をとってやっていきたいという思いもありました。眼鏡店には割と目に不安を抱えている方が多く来店するので、眼科を受診したいけれどどこに行ったらいいかわからないという方に当院を紹介してもらっています。この地域にはもともと眼科が少なかったので、これまで治療を受けたくとも受けられない方も多かったと思います。そんな方々のためにこの地でやっていきたいと考えました。

院長が医師をめざしたきっかけは何だったのですか。

一番の影響は、周りの環境でしょうか。進学した私立中学校が例年クラスの半分くらいが医学部に進学するところで、だんだんと興味を持つようになり、医学部をめざすことになりました。でも実は、母は昔から私を医師にしたいと思っていたようで、その私立中学校の受験を勧めたのも母でした。今思うと、母親の敷いたレールにまんまと乗せられたのかもしれません(笑)。実家が眼鏡店だったこともあり、自然と眼科の道を選んでいました。大学卒業後は、名古屋市立大学や市民病院などで16年間勤めました。網膜硝子体手術を専門に始めたきっかけは、在籍していた名古屋市立大学の眼科学教室がそれらに力を入れていたからです。また、未熟児網膜症の治療など小児眼科の診療にも携わっていました。とても多忙な日々でしたが、この時の経験が自分のスキルアップに大きくつながったと思っています。おかげでその後も自信を持ってさまざまな手術を行うことができました。

どのようなことを主訴に来院する患者さんが多いのですか?

服部知明院長 川越あさひ眼科2

若い患者さんだと目やにや近視、眼鏡やコンタクトレンズに関する相談が多いですね。高齢の方では白内障や緑内障で来院される患者さんが多いです。当院には小さなお子さんから高齢の方まで来院されますが、特に高齢の患者さんの比率が高いこともあり、白内障の手術の件数が多くなっています。以前この近隣に眼科がなかったので、白内障でも手術ができずに無処置の方が多かったようです。目の治療に遠くまで通うのは大変ですからね。開業と同時に多くの方から白内障の手術に関するご相談がありました。

患者を第一に考えて整えた院内設備

開業にあたって、どのようなクリニックづくりをしたいとお考えになりましたか?

服部知明院長 川越あさひ眼科3

まず考えたのが、院内で過ごす時間を快適にできるか、といったところでした。眼科を受診するときは、どうしても待ち時間が長くなりがち。というのも、診察後に検査をして、その後処置するといった一連の流れで進むのではなく、検査後に診察を待つ時間、点眼薬を使って瞳孔を広げるための時間なども必要で、診察室と検査室、待合室を行ったり来たりすることが多いんです。その時の待ち時間をできるだけ快適に過ごしていただきたくて、設計士さんにお願いしてつくってもらいました。テレビも2台設置し、患者さんがお好きなほうを見られるようにしています。また、お子さんが退屈しないように靴を脱いで遊べるキッズスペースを設置。窓際にテーブルとチェアのセットを設置しているのですが、そこには遊んで待てるようにボードゲームも置いています。小学生の患者さんなども、遊びながら待っているようです。

待ち時間を減らすための工夫は何かされていますか?

時間予約システムを導入し、電話からでもインターネットからでも予約ができるようにしています。また、待ち時間中にスタッフにカルテの下書きを書いてもらい、私はそれをチェックして必要事項を書き足す程度で済むようにしています。私のカルテを書く手間が減るので、その分診察に集中することができます。また週に3日朝礼を行い、意見交換を行うなどしてコミュニケーションをとっています。

医療機器も充実していますね。

これもこだわりの一つですね。日帰り手術を積極的に行っていますので、そのために必要な機器を取りそろえています。手術は短時間で行ったほうが患者さんへの負担も少ないので、できるだけハイスペックで手術時間を短縮できるものを選んで入れました。また、お子さんの場合、近視や遠視を測定する際に機械に頭を固定することを嫌がることが多いので、頭を固定せずに離れた状態で測定が可能な機器を導入しています。電子カルテも従来型のものと少し異なるものを入れています。従来型のものは院内にサーバーを置いてあるのですが、当院の電子カルテのサーバーは外部のデータセンターにあります。これにより、災害時などで病院が被害を受けても、データを紛失することなく診察を続けることができます。

診療の際に心がけていることは何ですか?

服部知明院長 川越あさひ眼科4

患者さんに、自身がどのような病気であるか、また治療にどのような意味があるかをできるだけわかりやすい言葉で説明するようにしています。目薬にしても、何を目的に使用するかを患者さん自身がわかっていないとなかなか続けてもらうことは難しいです。また、糖尿病の患者さんにおいては知らないうちに網膜症が進行する可能性があることを理解できていないと、定期的に眼科に通うにもモチベーションが上がりません。私は治療の主体は患者さんだと思っています。治療の選択肢を提示するのは医師ですが、何を選択するかは患者さんのライフスタイルによっても異なりますので決して強要はしません。患者さんの意見を聞き、患者さんと一緒に治療方針を決めるようにしています。

患者の意思を尊重した診療をモットーに

病診連携にも積極的なのですね。

服部知明院長 川越あさひ眼科5

院内での治療が難しい患者さんには近隣の基幹病院を紹介します。また、治療方針で迷うことがあれば、当院のスペシャルアドバイザーである名古屋市立大学眼科の安川力准教授に相談に乗っていただくようにしています。安川准教授は加齢黄斑変性のスペシャリストで、大学病院に在籍していた時に出会いプライベートでも旅行に行ったりと親しくさせていただいています。いつもとても丁寧に対応してくださるので、本当に助かっています。

医師としての喜びを感じるのはどんな時ですか?

受診された見えなかった患者さんが見えるようになった時が一番うれしいです。例えば、両目が白内障でほとんど見えず、歩くのもおぼつかなかった患者さんが、手術後の受診の時に普通に歩いて診察室に入って来られたような時です。白内障の手術は治療後の変化を劇的に感じられることが多いので、そのような患者さんの喜ぶ姿をよく見られるのは眼科の医師の特権かもしれません。また、大学病院在籍中の人事異動の時にこれまで診ていた患者さんが別れを悲しんで涙してくださることがありました。そのような時はさみしさや悲しさを感じる反面、そう思っていただけることにうれしい気持ちもありましたね。

読者へ向けて、アドバイスをお願いします。

服部知明院長 川越あさひ眼科6

最近ではインターネットで気軽にコンタクトレンズを買える時代ですが、誤った使い方をすると失明の危険性もあるので可能な限り眼科を受診し購入することをお勧めします。また、視力測定は眼鏡店でもできますが、眼科にいる視能訓練士のような国家資格を持った人が測定するわけではありません。自分に合った眼鏡を作りたいと思われる方、特にお子さんの眼鏡は視力に直接影響することもあるので、眼科の処方箋をもらってから作るようにしてください。当院は地域に根差した信頼されるクリニックをめざします。お気軽にどんな些細なことでも構いませんので相談に来てくださいね。

Access