全国のドクター8,993人の想いを取材
クリニック・病院 161,449件の情報を掲載(2020年2月20日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 立川市
  4. 立川駅
  5. まるはし女性応援クリニック
  6. 丸橋 和子 院長

丸橋 和子 院長の独自取材記事

まるはし女性応援クリニック

(立川市/立川駅)

最終更新日:2019/08/27

185980 %e3%81%be%e3%82%8b%e3%81%af%e3%81%97%e5%a5%b3%e6%80%a7%e5%bf%9c%e6%8f%b4%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%8b%e3%83%83%e3%82%af

立川駅の北口から徒歩6分、曙町2丁目交差点角のビルにある「まるはし女性応援クリニック」の院内は、院長の丸橋和子先生の故郷である、瀬戸内の海と島のイメージを表して造られているという。丸橋先生の診療領域は「マイナーだけど、どこに相談していいか困っている方がたくさんいらっしゃいます」と話す、更年期や女性泌尿器、セクシュアリティーやジェンダーといった、ウィメンズヘルスケアの領域だ。開業を待ちわびていたという人もいたとのことで、それだけ、表には出せずに悩んでいる患者が多いのだろう。丸橋先生のポリシーとともに、診療内容について詳しく話を聞いた。
(取材日2018年1月11日)

女性の一生を応援していく、灯台の役目を担いたい

落ち着いた雰囲気の院内ですね。

%ef%bc%91

私は香川県の出身で、嫌なことがあるとよく海に行き、ワーッと叫んだりぼんやりしたりしていました。私の原風景である、瀬戸内の穏やかな海と島をコンセプトに作りたかったのと、その中で自分自身が灯台となり、患者さんを導いて行きたいという思いがありました。もともと和物や着物が好きなので、自分が好きな着物の作家さんにお願いして、クリニックのマークや壁紙のデザインに関わってもらい、私なりの瀬戸内のイメージカラーである、ジャパンブルーと白、黒、グレーを使った和モダンで設計の方にお願いしたところ、このような内装になりました。落ち着くと言っていただけるとうれしいですね。

「女性応援クリニック」という院名に込めた思いとは?

私自身が、ウィメンズヘルスケアの領域で診療がしたいと思っていたからです。婦人科の領域は、周産期、腫瘍、内分泌、ウィメンズヘルスケアの4つの領域に分かれていて、私が専門とする更年期や性教育、性暴力、セクシュアリティーなどは、すべてこのウィメンズヘルスケアに入ります。例えば、中絶にしても、その背景にはいろいろな問題が絡んでいるわけで、女性が困難を乗り越えて新たな自分を取り戻し、よりよい人生を送るための支援をしたいと思っています。単に婦人科ではなく、女性の一生を応援したいという気持ちを込めて「まるはし女性応援クリニック」としました。

なぜウィメンズヘルスケアに取り組もうと思ったのですか?

産婦人科に入って更年期や性教育などを自分の専門分野としていくうち、性教育などは、いくら正しい知識があっても、実行に移せないと何にもならないことがわかりました。行動を起こすためには、本人だけでなく、周りを取り巻くさまざまな関係性も重要になります。次第に枝葉が広がり、その人がその人らしく生きていくという考えから、ジェンダーの問題にも取り組むようになりました。2003年に立川相互病院で他職種による性教育チームを立ち上げて、その活動は今でも続けています。その一環で高校から呼ばれて講演も行っています。私は「性の健康教育」と呼んでいるのですが、性被害やジェンダーも含め、セクシュアルマイノリティーの話など、性的に健康でいるためにはどうすればいいかといった情報をチームの仲間と共に発信しています。

性の情報を専門の先生から発信してもらえるのは貴重ですね。

2

一対一に近い形で話を聞くという経験は、あまりないでしょうね。もちろん学校の先生たちも、指導要綱の範囲で性教育は行っていますが、一歩踏み込んだ、実生活に沿ったアドバイスや情報発信はしづらいと思います。性行為という言葉も、性的接触という言葉に置き換えるので、何のことだかぼやけてしまいますし、HIVの話でも、圧倒的に性行為で感染する頻度が高いのに、性的感染や血液感染、母子感染が全部同列で扱われてしまっています。つまり、自分の健康を守るための知識につながっていないのです。講演後の生徒たちの感想では、学校で一通り習っていたけれど、具体的に教えてもらっていなかったので、とても役に立ったという意見が、男女とも9割を越えています。

