全国のドクター13,132人の想いを取材
クリニック・病院 157,841件の情報を掲載(2025年1月14日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 京都府
  3. 京都市下京区
  4. 丹波口駅
  5. 小西皮膚科クリニック
  6. 小西 啓介 院長

小西 啓介 院長の独自取材記事

小西皮膚科クリニック

(京都市下京区/丹波口駅)

最終更新日:2024/10/24

小西啓介院長 小西皮膚科クリニック main

嵯峨野線の丹波口駅より西へ徒歩10分、阪急京都本線の西院駅より南へ徒歩15分、五条通沿いに立つビル5階にあるのが「小西皮膚科クリニック」。院長を務める小西啓介先生は京都府立医科大学皮膚科臨床教授を務めたこともある、日本専門医機構皮膚科専門医の資格を持つベテランドクターだ。「診療では薬の投与だけでなく、症状の原因を突き止めて取り除いていくことが最も大切だと考えています」と語り、「薬疹」の治療にも精通している。そんな小西院長に、開業までの経緯や診療のモットー、専門としている分野について詳しく話を聞いた。

(取材日2020年1月23日/情報更新日2024年5月13日)

多くの経験を積んできた皮膚科のエキスパート

まずは、開業までの経緯を教えてください。

小西啓介院長 小西皮膚科クリニック1

京都府立医科大学を卒業した後は同大学の皮膚科に入局し、接触皮膚炎を専門とする教授のもと、いわゆるアレルギーを中心にした皮膚炎の診療技術を学びました。その後に勤めていた京都市立病院では、先代部長に「皮膚科医師はアレルギーなどの皮膚炎と細菌やウイルスなどによる感染症、そして皮膚腫瘍をしっかり診療できることが大事である」と教えていただいたのです。さらに、「この3つを診察できる技量があればどこでもやっていける」とも教えられたので、それを目標に精進を重ねてきました。努力を認めていただけたのか、京都市立病院皮膚科では部長に、京都府立医科大学では臨床教授に就任させていただき、より多くの経験を経てから2017年に開業に至ったのです。

医師になった動機や、皮膚科を選んだ理由について教えてください。

昔から動物や植物の観察が好きなのが、医師になったきっかけの一つですね。皮膚科を選んだのは、診療の内容や結果は患者さんの目にも見えるのでごまかせない、そんな厳しさに惹かれたことが理由です。すべての診療に誠意を持ち、常に真剣勝負で医療を提供していきたいと思っています。また、近年医学の進歩により、皮膚の感染症やアレルギー疾患、接触皮膚炎に加えて悪性腫瘍など、それまではっきりと原因が特定できていなかった疾患も診断できるようになってきました。勤務医時代に「目に見える症状の奥にはいろいろなものが潜んでいて、その原因を突き止める診療が大切」だと教わってきたことも踏まえ、腫瘍の手術や化学療法など、これからも幅広く研鑽を積んでいこうと思います。

開業されたきっかけは何だったのですか?

小西啓介院長 小西皮膚科クリニック2

総合病院で働いていた頃に、一度開業するよう声をかけてもらったことがあったのです。その時は幅広い経験を積むという目標をまだ達成できていないという思いがありいったんお断りしました。ですがその後、今当院が入っているビルが建つ時に、もう一度その方が声をかけてくれたので開業を決意したんです。他の開業医の先生に比べると年齢的に遅いスタートですが、皮膚の専門家として多くの経験を積んだ上で開業できたことは、自分としては非常に良いタイミングだったと思っています。この辺りは古い伝統が残る京都の町ですが、最近はマンションも建設されたのでお子さん連れの患者さんも増えて、赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年代の患者さんが来てくださっています。

親身な説明により患者が安心して通える環境づくりを

訴えの多い病気について教えてください。

小西啓介院長 小西皮膚科クリニック3

若い方ですとニキビや水虫、お子さんだとアトピー性皮膚炎で来院される方が多いですね。アトピー性皮膚炎の治療ではステロイド剤を使用することが多いですが、今でもステロイド剤に対して恐怖心を持っている方は少なくありません。改善をめざすには保湿剤だけでは十分でない場合もありますし、小さい頃にしっかり治療しないと成人期に再発してしまう方もいらっしゃいます。ですから、なぜステロイド剤が必要なのかきちんと説明して、納得して塗ってもらえるよう心がけているのです。また、薬疹の相談に来られる方もいらっしゃいます。薬疹とは薬が原因で発生する発疹のことです。診療では、その発疹が本当に薬疹かどうかを正しく見極めることが重要。そこで当院ではパッチテストをしたり、検査が必要であれば専門の病院を紹介したりと、臨機応変な対応を心がけています。

力を入れている治療はありますか?

