全国のドクター14,065人の想いを取材
クリニック・病院 156,460件の情報を掲載(2025年11月25日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 新宿区
  4. 牛込神楽坂駅
  5. 神楽坂レディースクリニック
  6. 上田 嘉代子 院長

上田 嘉代子 院長の独自取材記事

神楽坂レディースクリニック

(新宿区/牛込神楽坂駅)

最終更新日:2025/10/31

上田嘉代子院長 神楽坂レディースクリニック main

老若男女、多くの人が行き交う神楽坂。その毘沙門天近くのビルに、「神楽坂レディースクリニック」はある。上田嘉代子院長は、東京女子医科大学附属女性生涯健康センターなど複数の病院にて、数多くの診療に携わってきた経験豊富な女性医師だ。丁寧に患者の話を聞いた上で、対症療法だけで終わらせることはせず、病気の背景までしっかりと見極めながら診療を提供している。また3人の娘の母親として積み重ねてきた、女性としてのキャリアも診療に生かしている点も特徴的である。不調を抱える患者にとって心強い存在だろう。取材では、同院で提供している診療や注力している分野について、詳しく話を聞いた。

(取材日2017年5月19日/更新日2025年9月12日)

各世代の女性への知識普及の一翼を担うために開業

まずは開業までのご経歴をお聞かせください。

上田嘉代子院長 神楽坂レディースクリニック1

東京女子医科大学附属女性生涯健康センターといったさまざまな病院で、多くの患者さんを診てきました。その際にストレスやホルモンが、女性の体に大きな影響を与えるということをたくさん診てきました。定年退職後はそうして培った知識・経験を生かして、特に若い世代に女性の体について知って考えてもらえるよう、知識の普及のために開業したのです。若いうちからご自身の体について知っておくことが大事ですからね。開業の地として神楽坂を選んだ理由は、人通りが多いことに加えて、幅広い世代の方が訪れる町だということが大きかったです。また学校が多いことも決め手となりました。

ちなみに、どのような理由から産婦人科の医師を志したのでしょうか?

産婦人科を選んだきっかけは、研修医時代に各科を一通り回っていた時のことです。産婦人科に在籍していた際、帝王切開に立ち会いました。赤ちゃんの顔が見えると、その場にいた医師やスタッフが皆、ニコニコしながら親子の周りに集まったのです。その様子を見て「ああ、良い科だなぁ」と感じ、専門にしようと思いましたね。また診療科の中では唯一生産的な科であることや、内科と外科どちらの要素もあることも良いなと思った点です。

こちらの診療方針をお聞かせください。

上田嘉代子院長 神楽坂レディースクリニック2

症状や病気の発症には、何かしら原因があります。それはストレスなのか、仕事や家庭の環境なのか、患者さんによってさまざまです。患者さんには受診をきっかけにご自分の身の周りについて見直していただき、こちらからは患者さんにとって何が大事なのかに気がつくためのお手伝いをして、原因を探ります。原因が見つかったらその改善を図りながら、治療を進めていくということを当院では重視しているのです。単純に薬を出せばいいわけではないという思いからですね。診療では、長年培ってきた診療や自身のを患者さんの理解につなげようと努めています。妊娠や出産、更年期など各世代ごとの悩みに対して、実体験をもととしたアドバイスができるのは大きな強みでしょう。

女性ならではの疾患に対して、専門性を生かして対応

こちらではどのような症状・病気を診ているのでしょうか?

上田嘉代子院長 神楽坂レディースクリニック3

子宮内膜症や生理不順、更年期障害など、子宮・卵巣に関する病気と女性ホルモンの変動による症状を診ています。その中でもニーズが高い、更年期障害の診療に注力しています。まずは血液検査を行い、ホルモンの変動と症状の関係性をチェック。会社の健康診断の結果をお持ちの方は、検査を必要以上に行わないためにもそちらを用いて診断いたしますので、ぜひお持ちください。生活の様子を詳しく知るためのヒアリングも実施した上で、その方に必要だと判断した治療をご提案しています。例えば睡眠・運動・食事・ストレス管理など生活を見直す指導を行ったり、プラセンタ注射を提供したりしていますね。更年期は老年期への入り口と捉えることもできるので、骨粗しょう症や心血管疾患の予防のためにも、これからも力を注いでいきます。

