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富田 英春 院長の独自取材記事

とみた内科循環器科

(小郡市/三国が丘駅)

最終更新日:2023/11/13

富田英春院長 とみた内科循環器科 main

西鉄天神大牟田線・三国が丘駅から徒歩8分の場所に位置する「とみた内科循環器科」。院長を務める富田英春先生は日本循環器学会循環器専門医で、九州大学病院などで勤務医として研鑽を積んだほか、アメリカ留学で心臓の基礎研究に従事した経験を持つ。2016年に開業した同院では、専門である循環器内科領域の疾患の診断・治療に対応しながら、プライマリケアを担う医院として風邪などの急性期症状から、生活習慣病、睡眠時無呼吸症候群まで幅広い分野で丁寧な診療を行っている。「笑顔が苦手なんです」とはにかむその姿に真面目で実直な人柄がにじむ富田院長に、これまでの経歴や診療方針について話を聞いた。

(取材日2023年9月21日)

大学病院や留学で得た専門性と全人的な診療が強み

開院するまでのご経歴を教えてください。

富田英春院長 とみた内科循環器科1

1992年に山口大学医学部を卒業後、初期研修を受けるにあたり「全人的医療をめざしたい」という思いがありました。しかし、当時はまだ内科全般を網羅的に学べる場がない時代でした。そこで、現在の研修医制度のような、内科全般、外科、小児科、産婦人科、麻酔科などを2年間かけて研修できる初期研修システムを導入していた飯塚病院を選び、プライマリケアや総合診療を学びました。その後、九州大学医学部循環器内科の研究室に入り、動脈硬化の起こるメカニズムの研究などを行いました。同大学病院をはじめ、いくつかの基幹病院で臨床医として勤務した後、2001年から3年間、アメリカへ留学して心臓の基礎研究に従事しました。

ニュージャージー医科歯科大学へ留学されたそうですが、どういった経緯だったのでしょうか?

当時は九州大学病院で診療にあたりながら、同時に患者さんの病気に関する疑問を解決するための研究を行い、論文執筆にも力を入れていました。「臨床医ではなく基礎研究の分野に進む選択肢もあるのでは」と少し迷っていた時期でもありましたし、海外で基礎研究を学ぶには年齢的にも最後のタイミングだと感じたこともあり、アメリカへ留学する決意をしました。研究内容は心不全などの病気が発症し悪くなっていく原因を分子生物学的な観点から研究するというものでした。当時、病態の解明が進みつつあった分野でしたのでたいへん興味深い研究でしたが、留学で得た経験や知識を生かし、今後も臨床医として患者さんが抱えるさまざまな疾患を診ていきたいと思いました。帰国後は小郡市の急性期病院である嶋田病院で10年ほど、内科全般、循環器疾患、脳血管疾患、救急医療の診療に携わった後、2016年に当院を開院するに至ります。

クリニックの診療方針について教えてください。

富田英春院長 とみた内科循環器科2

研修医の頃から、さまざまな病気の初期的な治療を視野に入れたプライマリケアを学んだこともあり、地域に根差した「かかりつけ医」として、循環器疾患だけでなく内科疾患まで満遍なく網羅的に診ていきたいと考えています。日頃から患者さんに関わり健康状態を把握するかかりつけ医の役割と、狭心症や不整脈など、専門の医師として循環器領域の症状に対する診断・治療を行う役割、その2つを両立することが当院の理念です。命に関わる症状に至る前に、発症要因となる生活習慣病などを治療していくこともプライマリケアの任務だと考えています。

かかりつけ医として真摯に患者と向き合う

どういった患者さんが多く受診されていますか?

