佐久間 久枝 院長の独自取材記事
フェリス広尾デンタルクリニック
(渋谷区/広尾駅)
最終更新日:2026/02/24
恵比寿駅、広尾駅ともに徒歩圏内の「フェリス広尾デンタルクリニック」は、佐久間久枝院長が口腔内だけでなく体全体の健康も視野に歯科医療に取り組むクリニック。装置による噛み合わせの調整を行い、食事や姿勢の問題にアドバイスするほか、子どもの健康な発育をめざした「キッズプログラム」の提供も開始した。「3〜10歳のお子さんは歯並びより、歯が並ぶ土台になる顎の発達が大事です」と佐久間院長。そうした同院の治療に対する考え方、患者の全身の健康も考えたアプローチなど、さまざまな特徴について聞いた。
(取材日2025年9月24日)
心身ともに整うような歯科治療をめざして
クリニックの診療面での特徴をお聞かせください。

当院は口腔内だけではなく、患者さんの全身のバランスを診て、全身が整うような歯の治療をめざしています。例えば、噛み合わせがずれていたり、姿勢がゆがんでいたりすると、上下の顎も不適切な位置になっていきます。すると、歯にかかる力が不均衡になって、一部の歯だけ傷みやすくなることも考えられます。そうした状態で治療をしても、歯が悪くなった原因は解決していないため、おそらく再発もしやすいと思います。特に最近はパソコンやスマートフォンの影響で前かがみになって長時間過ごす方が多いため、本来のバランスのとれた姿勢を想定して顎の位置や噛み合わせを検討し、それに合わせて治療する歯の位置や高さを決める必要もあると考えています。ですから、診療時は、体のバランスが取れている状態を確認してから治療を進めるようにしています。
先生がそうした考えを持たれたきっかけは何だったのでしょうか?
当院は開院して20年になりますが、長い間通ってくださる患者さんの歯の経年変化を見ていくうち、口腔内のバランスが取れている人といない人がいることに気づきました。その疑問を解決するため勉強会に参加したところ、体のバランスを診ながら歯の治療をすることが重要だという考えに行き着いたんです。とはいえ、患者さんの顎の位置、噛み合わせ、姿勢といった問題をすべて解決してから歯の治療に臨むことは現実的ではありません。しかし、歯を本来の適切な位置に整えてから治療することで、口腔内全体のバランスがとれ、一部の歯にだけ負担がかかることを避けられます。口腔内の状態が整った結果、姿勢のゆがみやそれに伴う不定愁訴を軽減できる可能性もあるでしょう。もちろん、激しい痛みなど緊急処置が必要な場合はすぐに治療を始めますのでご安心ください。
具体的には、どのような治療を行っていますか?

さまざまな素材が歯科の治療に使われるようになっても、いまだにご自身の歯に勝るものはありません。貴重な天然歯は削ってしまうと元に戻せないため、なるべく削らないよう心がけています。また、単に口の中をきれいにするだけでなく、長期的な視点に立って調和がとれるようにすることが大切です。例えば、天然歯は時間や使い方によって徐々にすり減るのに対し、セラミックなどの人工歯がすり減る量は基本的にはわずかです。そのため、治療したときは全体のバランスが整っていても、年月が経つとすり減る量の違いから顎の位置や噛み合わせに影響する可能性があるんです。そこで私は、患者さんを長期的にフォローする中で、「うまく噛めなくなった」「噛むと痛みを感じる」などのお悩みに応じて、かぶせ物やインプラントなど治療した歯の形を整える調整も行っています。
すでにかぶせ物が入っている場合はどうすれば良いですか?
すでに他院で入れたたかぶせ物であっても、噛み合わせや全身のバランスを見ながらある程度を行うことも可能ですので、ご安心ください。当院では、長期的な視点でフォローしながら、「噛みにくくなってきた」「噛むと違和感がある」「特定の歯が痛む」と言ったお悩みに対して、必要に応じて形の調整を行っています。また、当院で新しくかぶせ物などを作製する場合は、まず患者さんのご希望を丁寧にお伺いし、その方に最も適した素材をご提案します。必要に応じて仮歯で形を精密に再現し、最終的な形や色調については、私自身がすべて確認したうえで歯科技工士に作製を依頼しています。その他、ご不安な点がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
子どもの発育のため、口腔内からアプローチする
子どもの口腔内の健康にはどう取り組まれていますか?

