全国のドクター13,969人の想いを取材
クリニック・病院 156,721件の情報を掲載(2025年8月10日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 京都府
  3. 京田辺市
  4. JR三山木駅
  5. よしだこどもクリニック
  6. 吉田 大輔 院長

吉田 大輔 院長の独自取材記事

よしだこどもクリニック

(京田辺市/JR三山木駅)

最終更新日:2025/07/03

吉田大輔院長 よしだこどもクリニック main

学研都市線のJR三山木駅・近鉄京都線の三山木駅から徒歩2~3分圏内、2つの駅の間に位置する便利な場所に「よしだこどもクリニック」はある。開業にあたり一般診療と予防接種のための診療エリアを分離させ、待合スペースもそれぞれに設けて感染症対策の徹底にこだわったのは、感染症を専門とする吉田大輔院長だ。患者にとっての最善を第一に考える診療方針で、精神的にも肉体的にも負担のかかる検査や薬は極力控えると話す。だが保護者の要望や生活背景をくみ取り、歩み寄る姿勢も忘れない。地域医療の道を選んで3年を迎える吉田院長に今の思いから今後の抱負までじっくり話を聞いた。

(取材日2020年3月11日)

信頼関係という土台を築くことがより良い診療への一歩

まずクリニックの特徴について教えてください。

吉田大輔院長 よしだこどもクリニック1

小児科全般、アレルギー疾患などを診療しております。受診されるお子さんの症状の大半は風邪や喘息、鼻炎で、次いで多いのは熱やおなかの疾患です。生後3ヵ月未満のお子さんの場合、小児科医師にとっても難しい診療ですので、NICU(新生児集中治療室)で経験を積んでおいて良かったと感じることがよくあります。ただ開業医としてできることは限られていますから、病院など専門機関での検査が必要な状態にあるのかを見極めることに重点を置いています。それが、プライマリケアを担う医療機関としての役割だと思っています。また感染症対策としては予防接種の必要性をお伝えすることに力を入れており、次回の日程を母子手帳に記載し、予防接種のスケジュールに合わせて予約をお取りするなど、確実に受けていただけるためのフォローアップ体制を整えています。

お子さんへの接し方で気をつけているのはどんなことですか?

診察の前に信頼関係を築くことは、子どもの診療では特に大切だと思います。短い時間ですが、まずあいさつをして、どんな診療をするのかお話をしながら、できるだけ安心してもらえるような関係性の構築に努めます。それでも泣かれることが多いですけど、つらいのにぐずっていないお子さんだとかえって心配です。泣いているお子さんには気をまぎらわせてもらえるようにおもちゃの話をしたり、できたことを褒めながら診察します。慣れてきてくれると私もうれしいですね。あと、子どもの心身の発達や心の病気に関しても気をつけています。ただし指摘することが必ずしも良い結果を生むとは限らないと思いますし、関係性を損なってしまっては、状況を継続してみていくこともできなくなってしまいます。そのため、親御さんがもしかしてと心配になって来られたタイミングでお話をすることもあれば、ふれることなく経過を見守っていることもあります。

診療において心がけていることはありますか?

吉田大輔院長 よしだこどもクリニック2

医師は目の前の患者さんにベストな診療を行う責任がありますから、お子さん自身に対して最適な選択は何かを、一例一例考えて診療しています。その上で、さまざまなご家庭の事情に合わせて、各環境に応じた柔軟な対応をすることも大切だと感じます。例えば薬の処方を求められた場合、小児科では薬の種類も限られており、副作用などの影響が出ないかケースバイケースで悩むこともよくあります。患者さんにとってベストな診療の提供と病気が治るまでの期間、家族みんなにいかに楽に過ごしてもらえるか、そのバランスを取ることに苦心することも少なくないですね。

今に生きる、NICUで新生児医療に携わった経験

先生はなぜ感染症を専門にされたのですか?

吉田大輔院長 よしだこどもクリニック3

医師になって間もなくの頃、日本の小児科における感染症医療への対応に疑問を抱いたことがきっかけでした。自然に治るケースが多数である症例に、薬を用いる頻度が高いことに危機感を持ち勉強を始めました。抗菌薬などは漫然と投与せず、根拠を持って用いたほうが良いという知見が出てきており、改革が必要な分野だと感じたのです。2000年代から、感染症医療に関する新しい情報が浸透し始め、小児科医の考え方も徐々に変わってきましたね。勤務医時代は小児科だけでなく、院内感染を含めた病院全体の感染症対策マネジメントを任され、感染症への対応が適切であるのかを検証する管理役も担っていました。

小児科の医師をめざされたきっかけはありますか?

