松下 創思 理事長の独自取材記事
きらりデンタルクリニック
(鹿児島市/慈眼寺駅)
最終更新日:2023/03/31
慈眼寺駅から徒歩3分。一見すると歯科医院とは思えない外観とスタイリッシュな院内の「きらりデンタルクリニック」には、2017年の開院以来、地域の子どもから高齢者まで幅広い年代の患者が訪れている。「患者さまを家族と思い、世界で一番患者さま思いのクリニックにしたい」という気持ちのもと、ベーシックな治療を精密に丁寧に行うことで、虫歯や歯周病の再発防止に努めている。完全個室の診療室を完備し、保護者の治療中には保育士による託児サービスも実施。「患者さまに対して、うそをつかず本音で話すことを心がけています」と、患者との信頼関係を大切にする松下創思理事長に、クリニックの理念や今後の展望などを聞いた。
(取材日2021年3月10日/更新日2023年3月24日)
信頼関係のもと、一生の健康を守る歯科医院でありたい
最初に、クリニックの設立の経緯をお聞かせください。
2017年4月に慈眼寺駅前に開院し、今年で6年になります。鹿児島大学の歯学部を卒業後、同大学病院での研修を経て、鹿児島県内のクリニックに勤務しまし た。経験を積む中で、次第に「自分が正しいと信じる治療をしたい」という思いが強くなり、開業を決意しました。医療法人名の皓星会は、実は息子の名前そのままなんです。自分が不誠実なことをしたら息子の名前を汚すことになると自分への戒めとして法人名に掲げました。皓星には「世の中を照らす白く清らかな星」という意味がありますので、クリニック名も星にちなんだ名前にしました。
地域の特色や、患者層に特徴はありますか?
近年再開発が進んでいるこの地域は、昔から住んでいる人と、新しく移り住んできたファミリー層が混在する地域で、患者さまはお子さんから年配の方まで幅広いです。この地に開業したのは、たまたま紹介をしてもらえたからなのですが、「ここに開業できて良かった」と思うほど、良い縁に恵まれたと思っています。また、谷山ICに近いので、川辺や枕崎、知覧などからの患者さまもいらっしゃいます。ご家族やご友人の紹介で来られる方が多く、それだけ信頼していただけているのだろうと考えると、うれしく思います。
クリニックとして力を入れていることはありますか?
お口は臓器の一部であり、全身の健康との関連性がわかっています。痛い時だけ治療して、あとは関係が途切れてしまうのではなくて、患者さまの生涯に寄り添い、その方の健康を一生守っていくクリニックでありたいですね。治療が終わると安心されますが、削られた歯は再発のリスクが高く、削られていない歯よりも虫歯になりやすいものです。治療の後は、予防の意識を持って定期的に通うことがとても大事。患者さまにご理解いただくには、コミュニケーションをとって、信頼関係を築く必要があります。患者さまは一人ひとり、年齢、性別、生活環境などが異なり、それぞれにストーリーがありますからね。個々にアプローチして問題の本質から改善し、患者さまの健康寿命を守っていきたいと思っています。
患者を家族と思い、最善の治療を提供していきたい
クリニックのコンセプトを教えてください。
患者さまを家族と思い、その方にとっての最善の治療を提供していくことがコンセプトです。診療の際、どのような治療をすれば良いか迷う場面がときどきありますが、そんなときは「自分の母親だったら……」と考えて、自分の家族にしてあげたい治療法を選択しています。例えば、医学的には正しい治療でも、患者さまにとってはその治療が最善ではないことは十分ありえます。患者さまの希望やライフスタイルなどを考慮して、その方にとって一番良いと思われる治療を選んでいます。しかし患者さま側にしてみれば、いきなり「家族と思って治療しています」と言われても唐突な話ですよね。まずはしっかりコミュニケーションをとって、信頼関係を築くことを心がけています。
患者さんとの信頼関係を築くために、意識していることはありますか?