本当に困っていることは何なのか、本音を引き出したい

具体的にはどのような講座内容なのでしょうか。

%ef%bc%93

高校の出張講座は、私が単独で行くこともあれば、助産師と掛け合いで行うこともあります。同じ内容でも、助産師が入って生徒たちの目線になり質問や確認をすることで、ずっと理解しやすくなるからです。また、小さい子ども向けの性教育も行っています。幼稚園の中学年から小学校の1〜2年生と、その保護者が対象です。ちょうど自分に兄弟ができたりお友達に兄弟ができたりする年頃なので、赤ちゃんはどこからやってきたの?と聞かれても、親御さんたちが戸惑わないように、そこでは性行為のことも話します。第2部では、ドクターから親御さんたちに向けて、何故小さい頃からの性教育が必要なのかをお話しします。場所と子どもたちの集中力の関係で、1回に15組ほどですが、毎回大好評ですぐに埋まってしまいます。

女性泌尿器科の診療も行っているのですね。

尿失禁や泌尿器関係は、女性でも困っている人が多いのに、一般の泌尿器科はどうしても男性がメインになる傾向ですし、患者さんも男性が多いので、かかりづらいというのがあります。特に排尿機能の分野は、泌尿器科から見ても婦人科から見てもマイナーな分野にもかかわらず大勢の方が悩んでいるので、自分が診療できる範囲で、女性泌尿器科分野を診ていこうと思っています。開業するのを待っていましたという患者さんもいて、現在は婦人科と泌尿器科の患者さんが半々で、予想以上に泌尿器科の受診が多いですね。

患者さんと接する際にどんなことを心がけていますか?

4

研修医の頃は、外来で必ず患者さんを1回笑わせてから帰すというミッションを、自分に課していました。話の内容が深刻なときはそうはいきませんが、笑顔は患者さんにとって、「安心できた」という気持ちの表れなので、患者さんが笑顔になれるコミュニケーションをとっていくことと、主訴以外に悩んでいて、なかなか言い出せない問題が、必ず1つや2つはあると思います。今日はたまたま不正出血やおりもので受診したけれど、実は別件で、常々心配なことがあるという人が多いので、必ず「他にご心配なことはないですか?」と聞いて、患者さんから本音を引き出すようにしています。同時に、患者さんに共感し、応援することも心がけています。

タブーのない話をしたいので、安心して受診してほしい

先生はなぜ医師になろうと思われたのですか?

Cs2 5

実はパイロットになりたい時期もあったのですが、身長がなく諦めました(笑)。飛行機が飛ばせないなら飛行機を誘導する航空管制官をめざそうと思い、高校の制服で、自宅近くの空港の管制塔を直接尋ねたら、珍しがられて管制塔の上まで上げてくれたのを覚えています。田舎の空港だったので、暇だったのかもしれませんね(笑)。その後も何度か遊びに行きました。でもそのとき、なぜか医師もいいなと思い、医学部と管制官の学校の両方を受験しました。両方とも合格し、どっちにしようかと悩んでいたら、管制官の方から「そりゃあ、絶対に医者だよ。管制官の仕事もやりがいはあるけれど、医者のやりがいに比べたら」と言われ、それならと思い、医師の道に進むことを決めました。

オフのときは、どのように気分転換されていますか?

趣味は着物でお出かけすることです。15年くらい前から着物に興味を持っていて、一般の方も参加する学会に参加するときには、着物を着たりしています。自分の中では、オンとオフの切り替えになっていますし、日常とは違う、少しワクワクする気持ちが出て、ストレス発散になりますね。これで和の習い事でもしていれば、もっと着物を着る機会があったのでしょうが、そういうのは何もなく、お出かけやごはんを食べに行くとか、美術館に行くなど、着物を着たいためにいろいろな企画を考えています。

今後の展望と、患者さんへのメッセージをお聞かせください。

6

患者さんが増えても、今のポリシーを維持して満足度を落とさずに、心に寄り添った治療を行っていきたいです。婦人科の相談は、プライベートのことや異性との関係など、話しづらいこともありますが、それは決して特殊なことではなく、生活に根差した困り事なので、医師に相談するまでもないと思わずに、少しだけ科学的な根拠を持ったアドバイスが受けられると思ってください。また、私は性感染症の領域も得意で、渋谷のクリニックにいたときは、風俗関係に従事されている方の医療支援も行っていました。仕事内容に応じたリスク対策や対処も行っています。タブーのない話をしたいと思っていますので、気軽に来院していただけたらと思います。

Access