プラセンタ注射について詳しく教えてください。

プラセンタ注射とは、ヒトや動物の胎盤から抽出した成分を注射する治療法のことです。更年期障害の症状改善が期待できることから、「更年期も元気に過ごしたい」と考える方にとって有用な手段の一つですね。プラセンタ注射に興味がある方の他、ホルモン剤や漢方での更年期障害の治療が難しい方も、検討してみてはいかがでしょうか。ただ人によっては合わない可能性もあります。2週間ほどで合う合わないの判断ができますので、一緒に相談しながら治療を進めましょう。

更年期障害の他に注力している分野はありますか?

上田嘉代子院長 神楽坂レディースクリニック4

骨密度や骨の質が低下することで骨折しやすくなる、骨粗しょう症の診療にも力を入れています。更年期以降の問題だというイメージがありますが、実は10代の頃の生活や体調が発症に大きく影響するのです。骨密度のピークは18歳前後であり、その頃にいかに骨を強くするかが重要です。逆に無理なダイエットを行うなど不規則な食生活を送っていると、骨粗しょう症を発症しやすくなります。そのことも踏まえて当院では、若い世代も気軽に検査を受けられる超音波による骨密度測定器を導入しています。また近年はストレス社会であり、PMS(月経前症候群)などにも影響することから、ストレスとの向き合い方も重視しています。私自身がストレスに関する専門知識を持つのに加えて、信頼できるカウンセラーを紹介できる体制を整えました。

健康診断や各種検診の重要性の啓発にも尽力されているそうですね。

ええ。性感染症や子宮がん、子宮内膜症、子宮筋腫といった婦人科疾患は、若い頃から検査をしてチェックしておくことが大事だと考えています。なぜなら、いざ「子どもが欲しい」と考えたとき、病気が進行していて妊娠が難しくなっていたというケースもあるからです。また例えば子宮頸がんであれば1~2年に1度のペースで検査を受けることで、がんになる前の病変を早期に発見しやすくなります。命に関わらない段階で、病気の芽を摘むことが望めるのです。市区町村の検診を利用すれば、経済的なサポートを受けられる場合もあります。当院であれば女性医師が検査を担当しますので、これまで恥ずかしさから避けてこられた方にも、安心して受けていただけると思います。

何でも相談できる身近な産婦人科かかりつけを目標に

お忙しい中、どのようにリラックスされているのでしょうか?

上田嘉代子院長 神楽坂レディースクリニック5

一人で、もしくは子どもや孫たちと一緒に旅行したり温泉に行ったりしてリラックスしています。娘たちは面白そうなものを見つけると、「お母さんも行く?」と誘ってくれるんです。そんな娘たちは3人とも医師になりました。専門は小児科、乳腺科、腎臓内科とそれぞれです。今思えば、開業したのは娘たちに「こういう生き方もあるよ」と、後ろ姿を見せたい気持ちもあったかもしれませんね。

今後の展望・目標を教えてください。

乳腺科や栄養学など、各領域を専門とする医師に時々来てもらい、患者さんを手厚くサポートできる体制を充実させたいです。女性は各世代によって気をつけることがあり、知識があることで心身を守りやすくなりますからね。実際、長年検診を受けずに過ごしてきた方が「60代になっても月経が止まらない」からと受診してみたら、実はがんが進行していたというケースもあります。そういったことにならないように、定期的な婦人科検診をお勧めしております。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

上田嘉代子院長 神楽坂レディースクリニック6

まずはご自身の体を大事にしていただきたいです。仕事をしている方に対しては「会社はあなたの一生に責任を持ってはくれない」と、主婦の方には旦那さんやお子さんを優先してご自身のことをおざなりにしないでほしいとお伝えしています。心身の健康は「すべて」の基本です。崩れてしまうといろいろなことに支障が出てきます。ですから何か不安なことがあれば何でもご相談ください。当院は保険診療を中心にしているので、身近なかかりつけとして気軽に利用していただけるでしょう。お待ちしています。

Access