患者さまとコミュニケーションをとる時に、話の内容や態度について、うそがないようにしています。こちら側の事情や手の内を隠さず、本音でお話しするようにしています。そうすると、患者さまも理解をしてくださって、信頼関係が生まれてきます。先ほど「患者さまを家族と思う」がコンセプトだとお話しましたが、当院だけでなく多くのクリニックが患者さまのことを思っています。さらに技術、経験面でも私たちより秀でた歯科医師は大勢います。その中で私たちが患者さまに対してどうあるべきかを考えると、世界中に歯科医院がある中で、“患者さまのことを世界で一番考える歯科医院でいよう”と心がけているのです。技術的に先輩方に及ばない部分はしっかりと努力を重ねていきますが、この気持ちはどこよりも強く持っているクリニックだと自負しています。
機材や設備のこだわりはありますか?
こだわっている点は、拡大視野での治療です。歯科医師だけでなく、歯科衛生士も拡大鏡を使っていて、歯科医師が使う拡大鏡は8倍、マイクロスコープは21倍で、歯科衛生士は3~6倍の拡大鏡を使用しています。このメリットは単純に、よく見えること。限られた時間の中で精度の高い、丁寧な治療をしようと思うと、「見える」ということはとても重要なことなのです。また、奥歯の虫歯治療や根管治療ではラバーダムというゴム製のシートを使い、治療する歯に唾液が入らないように防湿しています。唾液の中にはばい菌がたくさんいますから、再感染を防ぐためにも唾液の管理はとても大事。また詰め物は湿度があると固まらないので、防湿して確実に接着させます。治療後の再感染のリスクを減らすために、拡大視野での治療とラバーダム防湿はとても大事だと考えています。また、極端に歯科治療が苦手な方や口腔外科手術を行う完全個室の特別診察室を用意しています。
基本に忠実に、当たり前のことを精一杯丁寧に治療する
治療のポリシーを教えてください。
当たり前のことを当たり前に、丁寧にすることです。私たちのような町のクリニックでの日常的な診療は、ほとんどが虫歯や歯周病といったベーシックな治療です。最先端のハイレベルな治療ももちろん大切なので、勉強を怠ることはできないのですが、そのような技術を日常の診療で使うことは多くはありません。それよりも、保険診療の治療や大学で習った基本的な治療のほうが圧倒的に多く、そういった当たり前の治療を手を抜かずに一生懸命にすることが大切だと考えています。もちろん技術や機材は日々進歩していますので、取り入れつつ、精度を高めて、誠実で良い治療を提供したいと思っています。
先生のおっしゃる「当たり前のこと」が「誠実な治療」ということですね。
お口の中は暗くて、小さな世界。単純に見えにくいので、どれだけ見えているかが重要です。先程も申し上げたように、拡大鏡やマイクロスコープを使った拡大視野で、よく見える中で治療を行うのが、僕にとっては当たり前。また、ラバーダムで、治療する歯にばい菌の多い唾液が入らないよう防ぐことも、防湿して詰め物を隙間なく接着することも、再感染を防ぐためには当たり前だと考えます。患者さまが再治療を受けなくていいよう、誠実な治療を日々心がけています。
今後の展望や読者へのメッセージをお願いします。
「世界で一番患者さま思いのクリニック」の志しのもと、同じ気持ちを持つ歯科医師やスタッフとともに、地域の皆さまの歯と口の健康に貢献したいと思っています。生涯ご自身の歯でしっかり噛んで、充実した食生活を楽しんでいただくため、お口の健康を一生守るお手伝いをさせていただきます。長くお付き合いいただく中で、いずれは通うことが困難になる方も出てくるのではないかと思いますので、訪問診療にも力を入れていきたいと考えています。口と歯の健康を守るため、少しでも気になることや不具合があれば放置せずに、お気軽にご相談ください。
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。