富田英春院長 とみた内科循環器科3

専門である循環器内科領域の疾患や、風邪などの急性期疾患まで幅広く診療しています。不整脈や高血圧といった慢性疾患や生活習慣病の継続的なフォローアップが多いので、年齢層は中高年が中心です。前の病院で診ていた患者さんで、今でも遠方から来てくれている方もいます。「家族も診てほしい」と一緒に来院いただけるのは、うれしい限りです。ご高齢の方は特に、たくさんの病院にかかるのは大変だと思うので、併存疾患についても広くカバーし、私が診られる範囲のことはできる限り対応したいと思っています。

クリニックの強みについてお聞かせください。

症状を手がかりに病態を探ることを症候学というのですが、それをもとに真の病気に迫っていくプロセスが、私が得意とするところです。例えば「動悸がする」という主訴の場合、心臓の病気が真っ先に浮かぶかもしれませんが、甲状腺機能亢進症や貧血、更年期障害、呼吸器疾患が原因で頻脈になる場合もあるんです。たくさんの選択肢の中から真の病気に近づくために一番大切なのは、問診です。まずは患者さんの訴えをよく聞き、その上である程度病気を想定して「他にこういう症状はないですか?」と誘導的な質問をして的を絞っていく必要があります。ですから、できる限り一人ひとりの患者さんに時間をかけて診療したいと考えています。

診療の際に大切にしていることを教えてください。

富田英春院長 とみた内科循環器科4

例えば「健診で血圧が高いと指摘された」と来院された方でも、病院で測る時だけ緊張で血圧が上がってしまう、いわゆる「白衣高血圧」で、治療が必要ないケースも少なくありません。すぐに薬を出さずに、家庭で血圧を測っていただいた記録をもとに判断させていただくこともあります。本当に薬が必要か、運動や食事など生活習慣の改善で対応できるかなど、治療方針は患者さんの病態、性格、生活環境などを加味した上で、個別に提案する必要があります。日頃から患者さんと密に関わり、健康状態を把握するよう心がけています。また、検査や治療は患者さんにリスクが伴うこともありますので、ベネフィット(利益)が、それに伴うリスク(危険性)を上回っているかを見極めることも重要だと考えています。

適切な診断のために、検査機器を導入

検査機器も充実していますね。

富田英春院長 とみた内科循環器科5

循環器内科として特徴的なものでいえば、運動することで心臓に負荷をかけ、狭心症・心筋梗塞・不整脈など心臓の病気を詳しく診断するトレッドミル検査があります。動脈硬化の有無を診断するCAVI・ABI検査も可能です。そのほか、エックス線撮影装置や超音波検査、心電図、心臓の状態を24時間記録・解析できるホルター心電図、睡眠時無呼吸検査装置、肺機能検査機、血球測定装置なども導入しています。診断のための検査を、身近なクリニックで受けられることも強みの一つではないでしょうか。

睡眠時無呼吸症候群の検査や治療にも対応されているそうですね。

睡眠時無呼吸症候群は高血圧、心不全など循環器疾患と密接な関係がありますので、そういった基礎疾患があり検査が必要な場合もあります。ご家族からの指摘を受けて来られる方や、不眠症専門の外来で「睡眠時無呼吸症候群の検査を受けてください」と言われ来院される方もいらっしゃいます。当院ではまず携帯型の機器を用いてご自宅で睡眠時無呼吸検査を行っていただきます。重症度にもよりますが、治療としては機械で空気を鼻から送り込み、気道を広げて睡眠中の無呼吸を改善することをめざす持続的陽圧呼吸療法(CPAP)が主流です。思いあたる症状がある方はぜひご相談いただきたいです。

最後に、今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

富田英春院長 とみた内科循環器科6

これからも、地域の皆さんのニーズにどう応えられるかを常に模索しながら、地に足をつけた診療に取り組んでいきたいです。患者さんの中には、「なんとなく調子が悪い」とか、「いくつかの病院を受診したけれど原因がわからないと言われた」という漠然とした不調を訴えて来られる方も少なくありません。そういった場合でも、症状を詳しく聞くことで、病気の診断につながる事がありますので、気になることがある方はどんなことでも気軽にご相談してください。

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