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中野 良規 院長の独自取材記事

二宮内科高陽クリニック

(広島市安佐北区/玖村駅)

最終更新日:2021/10/12

中野良規院長 二宮内科高陽クリニック main

JR芸備線玖村駅から車で5分ほどのクリニックビル1階に入る「二宮内科高陽クリニック」。「医療と介護の連携で、地域社会に安心を提供する」という理念を掲げ、複数の医療機関や介護事業所、介護福祉施設を運営する「にのみやグループ」に属している。院長を務めるのは、JA尾道総合病院や広島市立安佐市民病院で循環器内科の医師として経験を積んだ中野良規先生。同院では、消化器内科を専門とする桑田幸央副院長と力を合わせ、内科全般の診療に対応する。「循環器疾患や消化器疾患に特化することなく、内科疾患全般に対応するため、診療設備を整えることはもちろん、日々研鑽を重ねるよう努めています」と穏やかに語る中野院長に、院長就任の経緯や医師をめざしたきっかけ、今後の展望など幅広く聞いた。

(取材日2020年7月29日)

医療と介護の連携で、患者に寄り添った診療を提供する

まずは、院長就任の経緯をお聞かせください。

中野良規院長 二宮内科高陽クリニック1

院長就任前は、安佐市民病院で循環器内科の医師として、心筋梗塞や急性心不全など命に関わる病気を対象とした救急医療に携わっていました。退院される患者さんを見て喜びを感じる一方、退院後に病気が再発して再入院される方が多いことを憂慮していました。患者さんの家庭環境や生活背景を踏まえた退院支援カンファレンスも行ってはいたのですが、退院後のフォローにもっと力を入れたいという思いが強くなっていきまして。ちょうどその頃、当院が属する「にのみやグループ」の二宮正則理事長にお声をかけていただき、「医療と介護の連携で、地域社会に安心を提供する」という理念のある当グループでなら、もっと患者さんに寄り添った診療を提供できるのではと思い、院長就任を決意しました。

グループならではの支援体制が整っているのですね。

中野良規院長 二宮内科高陽クリニック2

「にのみやグループ」は、5つの医療機関と9つの介護事業所を運営する「医療法人社団恵正会」と、特別養護老人ホームなどを運営する「社会福祉法人正仁会」で構成されています。訪問看護ステーションなどに加え、居宅介護支援事業所も運営しており、各事業所と連携して、ご本人やご家族の状況に応じたこまやかな医療・介護サービスを提供できる体制が整っています。例えば、お一人暮らしの患者さんが日常生活でお困り事を抱えているような場合でも、訪問看護師やホームヘルパーを通して状況を確認し、速やかに対応することができるんです。また当院では、通院が難しい方のために送迎サービスも実施していますし、在宅で療養されている方などに対する訪問診療も行っています。

スタッフ間の連携も密に取られているのですね。

患者さんやご家族と連絡を取ったり介護サービスの計画を立ててくれたりする訪問看護師やケアマネジャーは、患者さんの状況によく通じています。とはいえ、気になることについて私たち医師に伝えにくく感じることもあるようです。連絡をもらったらすぐに往診に行ったり、こちらから患者さんの生活状況について尋ねたりすることで、そうしたスタッフと私たちの間にある垣根をできるだけ低くするよう努めています。また、患者さんがグループ外の介護施設や介護サービスを利用されている場合には、こちらから担当のケアマネジャーさんに連絡させていただくことも多いですね。グループ内外問わず、多職種の方々と緊密に連携して、お一人お一人に合わせた医療を提供するよう心がけています。

さまざまな診療機器を備え、幅広い疾患に対応する

どんな患者さんがいらっしゃっていますか?

