鉛山 ゆかり 院長の独自取材記事
ユーカリデンタルクリニック
(鹿児島市/谷山駅)
最終更新日:2025/06/06

鹿児島市中山町にある「ユーカリデンタルクリニック」は、開放的な空間と落ち着いた診療室が特徴の歯科医院。院長の鉛山ゆかり先生は、「なるべく削らない・抜かない治療」をモットーに、幅広い世代の患者に寄り添う診療を続けている。小児から高齢者まで幅広く対応しており、3世代で通院する家族もいるそうだ。マイクロスコープを活用した歯周病治療や根管治療、補綴治療にも力を入れており、高精度な診療を追求。一人ひとりの状態に応じた選択肢を提案し、患者に寄り添う姿勢で地域住民の口の健康を支える。鉛山院長をはじめ、女性スタッフだけのアットホームな雰囲気の同クリニック。自己研鑽を怠らず進化を続ける鉛山院長に、現在の取り組みやクリニックの展望について話を聞いた。
(取材日2025年5月21日)
「ユーカリがあるから大丈夫」と頼られる歯科医院に
クリニック名の由来と、クリニックづくりのこだわりを教えてください。

私の名前「ゆかり」にちなんで、クリニック名は「ユーカリ」と名づけました。ロゴはもちろんコアラです。名前の由来に気づいた患者さんとも話題になり、すぐに覚えてもらえますよ。ここは、近くにある小学校が児童数1400人を超えるマンモス校ということもあり、若いファミリー層が集まっている町です。そんなエリアにあるので、気軽に来てもらえるよう、明るくて開放的な雰囲気にしました。待合室は日が差し込む吹き抜けの空間、診察室は清潔感のある白を基調とした造りに、また、車いすを利用する患者さんにも配慮し、スロープを設けてバリアフリーにしています。私自身、ずっと歯科医院が怖くて苦手だったので、患者さんが「ユーカリがあるから大丈夫」と安心して通えるクリニックにしたいと思っています。
どのような患者さんが来られていますか?
開業当初は小さなお子さんや若いご家族が中心でしたが、最近は親御さんやおじいちゃん・おばあちゃん世代の患者さんにも多くご来院いただいています。中には親子3世代で通ってくださるご家庭もあり、「もっと早くから歯科医院へ通っていれば良かった」とおっしゃる方もいらっしゃいます。そうしたお声を受けて、今は残っている歯を少しでも多く守る治療を心がけ、お声かけもしています。ご高齢の方でも「しっかり食べたい」という思いを持たれている方が多く、義歯やインプラントも含め、年齢にとらわれず一人ひとりに合った治療のご提案に努めています。最近では、若い方の間でも歯周病の予防や治療への関心が高まっていて、マイクロスコープを活用した精密な処置に対するご相談も増えています。
先生の専門分野や、今力を入れている治療などを教えてください。

歯科の2大疾患である虫歯と歯周病にならないためには、やはり予防が一番大切です。私はこの予防歯科の重要性を広めたいという思いで、長年学んできました。地元の鹿児島大学歯学部を卒業後、そのまま予防歯科学講座で学び、歯学博士号を取得しました。加えて、市内の矯正専門クリニックに約10年間勤務し、不正咬合を改善するための治療を通じて虫歯・歯周病予防にも取り組んできました。近年では、マイクロスコープを用いた歯周外科や根管治療、補綴処置に注力し、目に見えない部分まで丁寧に診る診療を実践しています。歯を1本でも多く残すために、患者さんにとって最良の提案ができるよう、今後も学びを深めながら診療を続けていきたいと考えています。
精度の高い治療を追求するためマイクロスコープを活用
治療する上で、心がけていることはありますか?

