上谷 智一 院長の独自取材記事
うえたに歯科クリニック
(大阪市阿倍野区/西田辺駅)
最終更新日:2021/10/12
地下鉄御堂筋線の西田辺駅から南へ徒歩1分、あびこ筋沿いに「うえたに歯科クリニック」がある。通りに面して大きなガラス窓が取られた院内は明るく、オフホワイトとオレンジを基調にしたサロンのような快適空間となっている。院長の上谷智一(ともかず)先生は、クリニックに近いエリアで生まれ育ち、縁の深い地元にレベルの高い歯科治療を提供すべく開業した。充実した設備を導入するとともに、新しい知識や技術を吸収して、さまざまな悩みや相談に対応している。また、カウンセリングに力を入れ、画像などを用いてわかりやすく情報を提供することで、患者が安心・納得できる治療をめざしている。上谷先生に、クリニックのこだわりやこれからの目標などについて聞いた。
(取材日2017年10月25日)
力を合わせて、かけがえない歯の健康を守る
マイクロスコープや歯科用CTなど新しい機器を導入しておられますね。
マイクロスコープは開業当時にはまだ普及していませんでしたが、歯科医師として何か一つ強みを持ちたいと思って導入しました。より精密で確実な治療を行うため、治療部位を裸眼の5~30倍に拡大して見ることができる機器です。導入した頃は、まだ患者さんも少なかったので、マイクロスコープの取り扱いについては時間をかけてしっかり勉強しました。歯科用CTも治療の「見える化」に役立つ機器で、歯の状態や顎の骨を3D画像で見ることができます。解析ソフトを導入していますので、治療後の状態をシミュレートして患者さんに確認していただけるのも大きなメリットですね。当院では、患者さんに安心・納得して治療を受けていただくために、説明の際には積極的に画像を使っています。
説明の際は個室のカウンセリングルームを活用されるのですか?
すべての患者さんに一定水準以上のカウンセリングを実施したいと考えて設置しています。難しい症例の場合はドクター、一般的なケースの場合は歯科衛生士が対応します。診療室で話すのとは違い、患者さんにきちんと向き合って話ができるし、患者さんもリラックスしてくださいます。当院では「人として長いおつきあいをする」ことを大切にしており、カウンセリングの際も「あなたの歯を長くいい状態に保ちたい」という思いを伝え、「一緒に頑張りましょう」とお声がけします。歯科医師の診療や患者さんのケアだけで口腔内を長く良い状態に保つのは難しいので、歯科衛生士やスタッフも含めて、みんなが力を合わせてお口の健康を守ることをめざします。
衛生対策にも熱心に取り組んでおられます。
衛生対策は開院当初から大事にしています。レベルの高い衛生管理を実践するためには、充実した機器を導入することはもちろん大切ですが、それを使うスタッフの意識を高めることも必要です。最初の頃は行き届かないところもあったと思いますが、ミーティングで改良点や対策を出し合って改善してきました。忙しい時間帯には、衛生管理を専門的に担当するスタッフを配置するなどしています。
スタッフのレベルアップが欠かせませんね。
月に一度、診療をお休みにして、研修などにあてているんです。外部から講師の方をお招きして行うこともあれば、歯科衛生士など資格を取得しているスタッフは、積極的に院外の研修に参加してもらって、その成果を院内にフィードバックしてもらいます。頻度はそれほど多くありませんが、他のクリニックに見学に行くこともあります。
リラックスできる、サロンのような空間
歯科医師になろうと思われたのはいつ頃ですか?
幼稚園に通っている頃から「歯医者になる」と周りに言っていたようです。父が歯科医師で、当院からほど近いところで開業しているのですが、自宅からも近かったので、時々診療所に遊びに行って働く姿を見たりしていました。とはいえ、父に歯科医師になることを勧められた記憶はないので、もしかすると寝ている間に吹き込まれたのかもしれません(笑)。
大学時代、勤務医時代にはどんな領域に興味を持っておられましたか?