中野良規院長 二宮内科高陽クリニック3

お子さんからご高齢の方まで、さまざまな病気の方がご来院されます。「風邪をひいた」ということで来られる患者さんもいれば、特定健診を受けに来る方もいらっしゃいます。安佐市民病院からの紹介で当院を受診される方も多いですし、小中学校の心臓検診で心電図の異常を指摘されておみえになるお子さんもいますね。私は循環器内科が専門ですが、副院長の桑田幸央先生が消化器内科を専門としていることから、胃がん検診や大腸がん検診にも対応しているため、それを目的に来院される方もいます。さまざまな病気の方がいらっしゃいますので、循環器疾患や消化器疾患に特化することなく、内科疾患全般に対応するため、診療設備を整えることはもちろん、日々研鑽を重ねるよう努めています。

診療設備も充実していますね。

中野良規院長 二宮内科高陽クリニック4

循環器疾患を患っているご高齢の患者さんの場合、高血圧症や糖尿病といった生活習慣病やがんなど、他の病気を併発されているケースも多々あります。そのため、幅広い疾患の診断・治療に対応できるよう、エックス線検査装置はもちろん、負荷心電図や肺機能の検査機器、胃・大腸内視鏡検査機器など、さまざまな診療機器を備えています。血液検査の結果を速やかにお伝えできるよう、院内に血液検査室も設けているんです。さらに、心臓リハビリテーション用の自転車型の運動マシンなども導入していますし、心臓疾患と密接な関わりのある睡眠時無呼吸症候群の検査や治療にも対応しています。また、手術が必要な場合には、患者さんのご希望を踏まえて、安佐市民病院や広島市民病院など地域の基幹病院と連携して対応させていただきます。

印象に残る患者さんとのエピソードはおありですか?

医師になって8年目くらいの頃、入退院を繰り返している慢性心不全の患者さんを担当したことがあります。その方は、心機能が低下し、強心剤を持続点滴したり24時間酸素吸入を行ったりしなければならない状況で入院中でしたが、お孫さんの運動会を見に行きたいという気持ちをお持ちでした。その方を一緒に担当していた研修医も、「願いをかなえてあげたい」という想いを持っていまして。緊急時に対応できるよう、私たちも運動会に同行して見守りました。その方は数週間後にお亡くなりになられたのですが、ご家族から「おばあちゃんに来てもらえて良かったです」と涙ながらにお礼の言葉を頂きまして。慢性心不全のような病態の患者さんは、気分も沈みがち。そうした患者さんのお気持ちにも親身に寄り添ってサポートしたいと考えています。

困っていることがあれば、何でも気軽に相談してほしい

そもそもなぜ医師をめざされたのですか?

中野良規院長 二宮内科高陽クリニック5

車の整備士だった父の影響は大きいかもしれません。父は、なじみのお客さんから「車が故障して動かなくなった」と連絡があれば、日曜日でもすぐに駆けつけるような人でした。一緒について行くことも多く、父がまるで魔法のように車を直して、お客さんから感謝されるのを度々目にしました。そんな父の姿を見て自然と、人と関わる仕事、困った人を助ける仕事をしたいと思うように。家族によると、私自身幼い頃に「お父さんが車を直してあげるように、僕は人を治す医者になる」と言っていたのだそうです。

影響を受けた先生はいらっしゃいますか?

中野良規院長 二宮内科高陽クリニック6

安佐市民病院循環器内科の主任部長だった先生からは、医師としての基礎を教えていただきました。全人的な医療を実践している先生で、「家族構成や仕事、生活環境など、その方の人生を診るように」と教えられました。先生と一緒にケアマネジャーの資格を取得し、実習まで受けたことは特に印象に残っていますね。介護職の大変さを身をもって経験することができました。「患者さんに親身に寄り添いたい」という私の想いは、先生の教えを通して育まれたのだと思います。

休みの日はどのように過ごしていらっしゃいますか?

5歳の息子と3歳の娘がいますので、子どもたちと遊んで過ごすことが多いですね。子どもたちが喜びそうな場所を探して出かけるのですが、子どもだけでなく私自身のリフレッシュにもなっています。実は、子どもたちの写真を診察室のパソコンのデスクトップ画面にも使っていまして(笑)。それが患者さんとの会話のきっかけになることも多いですね。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

今後も、副院長の桑田先生と力を合わせて、地域の患者さんお一人お一人に寄り添った医療・介護サービスを提供していくことをめざしています。当院は、病気に限らず、生活のお困り事など何でも話していただけるような雰囲気づくりを心がけていまして。時には、大規模病院で検査を受けた方が、「検査結果がよくわからない」ということで当院に相談に来られることもあるんです。病気のことはもちろん、検査結果や薬の副作用などについても、患者さんのお考えを尊重しながら丁寧に説明させていただきます。病気に限らず、困っていることや気になることがあれば、何でもお気軽にご相談ください。

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