やはり一番は、なるべく歯を削らない、抜かないことをモットーとしていることです。一度歯を削ってしまうと、やはりその歯は弱くなりますし、その後は神経を取って、さらに弱くなり、最後は抜歯するという悪循環になってしまうので、最小限で食い止めなければなりません。抜歯した後は、入れ歯やブリッジ、インプラントという選択もありますけど、やはり自分の歯が一番よく噛めますから。親知らずなどを他の歯に移植する治療も積極的に行い、患者さんの歯を最大限に生かします。患者さんにもこのような方法が選択肢の一つとしてあることを、知ってほしいですね。
マイクロスコープを使った治療についても教えてください。
マイクロスコープは以前の勤務先でその有用性を実感し、当クリニックでも導入しました。肉眼では見えない歯の根や神経を最大20倍に拡大して確認できるため、診断・治療の精度が飛躍的に向上します。特に根管治療では、「抜くしかない」と言われた歯でも、マイクロスコープを使うことで保存が望めるケースが増えました。また、歯を削る量を最小限に抑え、かぶせ物の適合精度を高めることで、虫歯の再発リスクの軽減も見込めます。歯周病の外科処置では、肉眼では捉えきれない細部まで確認できるため、より丁寧で精密な処置が可能となり、治療後のスムーズな回復と自然な仕上がりが期待できます。マイクロスコープは「きちんと見える治療」を実現することと、なにより患者さんに「細かいところまでしっかり見てもらえている」という安心感を持っていただくために不可欠な機器です。
クリニック全体で心がけていることは何ですか?

日々進化する歯科医療の中で、より良い治療を提供し続けるには、私自身が常に学び続けることが欠かせません。勉強会には今でもほぼ毎週参加し、新しい技術や知識を積極的に取り入れています。こうした姿勢はスタッフにも自然と伝わっているようで、今では歯周病の学びを深めるなど、自発的に勉強に取り組むメンバーも増えてきました。クリニック全体として「患者さんにとっての最善は何か」を考え、柔軟に対応できる環境を整えることが私たちの共通の目標です。その原動力になっているのは、やはり患者さんの感謝や喜びのお声です。特に最近ではインプラントの治療を希望される患者さんが多い一方で、インプラント治療も日々進化しており、最新の技術に遅れが出ないように私自身も力を入れて勉強しています。また設備面でも、マイクロスコープに加え、2種類の歯科用レーザーやエアフローなどの先進機器を導入して、適切な治療とメンテナンスを提供しています。
患者の喜びのために、努力を惜しまず日々研鑽
歯科医師としてのやりがいを教えてください。

やっぱり患者さんに喜んでもらえたときですね。大学病院に始まり、これまでたくさんの患者さんとの出会いがありました。この前もクリニックに来られた患者さんが、「うちの娘が先生のことを知っている」という話になったんです。よくよく聞いたら、その患者さんは、20年ほど前、私がまだ駆け出しの頃に診ていたお子さんのおばあちゃんだということがわかりました。その親子の名前を覚えていたので、とても驚かれましたね。ほかにも、当時は小学生だった患者さんが大きくなって、「先生を追っかけてきました」と、私の勤務先を調べて訪ねてきてくれたこともあります。長く続けていると、そういった人とのつながりが、やりがいや励みにもなっています。
お忙しい中、休日はどのように過ごしてらっしゃいますか?
趣味は20年以上続けているマラソンとトライアスロンです。県内外で行われる大会にも参加していますが、仲間たちと励まし合い、ゴールしたときの達成感はなんとも言えません。指宿市で毎年開かれるマラソン大会には20回以上参加しています。普段は診療が終わった後のランニングが日課で、平日は10kmくらい、週末は20〜30kmくらい走ることもあり、リフレッシュできる時間ですね。
最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

7人いるスタッフもみんな女性ですが、患者さんとのコミュニケーションを楽しみにしながら、なんでも話しやすい、長く付き合えるクリニックをめざしています。当クリニックに来られる方は、皆さん歯への意識が高く、次回の検診予約までしっかり取って帰られます。最近ではありがたいことに、親子孫3世代で通ってくださるケースも少なくありません。小さなお子さんの虫歯予防から、高齢の方の義歯・歯周病治療まで、幅広いニーズに対応しています。一生涯のかかりつけ医として、歯の健康をともに守っていける存在でありたいですね。「歯のことならユーカリに」と思ってもらえるよう、今後もサポートを続けてまいります。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正治療 I期治療(基本料):18万円、調整料:4400円/回
II期治療(基本料):28万円、調整料:4400円/回
成人矯正:50万円、調整料:4400円/回
インプラント処置:1歯あたり35万円〜
インプラント検査費:1万5000円
オールセラミック(前歯):8万円~10万円
オールセラミック(臼歯):5万円~8万円
ラミネートベニア:10万円
セラミックインレー:3万8500円
オフィスホワイトニング(1回):1万2600円
ホームホワイトニング:2万7500円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。