お子さんは上顎の発達が先に進むため、授乳の際に吸い込む動作などで十分に口を動かすことが重要です。その後も顎をよく動かすような食事が推奨されます。なぜなら、3〜10歳くらいまでは歯並びよりも、歯が並ぶ土台になる顎を十分に発達させることが大事だからです。当院では、器具を使用できる3歳から顎の発達をめざすキッズプログラムを行っています。それによって、将来の矯正治療の軽減も見込めます。成人と同じように、お子さんの口腔内も体全体と密接に関連していますから、プログラムでは食事や姿勢といった生活習慣を含めた相談・アドバイスも行っています。
キッズプログラムはどんな内容なのでしょうか。
対象は3〜10歳くらいのお子さんで、顎のスムーズな成長のために、月1回のペースで当院のプログラムに参加していただきます。院内では舌や口の周りの筋力を向上させ、口腔機能の発達に役立つ「あいうべ体操」を歯科衛生士が指導するほか、バランスボールを使ってお子さんの姿勢を整えるためのアドバイスもします。また、マウスピースを用いて適切に噛む力を育てるための指導も行いますが、装置を使えば良いというわけではなく、日々の姿勢や食事の内容も大切です。こうした取り組みは数年にわたって続けることが重要なので、無理のない範囲でトレーニングや生活面のアドバイスを取り入れていただければと思います。
プログラムを受ける際の注意点などはありますか?

これは歯並びを整えるためのプログラムではなく、お子さんの顎の適切な発達をめざすのが目的で、将来は矯正が不要になるかどうかはわかりません。この点はご注意いただければと思います。しかし、上顎が発達すると鼻の横にある上顎洞という空洞や気道も広がるので、呼吸しやすくなるメリットが考えられます。十分に酸素を取り込むことは脳や体の発達にも大切ですから、早い時期から始めるといいでしょう。もちろん結果として歯がきれいに並ぶための土台が確保しやすく、永久歯に生え替わって矯正する場合も、土台が広いので矯正が比較的容易にできる可能性にも期待できます。
健康な生活を送るためのお手伝いをしたい
そのほかクリニックで行う治療についてご紹介ください。

虫歯・歯周病の予防と治療、小児歯科、審美歯科、根管治療など幅広く対応しています。ただ、それらのすべてで「患者さんの心身が整う」ことを意識し、噛み合わせや姿勢など口腔内から全身まで考慮して治療にあたるのが当院の考え方です。専門分野に細分化されがちな医科に比べて、歯科は患者さんの口腔内全部を診ていきますし、そうした全体的な視点を持ちやすいのかもしれません。ただ、より高度な専門性が必要になる矯正歯科、難症例の根管治療などは、それぞれ適した先生方にご紹介しています。この地で20年以上診療して、近隣の先生方やクリニックの専門性もよく知っていますから、安心していただけると思います。
ところでご自身ではどのように健康づくりをされていますか?
体を積極的に動かすほうではありませんが、定期的な運動で心身がすっきりする心地よさを感じています。早寝早起きや規則正しい生活を大切にしつつ、食事も自分の目で材料を確かめて選ぶよう心がけています。旬の野菜や魚をシンプルに調理して味わうことが多い一方で、ストレスにならないよう外食や時にはスイーツも楽しみながら、無理のない食生活を続けています。
これから受診される方にメッセージをお願いします。

私は日々の診療を「患者さんのお口の中を整えることで全身のバランスも良くし、心身ともにより健康で、幸せな人生を送っていただく。そのためのお手伝いをしたい」という気持ちで行っています。当院では、「お子さんが健やかに成長できること」「何度も治療を繰り返さないこと」「年齢を重ねても美しい笑顔でいられること」「無理なく噛めて体も楽になること」を大切に、スタッフ一同が、患者さん一人ひとりと丁寧に向き合っております。長年のお悩みでも、小さな違和感でも、どうぞご遠慮なく、安心してご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはホームホワイトニング/3万3000円、オフィスホワイトニング(1回目)/3万3000円、口腔機能育成/16万5000円~

