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山上 賢治 院長の独自取材記事

拝島やまかみクリニック

(昭島市/拝島駅)

最終更新日:2019/08/28

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拝島駅前のビル3階に入る「拝島やまかみクリニック」は2017年3月に開業。同院オリジナルのマークは、太陽をイメージした明るいオレンジの円に、和風で縁起の良い「あわじ結び」を表現した紐のデザインが組み合わされたもの。「紐を両側から引っ張ると強く結ばれることから、人との強い絆や日本の古き良き伝統を表現しました」と教えてくれたのは、地域のホームドクターをめざす山上賢治院長。頭のてっぺんから足先まで全身を診る診療スタンスにより、幅広い年代のさまざまな訴えに対応している。開業からまだ1年もたっていないが、同院を訪れる患者の数は増え続けている。その人気の理由を探るため、さまざまな話を山上院長に聞いた。
(取材日2018年2月16日/更新日2019年7月22日)

地域のホームドクターとしてなんでも相談できる存在に

こちらで開業したのはどういうご縁ですか?

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医師になって3年目以降はこの地域で医療を行ってきたので愛着があったこと、そして患者さんと引き続きお付き合いしたかったことからこの場所を選びました。駅前という立地ですから、お勤め帰りの方にも利用していただこうと、平日は夜7時まで診療しています。遅くまで診療していることもあり、風邪症状やインフルエンザなど急性疾患で来院される学生や会社員の方が多いですね。当院のビルは、ロータリーの目の前でありタクシー、バス、自転車、自家用車、徒歩のいずれの手段でもアクセスすることが可能です。さらに、ビル内にはエレベーターがありトイレも広くバリアフリー構造になっているため、車いすでも安心して来院することができます。

開業してから数年たちますが、振り返っていかがですか?

経営という慣れない業務を手探り状態でこなさなくてはならず、最初の1年はバタバタしてあっという間に過ぎていきました。診療のことだけ考えていればよかった勤務医時代とは勝手が違いますね。ただ、大学病院で10年、市中病院や診療所で10年とさまざまな医療機関で勤務してきたので、「あそこのこういう良い面を取り入れよう」「あの時うまくいかなかったところをこう修正して活用しよう」などと、過去の経験を自身のクリニックに生かせたのは良かったと思っています。大変なことも多いですが、やりがいも感じられますし、何より以前の勤務先から長く診ていた患者さんと再会し、やりたかった医療ができていると感じています。

やりたかった診療とは具体的にどういうものでしょう?

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患者さんを、身体的・精神的な面もひっくるめて診ることです。例えば、「この治療なら私が一番」をめざすなら、大学に残って先端医療や研究を行うべきだと思います。しかし、私がめざしたのは「ホームドクター」です。何か一つの病気や臓器に特化するのではなく、一人の人間を全人的に診る医療です。私がリウマチ・膠原病を専門に選んだのも、患者さんの全身を診るには、もってこいの科だと感じたからでした。地域のかかりつけ医として、幅広い疾患の知識を持ち、足を運んでくださった患者さんの多様な訴えにも応じられる。そして、「あそこに行けば、なんでも相談できるから安心」という存在になっていければ、それがホームドクターとしての理想のかたちです。

スタンダードな診療と話をよく聞くことを心がける

こちらにはどんな患者さんが来ますか?

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日本内科学会総合内科専門医として、なんでも診るというスタンスでやっていますから、小学生から80歳を超えるお年寄りまで、幅広い年齢の方が来院されます。近隣に住まわれている方がもちろん多いのですが、以前に勤務医をしていた隣のあきる野市からも、長いお付き合いの患者さんがわざわざ来てくれています。主訴としては、風邪症候群やインフルエンザの他に、リウマチ科、呼吸器内科を掲げているため、関節痛や咳・痰でいらっしゃる方が多いのが当院の特色です。最近の傾向は、アトピー性咳嗽(がいそう)や咳喘息などアレルギー性の咳の方が非常に多くなったこと。花粉症も増えていますね。

