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仲島 孝昌 院長の独自取材記事

ハートアイランド耳鼻いんこう科

(足立区/王子神谷駅)

最終更新日:2020/04/01

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東京メトロ南北線・王子神谷駅から歩いて15分の場所にある「ハートアイランド耳鼻いんこう科」は開院して2ヵ月。すでに多くの子連れの母親たちが訪れている。「たくさんの子どもを診たい」と開業地を探したという仲島孝昌院長は、工学部を卒業後、メーカーの開発職を経て医師になったという異色のキャリアを持つ。工学の知識を生かして院内にはさまざまな機器をそろえ、専門であるめまいや補聴器の調整に役立てる。子どもには優しく声をかけながら治療器具を触ってもらうなどして恐怖感を和らげていく工夫で、小児の診療も得意としている。「お子さんの体調が悪いときに気軽に相談できるクリニックでありたい」と話す仲島院長に診療への思いや取り組みについて聞いた。
(取材日2017年6月10日)

無理に診療を進めず、まず恐怖感を和らげることが大切

振り返るには早過ぎるかと思いますが、開院してからの2ヵ月間はどんな日々でしたか?

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ありがたいことに、予想していたよりもたくさんの患者さんにご来院いただいています。当院の周辺は「ハートアイランド新田」と呼ばれ、もともとは工場地帯。再開発に伴いここ10年でマンションが増えた新興住宅地なんです。若い子育て層の方が多く、患者さんの8割は小さなお子さんをお連れのお母さん方。私はお子さんをたくさん診たいと思っていたので、日々うれしく感じています。自宅がある荒川区から近い場所を探していたときに見つけたのがこの地域で、実際に足を運んでみると、土日は若い方がたくさん歩いている。その一方で、この周辺に耳鼻咽喉科が少なく、ここだ、と思いました。開院を喜んでくださる患者さんもいらっしゃるので、やりがいを感じています。

お子さんが多いとのことですが、どんな症状が目立ちますか?

風邪や耳垢が詰まっているお子さんが多いですね。風邪の場合、小児科でも薬の処方はできますが、耳鼻咽喉科では専用の器具を使って鼻や耳の中を確認し、鼻水や耳垢を取り除けることが特徴といえるでしょう。鼻水の状態によって薬も調整しています。黄緑色で粘り気の強いとき、白っぽくてさらさらしている場合などさまざまで、鼻通りを良くするための薬を処方してなるべく抗菌薬を使わないようにしています。抗菌薬を処方すると親御さんも安心しやすいのですが、体にいる細菌がその抗生剤への耐性をつくってしまう可能性があるので、不要に処方することは控えるようにし、お薬の処方については親御さんにもよく説明するようにしています。

診療する際に気をつけていることはありますか?

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不安に感じている、怖がっているお子さんが少しでもリラックスできるような診療を心がけています。お子さんはたとえ小さくても自分で考えているので、無理に診療を進めることはしません。優しく声をかけたり、治療器具を触ってもらったりしながら恐怖感を和らげるように努めます。鼻水を吸引する機器も普段皆さんがイメージされるような金属製の物だけではなく、ゴムのチューブを使うなど負担が少ない処置も心がけています。処置の際の痛みはお子さんだけが感じるものではありませんから、もちろん大人の方に使うこともあります。あとは、丁寧に鼻水を取っていくことですっきりとした感覚を持ってもらうことも大切。「気持ちのいいことをしてもらえるところ」と感じてもらうことで、次回からの診療がスムーズに進みやすくなります。

機器を活用、めまいの診断・治療と補聴器の調整に注力

長くめまいの診断と治療を専門にされてきたそうですね。

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ええ、私は2007年に北里大学医学部を卒業し、2009年に昭和大学医学部の耳鼻咽喉科学教室に入局して以来、めまいを専門にしてきました。めまいは耳や脳をはじめさまざまな原因が考えられます。またご本人が「めまい」と感じている症状が厳密にはめまいではないこともあります。当院では特に内耳機能に問題がある場合の診断を得意としています。内耳機能に問題がある場合、眼球が振動する眼振という所見が現れるのですが、当院では眼振の有無を確かめられる機器を備えています。赤外線CCDカメラは、肉眼では判別できないような微細な眼振でも確認することができます。それに加え、体の重心をはかることができる重心動揺計も備えており、診断に役立てています。これからも研鑽を重ねていきたいので、現在も昭和大学病院のめまいの専門外来で週に一度診療しています。

他に力を入れていきたい分野はありますか?