特別な理由はないのですが小学生の頃に将来そうなりたいという発言をしていたことはあるようです。よく風邪をひいてお世話になっていたのはいわゆる地元のかかりつけ医という存在の内科医院で、子ども心にお医者さんへの憧れがあったのかもしれませんね。その後は化学分野か情報分野の研究がしたいと思い、高校の頃にはいったん工学部も考えたのですが、最終的には京都大学医学部に進みました。医師になるなら小児科医師と決めていたのですが、卒業後すぐに配属となったNICUではプレッシャーの中、心身ともに大変でつらかったです。

その後の経験で印象に残っていることや、現在の診療で生かされていることなどを教えてください。

吉田大輔院長 よしだこどもクリニック4

手を尽くしても治療できなかった子のこと、生まれた時にすでに息をしておらず、救急で呼ばれて駆けつけてもどうにもならなかった子のこと、自分の未熟さを痛感した子のことなど、悔しい思いが残る症例はいつまでも心に残ったままです。そうした思いから、新生児医療においてベテランと言われる先生方に指導を仰ぎました。一人の小児科医師として、新生児の救急に対応できるスキルを身につけたいと思い、研鑽を積むことに努めたのです。胸を張れるほどではありませんが、そうして培ってきたことが今の私を支えてくれています。

子どもへの検査は、必要性を慎重に判断した上で行う

開業の動機やこだわりについて教えてください。

吉田大輔院長 よしだこどもクリニック5

私が中学生の時に母が42歳で他界し、その年を迎えるまでに何かしなければという思いと、子どもが何かにチャレンジする前に、親として自分がチャレンジする姿を見せたいという気持ちが重なり開業に結びつきました。場所は周辺の子どもの人口などを調べた上でここに決めました。医学の世界は日進月歩ですから、常に新しい知識を学び、それを日常の診療に生かすように努めています。また、ブログにも書いているのですが、お子さんへの検査には負担もありますから、漫然と行わずに一例一例、きちんと考えて必要性を判断することを大切にしています。一方で、必要と判断した場合は十分な検査を行います。開業クリニックでは置いているところが少ない血液ガスの分析装置を導入し、正確な状態把握を心がけています。これは他機関への紹介時にも役立っていますね。

お休みの日はどのようにリフレッシュされるのですか?

休日は事務仕事に追われてここで過ごすことがほとんどです。もともとインドア派でコンピューター関連が趣味ですし、ゲームをするのも好きで、自分で作ったりもしていましたね。ゲームに関しては小学校・中学校の頃には親にいくらか制限されましたが、空想を巡らせて遊ぶことは大切なことだとも思います。保護者の方へのアドバイスでは「強制的に制限するのではなく、うまく誘導してバランスを取って」というスタンスを取っています。もちろん、生活リズムを崩さないことは大前提ですが、夜寝ないとか、遊んでばっかり、ゲームしかしていないと聞くと、自分と重ね合わせて、内心「あー、わかるなあ」などと思ってしまうこともありますね(笑)。

読者へ伝えたいメッセージなど聞かせてください。

吉田大輔院長 よしだこどもクリニック6

「大したことないかも」と受診を迷われる場合もあるかと思いますが、不安があるのでしたら、躊躇せずに来ていただくほうが良いですし、そういう時に相談に乗ることができる存在でありたいと思っています。何もしなくて良いのか、詳しく調べるべきなのか、見極めることと責任を持つことが私の仕事ですから。1人目の子どものときはなおさら、最初は心配でストレスを抱えがちですから、子育ての悩みなども打ち明けていただければと思っています。私だけでなく、看護師・助産師さんたちも育児のベテランであったり、知識やスキルを磨いておりますので、ぜひ頼ってもらえればと思います。スタッフは地元の方が多く、院内の明るい雰囲気づくりにも努めてくれています。チームワーク良く仕事ができていて、私としても感謝しています。気軽に声をかけていただきたいですね。

Access