歯学部で一通りのことを学んだ後、大学に残って口腔外科か矯正を専門的に学ぼうと考えていました。ところが父に相談すると、早く現場に出て経験を積んだほうがいいと助言されて、開業医に勤務しました。10年間の勤務医時代のうち、およそ7年を過ごした医院は、幅広い年齢層の患者さんのさまざまな悩みに対応しながら、インプラントや矯正など新しい技術を駆使した専門性の高い治療にも力を入れておられ、この医院での経験は今のクリニックを開業する際の糧になっています。
西田辺を選ばれた理由を教えてください。
勤務医を経て、父の診療所を手伝うようになったのですが、スペースに余裕がなかったため、父と一緒に診療できる広い場所を探しました。しかし、なかなか適した物件が見つからず、ちょうどテナントを募集していた現在の場所に決めました。僕は住吉区の生まれで、西田辺は学生時代に通学に利用していた土地です。いざ開業してみると、小学校時代の友達が近所にたくさんいるし、父の診療所も近いので、ここにして良かったと思っています。この周辺では、おじや従姉妹も歯科クリニックを開業しており、「うえたに歯科」という名前がすでに浸透していたのもありがたいことでした。
クリニックの空間づくりでこだわられたポイントはどこですか?
誰もが入りやすい、サロンのような柔らかな雰囲気の空間にしてもらえるように施工業者さんにお願いしました。あびこ筋に面した壁面は、ほぼ全面がガラス窓になっており、光がたっぷり差し込みます。看板や院内のインテリアはすべて、オフホワイトとテーマカラーのオレンジでコーディネートして、温かく優しい雰囲気にしました。インプラントなど専門性が高く時間がかかる治療のために個室の診療室を設けること、患者さんにリラックスしていただけるように個室のカウンセリングルームも設置することも、当初から決めていました。
変化に対応するため、勉強を欠かさない
いま特に注力されている治療はありますか?
根管治療に力を入れています。どれほど良いかぶせ物や義歯を作っても、土台となる根っこの部分がしっかりしていないと、良さが生かせません。また、歯科医師として患者さん自身の歯をできるだけ残すことを優先したいので、やはり根の治療は大事ですね。他にも、インプラントと矯正は力を入れていきたい領域です。インプラントは勤務医時代の比較的初期から取り組んでいますが、時代とともにどんどん変わっていくので、月に一度、勉強会に参加して新しい情報を取り入れるようにしています。矯正治療についても信頼できる先生に師事して勉強しています。最近はインストラクターをしている大学の同窓生に教わりながら、マウスピース型装置による矯正にも取り組み始めました。
多忙な毎日の中でのリフレッシュ法、健康法は何ですか?
以前は夜9時まで診療していたのですが、無理がたたって体調を崩してしまったことがありました。歯科医師が僕だけだったので、熱があっても薬で抑えながら診療していましたから。最近は8時までの診療にして、体力作りと楽しみを兼ねて3年ほど前からテニススクールに通い始めました。週に3〜4回は診療後に汗を流しています。9歳と7歳の2人の子どももスクールに通っており、妻もテニスを始める予定なので、コートを借りて家族で楽しんだりしています。
今後の目標を教えてください。
これまで、子どもさんを対象にした「歯医者さん体験」や「型取り体験」といったイベントを開催して、夏休みの自由研究などに役立ててもらいました。最近はスタッフ不足で開催が滞っていたのですが、復活させていく予定です。今は、栄養士さんに参加してもらい、食育についてのイベントを企画しています。口の中という歯科の領域から、「食」や「健康」につながる活動ができればと思います。おかげさまで当院も開院10年となりました。最近はかつての患者さんがまた訪ねてきてくださることもあり、うれしくて診療そっちのけでつい話し込んでしまうこともありますね(笑)。
読者にメッセージをお願いします。
歯科クリニックは本当にたくさんあって、どこを選べばいいのか、悩まれると思います。そんな時は、歯科医師と患者としてだけでなく、人と人として気軽に話ができる相手を選ばれることをお勧めします。わかりやすく説明するなど情報をきちんと提供する歯科医師、診療方針などについて相談に乗ってくれるような歯科医師を選んで長く通われることが、お口の健康維持につながると思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント/30万円~
マウスピース型装置による矯正/64万8000円
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。