岡本 潤 院長の独自取材記事
岡本矯正歯科
(生駒市/学研北生駒駅)
最終更新日:2024/09/13
北生駒駅から徒歩圏内。閑静な住宅街が建ち並ぶ落ち着いたエリアにある「岡本矯正歯科」を、2017年に開業した岡本潤院長。大学病院などの勤務を経て専門的な経験を積み、開業後は矯正歯科専門のクリニックとして、子どもを中心に幅広い年齢層の患者さんの悩みに応えてきた。診療で大切にしているのは、治療に入る前のカウンセリング。柔和な笑顔と物腰のやわらかな雰囲気で、患者さんが持つ不安や各々のライフスタイルなどを丁寧に聞き取りながら、一人ひとりに無理のない診療計画を立てていく。「治療の方法はさまざま。しかし、どんな方法であっても大切なのは段階に応じた的確な診断」と話す岡本院長。長い時間がかかるものだからこそ、患者さんに寄り添った矯正を行いたいと真摯に語る院長を取材した。
(取材日2024年7月30日)
歯科医師という仕事の責任の重さを実感
歯科医師になろうと思ったきっかけから教えてください。
学生時代から、将来は何か人の役に立てる仕事がしたいと思っていました。歯科医師という職業に興味を持ったのは、高校生の頃に歯の治療で通院していたことがきっかけですね。右下の歯が痛くて治療に行ったのに、その歯ではなく右上の歯をコンコンたたかれたことがあって、「なんで関係のない歯まで触るのだろう」と純粋に興味が湧きました。今でこそそれは関連痛を確認していたとわかりますが、その時に漠然と「歯医者って面白い仕事だな」と思いました。それまでは歯科医師を進路に考えたこともなかったのですが、当時通っていた予備校で大学のことをいろいろ調べてみたうえで、歯科医師になろうと決めました。
矯正歯科を専門にしたのはなぜですか?
大学ではさまざまな歯科の実習があります。その中の矯正歯科の実習として、歯茎に見立てた「ろう」をお湯につけてやわらかくして、人工の歯を少しずつ動かしていく作業を行うものがあったのですが、これがとても楽しくて(笑)。そういう状況下で歯を正しい位置に動かしていく実習で得た達成感が、矯正歯科に進むターニングポイントとなりました。大学では野球部に所属していたのですが、監督が矯正歯科の先生でした。その監督には「口腔外科のほうが向いている」と言われて迷ったこともあったんですが、最終的には自分の思いを押し切りました。
卒業後、大学病院の矯正歯科で経験を積まれていますね。
はい。大学病院の矯正歯科に6年ほど勤務し、他県のクリニックでも経験を積みました。勤務医時代は幅広い年齢層の患者さんにあたりましたが、やはり矯正ということで小学生くらいのお子さんが多かったように思います。男女比でいうと女性が多かったですね。大学時代に指導してくださった先生がとても厳しい方で、とにかく仕事に対しての熱意があり、しょっちゅう怒られていました。何回も辞めようと思ったことがありましたが、妥協を許さない姿勢に感化されて、歯科医師という仕事の責任の重さを実感しました。その思いを持ちながら大学病院で経験を積むことができ、自分に自信を持てたことで独立へとつながったような気がします。
最終的なイメージを共有して、診療計画を立てる
開業までの経緯を教えてください。
出身は大和高田市でしたが、兄がこの近くに住んでいたこともあり、県北で良い場所がないかを探していました。とはいえ独立を決めてからも、開院する場所を探すのに5年くらいかかってしまいました。業者さん任せにせず、自分でもたくさんの不動産屋さんに連絡をして物件を探し、やっと理想的な場所が見つかったのですが、場所を決めるときに重視したのは人の流れですね。人や車の動線も見ながら、地域の方が気軽に来られる場所を探してたどり着いたのが、この場所でした。
クリニックにはどういった患者さんが来られていますか?
基本的にはこの近くの地域の方々が多いですね。奈良県は学園前や、大和郡山くらいまでのエリアでしょうか。また県境にあるので、県外の大阪や京都から来られる方もいらっしゃいます。中には職場が近くて、通勤のついでに来てくださる方もいらっしゃいます。年齢層はやはり小学生が多いですね。特に夏休みなどの長期休みには、矯正治療を考えている初診の患者さんが多いです。通院のきっかけは歯並びが気になったり、学校検診で引っかかったり、かかりつけの歯科医院から紹介されたりとさまざまですが、お子さんの口内環境に意識が高い親御さんが多いような印象です。
診療の際に気をつけていることはありますか?
自分がされて嫌なことはなるべくしない、ということです。というのも、患者さんは年齢に関係なく、それぞれにライフスタイルをお持ちです。まずはそれを聞いて、矯正が患者さんの生活の妨げにならないように、なるべく無理のない診療方針を提案しています。当院ではカウンセリングを丁寧に行うことを、とても重視しています。最終的にどうなりたいかのイメージを共有しながら、できることとできないことを踏まえて、一人ひとりの生活や嗜好に寄り添った診療計画を立てていきます。
矯正で大切なのは、段階に応じた的確な診断
矯正の進め方を教えてください。
患者さんの現在の口内環境を前提に、最終的にこうなるというシミュレーションを、当院では治療に入る前にお見せしています。歯科医療でもデジタル化が進み、口腔内スキャナーで通常では見られない角度からの画像を患者さんにお見せすることができるようになりました。これを使うと型採りなどもあまり行わなくて済むので、患者さんの負担もかなり軽減されます。客観的に自分の口腔内を知り、ゴールを予測することで診療計画も立てやすくなり、納得していただいた上で、安心して治療に臨んでいただけるのではないかと思っています。スキャンは途中で止めることもできるので、お子さんが怖がってしまうような場合では、様子を見ながら進めていくこともできます。
矯正には、さまざまな方法がありますね。
特に初診の場合には、痛みや見え方に対して、不安を持って来られる方が多いです。今はワイヤーで表側から治療するほかに、歯の裏側に矯正器具をつけるもの、またマウスピース型装置などもあります。現状の歯の萌(は)え方などで、できるものとできないものがありますが、患者さんにとってはいくつかの選択肢から選んでいただくことができますので、それぞれの特徴をお知らせした上でカウンセリングを行っていきます。人の目が気になってしまうという方には裏側からの矯正やマウスピース型装置がありますし、痛みをなるべく軽減したいという方であれば、後者がお勧めですね。
お休みの日にはどんなことをされていますか?
実は今も野球を続けていて、奈良県歯科医師会の野球チームに所属しています。県外の先生方と交流があり、楽しいです。2週間に一度は練習があるので、普段からランニングをして体力維持に努めています。あとはウェイクボードをやり始めたのをきっかけに、数年前に船舶免許を取りました。ただ最近は忙しくて海に行けていませんが……。
最後に、読者にメッセージをお願いします。
矯正治療はどんな方法で行うかということも大事ですが、段階に応じて的確な診断をしていくことも重要です。そのためクリニック選びの際には矯正歯科を専門とする歯科医師が在籍しているかどうかの確認をお勧めします。治療は時間もお金もかかりますので、複数のクリニックでカウンセリングを受け、一番納得できる場所を選んでもいいと思います。当院では初回のカウンセリングを無料で行っていますので、ぜひお気軽にお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とはワイヤー矯正/表側:70万円~、裏側:95万円~、マウスピース型装置を用いた矯正/80万円~、小児矯正/35万円~、部分矯正/20万円~
※詳細はホームページをご覧ください
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。