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渡辺 眞 院長の独自取材記事

みなとみらい小児科クリニック

(横浜市西区/新高島駅)

最終更新日:2021/11/17

渡辺眞院長 みなとみらい小児科クリニック main

海を望むみなとみらいエリア、高島中央公園からほど近い場所に位置する「みなとみらい小児科クリニック」。院長の渡辺眞先生は大学を卒業後、慶應義塾大学病院、けいゆう病院の小児科の勤務を経て、2017年に開院した。「けいゆう病院には10年間勤務していましたが、みなとみらい地区には小児科のクリニックが少ないという声を聞き、開院することで少しでも地域への貢献ができたらと思ったのです」と、開院の理由を語る。自身も8歳と6歳の子どもを持つ、渡辺院長。小児科の医師としてだけではなく、子育ての苦労を実感する親として、保護者の悩みに真摯に向き合えるようになったという。そんな渡辺院長に、小児医療にかける思いから将来の展望まで、じっくりと聞くことができた。

(取材日2017年8月4日)

地域の小児医療に貢献し、子育てをサポートしたい

開院おめでとうございます。明るくてシンプルなクリニックですね。

渡辺眞院長 みなとみらい小児科クリニック1

ありがとうございます。来院される方が緊張しないよう、できるだけ明るい雰囲気にしたかったのです。小児科のクリニックはプレイルームがあったり、おもちゃが置いてあったりするところが多いのですが、当クリニックにはありません。理由はいくつかあって、まず、できるだけ患者さんを待たせたくないから。待っている時間、退屈しないようにプレイルームがあると思うので、あえて造らなかったのです。院内での待ち時間を減らすために、診察の順番が近づいたらメールでお知らせするシステムを導入しています。たとえ待ち時間があっても、その間は親子でコミュニケーションを取っていただきたいという思いもありました。ですから、親子で読めるような本を置くようにしています。

この場所に開院した理由をお聞かせください。

開院前は総合病院に勤務していたのですが、やはり、診察にかける回数も時間も限られてしまいます。ですから、いずれは自分でクリニックを開院したいとは思っていました。具体的に考えるようになったのは、結婚して子どもができてからですね。自分の子どもが小学校に入学するくらいまでには、実現したいと思うようになりました。けいゆう病院に勤務していた頃から、この地域は小児科が少なく、保護者の方がご苦労されているということを聞いていました。ですからこのエリアで開院することによって、それが少しでも解消されればと思ったのです。また、けいゆう病院と病診連携もしやすい立地ということも、大きかったですね。小児科だけでなく他科の先生とも交流がありますので、いろいろな面で地域医療に貢献できると考えました。

どのような方が、多く来院されるのでしょうか。

渡辺眞院長 みなとみらい小児科クリニック2

やはり近隣にお住まいの方が多いですが、駐車場もあるので橋を越えた神奈川区から来る方もいらっしゃいます。年齢的には就学前のお子さんが、今のところは一番多いです。みなとみらい周辺にお住まいの方は、インテリジェンスが高く、健康に対する意識も高い方が多いのです。お子さんの予防接種の際にも、事前に配布された注意事項などをきちんと読んで理解してから来院されるので、非常に助かっています。また、子育てなどについてご相談をしに来る方もいらっしゃいます。子育てをしていると、不安に思うことは多くあると思いますので、その不安を当院で解消していただけていると思うとうれしいです。

医学的介入の必要性を見極め、より良い治療を提供

先生はなぜ、小児科の医師になろうと思われたのでしょう。

渡辺眞院長 みなとみらい小児科クリニック3

医師になろうと思ったのは姉の影響です。理由はわかりませんが姉は幼い頃から医師をめざしていて、医大に進学しました。将来の進路について迷っていた高校生の僕は、姉に影響されて医学部を受験したのです。そんな理由ですから入学してから、苦労しましたね(笑)。小児科を選んだのは実習で子どもに接しているうちに、「この子をなんとか良くしてあげたい」という気持ちが強くなっている自分に気づいたからです。また医学的に考えても小児科は、総合診療科の要素が強い。内科、外科、耳鼻咽喉科など、お子さんの病気に関してはすべて診なければなりませんし、幅広い知識が必要です。そこに魅力を感じました。

