蔭山 雄基 院長の独自取材記事
初台デンタルオフィス
(渋谷区/初台駅)
最終更新日:2025/08/22

京王新線の初台駅から徒歩9分、都心の中にも下町の雰囲気を残す商店街の一角に「初台デンタルオフィス」がある。スタイリッシュな院内でありながら、どこか親しみやすい雰囲気を感じさせるのは乳幼児から高齢者まで誰もが通える歯科医院づくりを大切にしている同院ならではだろう。院長を務める蔭山雄基先生は、慶應義塾大学病院の歯科口腔外科で研鑽を積み、数々の歯科医院で診療を行ってきた。その経験を生かし、根管治療から矯正まで幅広い診療に対応する。2児の父でもある蔭山院長は、子どもと大人の両方の視点を大切にしている。歯科医師として熱心に新しい知見を追究し続ける蔭山院長に、同院の特徴について詳しい話を聞いた。
(取材日2025年7月24日)
専門性を追求しつつ、幅広い診療を提供する歯科医院
こちらに通院している患者さんの年齢層や主訴について教えてください。

当院には歯が生え始めた0歳の赤ちゃんから90代の方まで、幅広い年代の患者さんがお越しになります。特に働き盛りの40代から50代ぐらいの患者さんが多く通院されている印象です。年代で主訴も異なってきますので、診療では患者さんのさまざまなニーズに応えています。私は大学病院の歯科口腔外科で研鑽を積んだ経験があるので抜歯をはじめとした外科治療を得意としており、また、根管治療をはじめとする精密さが求められる治療も得意としています。また、私の他に2人の歯科医師が在籍しており、それぞれ歯周病と矯正を専門とするエキスパートです。幅広い領域をカバーしつつも専門性にこだわった診療を提供できるのが当院の強みだと思います。
院内の設備についてもこだわりがあるそうですね。
特に根管治療などでは精密な治療が要求されますので、設備面を充実させることは非常に重要だと考えています。歯科用CTを用いることで3次元の画像を撮影でき、歯の神経の本数や形状まで詳しく把握することが可能になりました。治療では歯科医師の技術的な部分が重要になるのはもちろんですが、マイクロスコープを導入することで精度を追求した治療に役立てられます。また、感染対策として口腔外バキュームやクラスBと呼ばれる滅菌器、それに歯を削るためのハンドピース専用の滅菌器を設置しています。「自分が患者さんの立場なら、そうしてほしいな」と思いを形にして清潔な環境にこだわりました。
蔭山先生が診療で大切にしていることは何でしょうか?

大学病院時代の「準備を怠るな」という恩師の教えは今も胸に刻んでいます。当日になって慌てることがないように、前日には来院予定の患者さんのカルテは全部確認しています。私はスタッフにも指示を出す立場にありますから、常に先回りして自分の中でシミュレーションしてから診療に臨んでいるんです。こうした行動の積み重ねが患者さんの信頼につながると考えていますので、治療の過程はすべて写真として残すようにしています。患者さんへの説明の際には、「どんな理由でこの治療を行い、今後どういったことが予測されるのか」ということまでお伝えします。最終的にどんな治療法を選ぶのかは患者さんご自身ですが、選ぶ前の段階として十分な情報提供をすることを大切にしています。
一人ひとりに寄り添う診療を大切に
現在、注力している診療について教えてください。