訪問診療もされているそうですね。

はい。休診日を除いた平日の昼は、毎日2、3件ずつ患者さんのお宅を看護師や事務のスタッフと回っています。訪問診療は開業当初から続けています。もともと勤務医の時に診ていた患者さんを引き続き診療するというところからスタートしました。ですから、地域の医療連携で欠かせないケアマネジャー、訪問看護ステーション、理学療法士の方々などは顔見知りが多く、スムーズなやり取りができています。少子高齢化が進む今、国も病院がパンクしないように、入院から在宅へとシフトするようなシステムをつくっていますから、この地域でも訪問診療へのニーズはますます増えていくでしょう。

診療にあたって心がけていることをお聞かせください。

一つは、患者さんのお話をよく聞くことです。時間はかかりますが話をじっくり伺うことで信頼関係をつくり、なんでも話しやすい雰囲気にすることが内科の診療では重要だと思っています。時には、医療に関係のない話になってしまうこともありますが、時間の許す限り聞いています。もう一つは、特殊な治療を追いかけるのではなく、ガイドラインにのっとったスタンダードな診療を行うこと。そして、患者さんの多彩な訴えにできる限り対応するということです。都心のように高次医療機関が密集している地域ではないので、幅広い領域をカバーしながら地域で完結し、必要があれば高次医療機関につなげる存在がより必要とされているからです。

設備面が充実しているようです。

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勤務医の時に病院でやってきたことが、そのままできるように医療機器をそろえました。今までやってきた検査内容が変わらないので、診療の流れもスムーズです。レントゲン機器、骨密度測定器、睡眠時無呼吸症候群を診断するアプノモニター、24時間ホルター心電図、スパイロメーター、超音波検査、院内の採血検査を導入しました。特徴としては、院内で白血球数、肝腎機能、CRPなどの結果がすぐにわかる検査機器が整っていること。そして、関節リウマチの早期発見に役立つ関節超音波検査を取り入れていることです。

タブー視せず最期の送り方を家族で話し合っておく時代

医師をめざしたきっかけについて伺えますか?

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高校時代に私自身が大病を患ったことがきっかけです。高校1年生の時、骨肉腫の手術で足を切断し義足になり、化学療法を受け入退院を繰り返しました。そうした経験から、病気で悩んだり不安になったりする方々の力に少しでもなりたいと考え、医師をめざすようになりました。医師になってから感じたのは大病を患ったことで、患者さんの気持ちがわかるようになったということです。つらい治療に伴う苦痛や恐怖、自分の命がなくなるかもしれないといった不安は、体験してみないと実感できない部分も多いと思います。

休日はどのように過ごしていますか?

車の運転、日本庭園や木造建築が好きなので、年に1回は家族で和風旅館の温泉に行っていました。しかし、開業してからは、まだまだ落ち着かず、ゆっくりと旅行を楽しむ余裕はありません。開業前は、子どもの行事に行くこともできましたが、今はなかなか難しいですね。もっと家族と過ごす時間がほしいところですが、しっかり顔を合わせられるのは週末くらいでしょうか。夜、家に帰って子どもと一緒にお風呂に入るのが楽しみです。また、ぼーっと何も考えないでいる時が貴重な時間に感じます。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

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これまでの医学や医療は、いかに病気やけがを治すかを中心に考えてきました。しかし世界で類を見ないほど高齢化が進む日本、本人も家族も満足できる人生の最期をどこでどう過ごすかということをもっと真剣に考えたいと思っています。医師だけでなく一般のご家庭でもそうです。日本では、家族の死について面と向かって話し合うことを、タブー視してきた風潮がありましたが、普段から最期の時間をどう過ごすかをご家族同士で話し合っておくことで、ご病気の方の意思を尊重できるのです。ご家族も介護の負担が大きいという不安があると思いますが、多職種でサポートする体制が整ってきているので、ご心配なさらずにご相談ください。「家族に見守られながら人生の最期を自宅で迎えたいというご希望があるなら、訪問診療・在宅医療が最適ですよ」と自信をもってお勧めできる医療を実践していきたいと思っています。

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