診察の際には、どういったことを心がけているのでしょう。

研修医時代に指導していただいた先生に「子どもの病気は、ほとんどの場合放っておいてもよくなるので、それをサポートしてあげるのが小児科の仕事。けれども中には医学的介入が必要な場合がある。それをきちんと見極めるのが、小児科の医師として重要な役割だ」と言われました。そのことを肝に銘じて、日々の診察にあたっています。そのためには、保護者の方ができるだけ話をしやすいように接することを心がけています。特に小さなお子さんの場合は、近くにいるお父さんやお母さんから詳しく状況を聞かなければ、良い診療、治療にたどり着けません。ご質問があればどんな小さなことでも最後までお聞きして、納得いただけるまでわかりやすくご説明します。

患者である、お子さんに対してはいかがでしょう。

渡辺眞院長 みなとみらい小児科クリニック4

まずは笑顔。お子さんが緊張しないよう、常に笑顔でいることを心がけています。それから、どんなお子さんに対しても、たとえ生まれたばかりの赤ちゃんでも、診察するときは声をかけるようにしています。最初は怖がって泣いてしまう子もいますが、それでも診察を受けてくれているのですから「頑張ってるね」とか「偉かったね」と、励ましたり褒めてあげたりします。またクリニックでは予防接種もしますから、診察が終わったら注射があると思っている、「病院、イコール注射、だから痛い、怖い」と考えてしまうお子さんも多いのです。ですから「今日はお注射はないよ」と、声をかけることもあります。診察自体は痛くないので、それがわかると、お子さんもリラックスしてくれますからね。

子育て経験者として共感できる育児の不安を解消したい

アレルギー科を新設する計画があると伺っています。

渡辺眞院長 みなとみらい小児科クリニック5

はい。現在でもアレルギーのお子さんはいらしていて、軽度な場合は僕が診ています。ただ僕はアレルギーの専門医ではないので、重症であったり、専門医の診察が必要だったりする場合には、けいゆう病院などに紹介しています。ですから、アレルギー専門の先生に来ていただいて、ここで診察ができれば負担も減りますし、安心だと思うんです。今は症状が出ていなくてもアレルギーに関して心配している親御さんは多いので、できるだけ近い将来、専門の先生にアレルギーについての外来を担当していただきたいと考えています。地域のお子さんが元気で成長できるように、また、お父さんやお母さんが安心して子育てできるサポートをしたいというのが、開院した目的の一つでもあるので、いずれはアレルギーに関する講座なども開催したいと思っています。

開院したばかりでお忙しいと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか。

子育てですね。趣味は子育てといってもいいかもしれません(笑)。子どもができると自由度が下がるという人もいるかもしれません。たしかにセーブしなければならないことはありますが、子どもと一緒に遊んだり、絵を描いたり、何かを作ったりすることは楽しいですし、新しい発見もあります。それから、子どもと一緒に過ごすことで、小児科の医師として成長できた部分もあると感じています。子どもを持つ前は、お母さんたちの子育ての悩みや苦労、病気に関する不安などを、知識としてはわかっていたつもりでした。けれど実際には、理解できていないこともあったのです。それが今では実感としてわかりますし、以前はささいなことだと感じていたお母さんの言葉にも、自然にうなずけるようになりました。それがあるかないかは、大きな違いだと思いますね。

では最後に、子育て世代の皆さんにメッセージをお願いします。

渡辺眞院長 みなとみらい小児科クリニック6

お子さんの病気は、多くのものが自然治癒というか、医療的介入が少なくても治るケースが多いので、あまり心配せずにいていただきたいです。けれども気になる症状が出てきた場合には、早めに病院にかかっていただいて、判断をしてもらうと安心ですよね。経過を見守ることも大事なので、数日たっても症状が変わらなければ、また受診してもらう。それが一番良いと思います。小児科の医師にとっても、心配なことがあったら気軽に、どんなことでも聞いていただくのがうれしい。決して「そんなことで来たの」とは思いませんし、なんでもなければ「病気じゃなくて良かった」と、お母さんが安心する。それは子どもにとっても良いことです。ですから気軽に利用するつもりで、来院いただければと思っています。

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