アレルギー性の皮膚疾患や接触皮膚炎の診療ですね。その他、かぶれではパッチテストなどで原因を突き止めるよう努めてきました。乾癬やアトピー性皮膚炎には全身型、手足型にかかわらず紫外線療法をご提案します。状態によっては、皮下腫瘍などの有無をエコー検査で調べることも。どんな場合でも総合病院で培った技術を駆使し、地域のクリニックと総合病院の架け橋のような専門性の高い皮膚科をめざしたいですね。またアトピー性皮膚炎に対しては近年新たな治療法が増え、当院でも注射薬である生物学的製剤や内服薬であるJAK阻害薬を用いた治療を採用しました。両方とも従来の治療法では効果を得にくい難症例に活用しており、生物学的製剤での治療は生後6ヵ月以上かつ体重が5kg以上の方が対象。JAK阻害薬での治療は体重の制限なく12歳以上が対象です。なかなか良くならないと悩まれている方、不安を感じておられる方はぜひ気軽にご相談ください。

診察の時に心がけていることはありますか?

小西啓介院長 小西皮膚科クリニック4

皮膚や患部だけではなく、患者さんの生活背景も診ることを心がけています。病気の発症には日々の生活のさまざまなことが影響している場合がありますからね。ですから、診療の際は何があって症状が現れたかを、しっかり聞くことを大切にしているのです。特に初診の患者さんには可能な限り時間をかけて話を伺い、最初に「なぜこのような症状が出てきたか、なぜ治療しなければいけないか。治療をするとおそらくこうなるだろう」と丁寧に説明を行います。昔からさまざまなインタビューで「名医とは?」と聞かれることがありますが、名医とはパッと診て診断できる医師ではなく、症状をじっくり診て最後まで患者に寄り添う医師のことでしょう。私自身、それを目標にしています。

原因を特定することで症状の改善と状態の安定をめざす

病院や診療所など他の医療機関との連携や、後進の指導にも尽力しているそうですね。

小西啓介院長 小西皮膚科クリニック5

つながりを多く持つことは、患者さんをより適切な医療機関に紹介しやすくなるという大きなメリットがあると思っています。ですから、京都皮膚科医会の活動など、医療従事者が集まる場所に参加させていただく際は、たくさんの方と知り合いになることも大切にしてきました。今では京阪神のさまざまな医療機関と連携しているので、症状に合わせた医療の提供につなげられています。また、後進の指導に力添えしたいと考え、京都府立医科大学皮膚科の非常勤講師も務めてきました。指導をする際は知識や技術に加え、患者さんに対して優しく接することや思いをくみ取ることの重要性を話すようにしています。日々診療をする中で、小さな変化にも気がつきやすくなりますからね。以前当院に非常勤として来てくれた医師が教え子の1人でしたが、非常に良くやってくれてうれしく思いました。

やりがいを感じるのはどんなときですか?

原因不明の症状に苦しんでいる方の原因の特定をめざす際にやりがいを感じますね。原因がわからない発疹は、薬疹の可能性も。薬疹を疑う場合、改善を図るために薬の投与を止めなくてはいけません。しかも、診断するためにはだいたい半年くらいの期間が必要と言われていて、薬疹を考慮した治療を行うには勇気がいるのです。診断や治療が難しいだけに、長年悩む患者さんも多いので、これからも原因の特定に尽力していこうと思います。

今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

小西啓介院長 小西皮膚科クリニック6

今後も丁寧な診療と的確な診断・治療をめざすスタイルを続けていきたいと思っています。最近はおかげさまで患者さんが増えてきたので、少しでも待ち時間の短縮につなげられるように、医師2人で同時に診療を進められる2診体制を採用しました。もう一人の医師は女性なので、「女医に診てもらいたい」という要望にも応えられるでしょう。以前から来ていただいている患者さんにも、これからいらっしゃる患者さんにも、満足してもらえるクリニックでありたいですね。また、症状の改善を図り繰り返しを予防するためには、薬の処方だけではなく、適切な検査による原因追究が不可欠です。そして、症状や病気によっては手術を行う場合もあります。ですから当院では、適宜対応できるよう設備・機器をそろえました。今まで培ったつながりを生かした紹介も心がけているので、幅広い症状に対応可能です。気になることがありましたら、ぜひ気軽にお越しください。

Access