最近はお子さんの1期治療と呼ばれる歯の矯正に力を入れています。子どもの時から歯並びを調整していくことで、大人になってからの2期治療を行わないで済むことが期待できますし、矯正に至った場合でも歯を抜かずに行える可能性が見込めます。当院では主にマウスピース型の装置を用いています。ワイヤー矯正よりも違和感が少ないことが大きなメリットだといえます。矯正を始めるタイミングですが、やはりお子さんの心と体の成長によって異なってきます。というのも、年齢が低すぎるとご本人が前向きに取り組むことが難しいですし、10歳を過ぎてしまうと顎が広がりづらくなってしまいます。治療に適切な時期を見極めることが大切ですので、まずはお子さんの歯並びが気になったら一度ご相談ください。
ご自身の子育ての経験で、診療に生かされていると感じることはありますか?
お子さんへの対応は子育てをすることで変わったかなと感じます。例えば、お子さんが初めて歯科を受診する時は「できなくても当たり前」というスタンスで接するようになりました。知らない場所でいきなり椅子に座らされて、口を開けることはお子さんにとって非常にハードルが高いと思いますから、「絶対やらなければ」という態度を見せないようにしています。最初は難しくても、スモールステップで練習してできるようになれば良いだけですからね。それに、親御さんが慌ててしまっている様子でしたら「よくあることなので大丈夫ですよ」と、お声がけをするようにしています。自分の子育ての経験を親御さんにお話しすることで、不安な気持ちが軽くなればうれしいですね。
歯科に苦手意識がある大人の方に配慮していることはありますか?

「麻酔の注射が嫌い」という理由で歯科が苦手になった方も多いと思いますから、当院では事前に表面麻酔を塗布することはもちろん、これまで私が培ってきた技術で患者さんに苦痛がないように麻酔を行うことを心がけています。独立する前に勤務していた歯科医院の先生から教えていただいた「どれだけ歯を削るのがうまくても、患者さんの頬を強く引っ張ったり、手つきをおろそかにしたりしていると、患者さんに伝わるものだよ」という言葉は意識しています。ですので、患者さんの口の中を触れる際には、なるべく違和感が少ないように留意しています。やはり大人の方であっても歯科医院は緊張しやすい場だと思いますから、なるべく肩の力を抜いていただけるような雰囲気を大切にしています。
歯科医師として、常にアップデートを続けたい
スタッフの方との連携で大切にしていることを教えてください。

院内にピリピリとしたムードが漂っていると、患者さんがリラックスしにくいですから、スタッフとのコミュニケーションにおいても気配りは大切にしています。ある時、患者さんから「先生は何か持ってきてもらったら、スタッフさんにも『ありがとう』と言うのね」と声をかけていただいたことが印象に残っていて。感謝の言葉を口に出すのは当たり前のことだと思っていたのですが、患者さんは私たちのやりとりをよく聞いてくださっているのだなと感じました。当院には患者さんの気持ちをくみ取って寄り添うことができたり、積極的に動いてくれるスタッフがそろっているので頼もしいですね。
先生はお忙しい毎日の中でも熱心に勉強を続けていると伺いました。その原動力は何でしょうか?
歯科医師は常にアップデートしていかなければならないというのが大きな理由です。それに、私が自宅でも歯の写真などを見ているからか、最近は小学生の娘が「歯医者さんになりたい」と言ってくれていて、それがモチベーションになっています。歯科医師の苦労を知っているので複雑な気持ちもありますが、本人がなりたいのであれば応援しますし、できる限りのサポートをしたいですね。そして、やるからには高みをめざしてほしいなと思います。歯科医師の良いところは、患者さんが困っていることに対処して、感謝していただけること。これほど困っていることをダイレクトに助けられる仕事はあまりないと思いますし、それがやりがいにつながることを娘には伝えたいです。
最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

誰しも「いつまでも自分の歯を残したい」という希望があると思いますので、その思いに応えたいという強い思いがあります。歯を削りすぎてしまうと歯が割れやすくなり、抜歯のリスクが高くなってしまいますから、当院ではできる限り削る箇所を最小限に抑えることに努め、低侵襲の治療を心がけています。虫歯や歯周病で歯を失わないためにも3ヵ月に1度のメンテナンスをお勧めします。当院は3人の歯科医師がそれぞれの専門性を生かし、幅広い診療を行っておりますので、歯の治療にじっくりと向き合いたい方にも「初台で歯科に行くならここ」と言っていただけるかかりつけ歯科医院をめざしています。赤ちゃんからご高齢の方まで通える歯科医院ですので、お気軽に足を運んでいただければ幸いです。
自由診療費用の目安
自由診療とはブラケット矯正/80万円程度
マウスピース型装置を用いた矯正/75万円程度
部分矯正/30万程度
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。