補聴器選びのサポートに力を入れていきたいです。意外と知らない方も多いのですが、補聴器はつくるだけではいけません。患者さんの生活環境に合わせて適切に調整されている必要があります。ところが検査が不十分などの理由で、その人の聴力に合っていないことがあるんですね。当院では精密な検査をテーマの一つとしていて、防音レベルの高い環境下での聴力検査、言葉の聞き取り能力を調べる語音明瞭度検査、補聴器を着けた状態で聞き取りを調べる音場検査を行っています。こうした検査を経て作製した補聴器を患者さんが本当の意味で使いこなせるまではおよそ3ヵ月はかかります。最初は7割くらいの音量で日常的に装着し、音を意味のある言葉としてきちんと認識できるようになるまでトレーニングをしていただきます。当院では補聴器店に出張してもらっていて、三者立ち合いのもとで患者さんに合わせた補聴器を作っています。

先生ご自身のことについてお聞きします。振り返るとどんな子どもだったと思われますか?

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私は北海道の札幌市で生まれ、高校までを石狩市で過ごしました。機械をいじるのが好きな子どもでした。小学校に入る前から目覚まし時計を分解したり直したり、テレビや当時普及し始めたビデオ機器を自分で取り付け分解したり。純粋に機械の中の構造がどうなっているかを知りたかったんです。あるきっかけから医学部に進学して医師としてどの道に進むか選ぶときも、人間の感覚器官を診る耳鼻咽喉科か眼科のどちらかにしようと考えていました。工学技術は人間の構造や感覚器官をもとにしていますから、医学ともつながりが深いんです。補聴器選びをサポートしたいのも工学好きの延長であると言えます。

人生を通して勉強を重ねられることが医師の魅力

工学から医学へ転身されたきっかけとは?

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大学院を修了した後にあるメーカーに就職して機器の開発に携わっていました。2年ほど経った頃でしょうか、外科の医師である妻の父から学会に発表するために手術をしている様子を映した動画を作ってほしいと依頼されたのです。医師になりたいとはまったく思っていませんでしたが、その作業を期に人間の体の仕組みを学ぶことに興味を持ちました。子どもの頃からそうですが、興味を持つとのめり込む性分。会社を退職して1年勉強し、医学部に進みました。今は医師になって良かったと感じています。医学が進歩していく以上、人生を通して勉強を重ねていけることが面白い。当初から医学に工学を導入したいと思っていて、クリニックでもそれは意識しています。さまざまな検査機器をそろえていることや診療に画像を多用していること、電子カルテや予約システムの導入も自ら考案し、整備しました。

お忙しい日々をお過ごしかと思いますが、お休みは取られていますか?

開業して間もないこともあり、今はなかなか。たまにある休みの日には、やはり機械をいじっていることが多いです。自宅にオーディオルームをつくっていて、その部屋にこもって音楽を聞いたり、映画を観たり。自宅にあるスピーカーは収録スタジオに置いてあるような品質の良いもので、映画館よりも音の忠実度が高いんです。子どもの頃から好きな機械がそばにある生活は私にとって切っても切り離せないもの、と言えば言い過ぎでしょうか(笑)。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

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今までお話ししたように、たくさんのお子さんとそのお母さんが相談しやすいクリニックであるためにも、丁寧で優しい診療を心がけていきます。そして質にこだわった機器を備えている利点も生かしながら、めまいの診断と治療、補聴器の調整にも注力していきます。違和感があれば早期に受診することをお勧めします。鼻吸い器もサイズ別などに10種類ほどをそろえ、患者さんによって適切なものを使っていますので、お悩みの方はお気軽にご相談いただければ幸いです。

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