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高橋 知章 院長の独自取材記事

たかはしクリニック

(大阪市生野区/平野駅)

最終更新日:2025/05/27

高橋知章院長 たかはしクリニック main

大和路線平野駅から徒歩9分に位置する「たかはしクリニック」。院長の高橋知章先生は、4年間の会社員経験を経て福井医科大学医学部に進学。その後、精神科病院勤務や心療内科クリニックの院長を歴任し、2017年4月吹田市江坂に精神科クリニックを開設、2025年4月生野区巽南に移転し診療をスタートした。「会社員としての経験は、働く世代が抱える仕事のストレスや人間関係の悩みに役立っている」と語る高橋院長。うつ病、双極性障害、パニック障害、発達障害など幅広い精神疾患に対応。特に患者の多い適応障害の治療に力を入れ、休職や復職支援にも積極的に取り組んでいる。また、患者がリラックスして話せる環境を大切にしておりくつろげる雰囲気づくりにも注力。朗らかな印象の高橋院長に、クリニックの特徴や設備について話を聞いた。

(取材日2025年5月2日)

会社員経験を生かした、働く世代への理解

医師になったきっかけを教えてください。

高橋知章院長 たかはしクリニック1

私は大学卒業後一般企業に就職しましたが、医師として働いている知人の姿を見て「もっとやりがいを感じる仕事をしたい」と強く感じるようになりました。今思えば若気の至りであったとも思います。会社を辞める時は「もったいないのでは?」という声もありましたが一念発起して医学部に進学しました。社会に出てから医師になった経験があるので、企業で働くということは何となくイメージが湧きそれが今の診療にも役立っていると思います。

開業前の経験が、今の診療にどのように生かされていますか?

開業前は、広島鉄道病院(現・県立二葉の里病院)で初期臨床研修を受け、その後精神科病院で勤務。心療内科クリニックでは院長として診療を行ってきました。特に急性期の重症患者さんが多い精神科病院では、興奮・錯乱状態にある患者さんに多く接していました。そんな状態にあってもしっかり聞いて話せば必ず伝わっているということが徐々にわかり、粘り強く傾聴・共感しそしてこちらの考えを説明することを続けました。それを繰り返すことで、少しずつ信頼してくれるようになります。そしてその信頼があるかどうかでその後の治療、患者さんの予後が大きく変わると経験から学びました。まずは良い信頼関係を構築すること、これは現在の診療でもなんら変わりなく普遍的なものだと考えています。

患者さんの年齢層と主訴で多いものを教えてください。

高橋知章院長 たかはしクリニック2

当院には、中学生から80代の高齢者まで幅広い年齢層の患者さんがいらっしゃいます。特に多いのは、20代から50代の働き盛りの世代です。主訴として多いのは、気分の落ち込みややる気の低下、不眠などの症状です。うつ病は特別なきっかけなしに発症することもありますし、仕事や人間関係・家庭の問題などのストレスだけでなく引っ越しや昇進といった環境・役割の変化などさまざまな原因をきっかけに引き起こされるため患者さんの割合も多い印象です。また、ADHDの傾向を持つ中高生も増えており、主訴としては「朝、どうしても起きられない」というものがあります。これはドーパミン系の機能不全による覚醒障害が原因と考えられますが、お薬で改善を図ります。また当院ではメチルフェニデート塩酸塩の処方も行っております。

休職を繰り返さないことをめざして

適応障害の診療にも注力されていると伺いました。

高橋知章院長 たかはしクリニック3

適応障害は明確なストレスが原因で発症する抑うつ反応です。仕事や人間関係などが原因で仕事に行けなくなり受診される方も多いです。まずは休職が必要なのか薬物療法を行いながら仕事を続けるのか、患者さんのニーズを聞きながら最適な治療を選択していきます。会社の中では一度休職すると繰り返してしまうといったイメージが大きいようです。休職を繰り返すと本人も自信をなくしてしまいますし、会社側からの印象も悪くなってしまうかもしれません。休職中、復職後としっかりとサポートし再休職になることがないよう心がけております。

患者さんとのコミュニケーションで配慮されていることはありますか?

特に初めて精神科を受診される方は緊張されていることが多いです。何を話したらいいかわからないと言われる方も多くおられます。言葉を選びながらできるだけ話しやすい雰囲気になるように心がけています。また、あまり話したくなさそうな内容だなと感じればその時はあまり深く尋ねず次の機会にするなど、やはり信頼関係に配慮したコミュニケーションを心がけています。

クリニックを受診する目安になるタイミングは?

高橋知章院長 たかはしクリニック4

例えば、仕事や日常生活で普段何げなくやっていたことがつらくてできなくなったり、感じたことのない疲れやすさを感じたり、頭の働きが悪く物事の処理・判断にいつも以上に時間がかかるようになった場合など、ぜひ一度ご相談ください。こうした状態が2週間以上続き、十分休んでも回復しない場合は何らかの問題が生じている可能性があります。診察の結果、治療が必要な状態かどうかを判定しご説明いたします。

本人に病気の自覚がない場合、家族としてはどのように対応すればいいでしょうか?

病気の自覚がない患者さんに受診してもらうのはご家族だけでなくわれわれ治療者にとってもたいへん困難なことです。まずはご家族だけでも相談に来ていただければ、見立てとアドバイスをさせていただきます。ここでも患者さんとの信頼関係の観点から、うそをついて受診してもらうようなことはあまり得策ではありません。

患者の悩みに寄り添う、温かい診療

内装について何かこだわりはありますか?

高橋知章院長 たかはしクリニック5

診察室の会話が待合い室に漏れにくいように部屋の配置を工夫したり、壁には遮音材を使用するなど患者さんが安心して話せる環境を整えました。精神科や心療内科では、診療の大半が会話を通じて行われます。患者さんが気を使わずに話せる空間づくりが大切だと考えています。

アプリで予約・問診・会計までできるそうですね。

当院では、アプリを使って予約から問診・会計まで一貫して行えるシステムを導入しています。予約などの操作が簡単で、待ち時間短縮にも役立っています。会計もアプリでの決済を選択してもらえば診察室を出てそのままお帰りいただけます。

どんなクリニックをめざしておられますか?

高橋知章院長 たかはしクリニック6

当院は特定の疾患に特化するのではなく、幅広い年代の患者さんの幅広いお困り事に対応できる気軽に立ち寄れる近所のメンタルクリニックをめざしています。心の問題で困ったときに、少しでもお役に立てれば何よりの喜びです。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

精神科や心療内科への抵抗感は年々薄れてきているかもしれませんが、それでも「入りにくい」と感じる方は多いと思います。しかし、精神科は何も特別な場所ではなくどんな些細なことでも気軽に相談できる場所です。もしメンタルのことで気になることがあればぜひお気軽にお越しくださいませ。

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