横山 泰平 院長の独自取材記事
よこやま歯科
(高松市/伏石駅)
最終更新日:2025/06/09

琴電琴平線・伏石駅から徒歩9分。塩江街道沿いに位置する「よこやま歯科」は、2016年に坂出市で開業した「横山歯科医院」が前身だ。高松市で2025年に移転開業し、新たな一歩を踏み出した。白くモダンな建物に寄り添うように、シンボルツリーのアオダモが鮮やかな緑の葉を揺らしている。清潔感のある院内は、全室バリアフリー設計。入り口のそばにはキッズスペースが完備され、子育て世代も安心して来院できるだろう。穏やかな物腰の横山泰平(よこやま・たいへい)院長がモットーとするのは、「患者さまが納得して治療を受けられること」。「歯科治療に不安はつきものですが、患者さまのお気持ちに寄り添うことで、納得のいく治療を選択できる歯科医院でありたい」と話す。新天地で、故郷の地域医療に従事する横山院長にさまざまな話を聞いた。
(取材日2025年4月17日)
多彩な診療経験を礎に、故郷・高松市で開業
2025年2月、高松市で開業された経緯をお伺いします。

私の開業医としての出発地点は、お隣の坂出市でした。会計士さんを通じて、承継者を募っていた歯科医院を紹介いただいたのです。「横山歯科医院」として2016年にリニューアル開業した後は、9年間にわたって診療を続けました。しかし建物が老朽化していたこともあり、いずれはどこかへ移転しなければと考えていました。坂出市内での移転も検討しましたが、生まれ育った地元・高松市の、なじみ深いエリアで診療をしたいという思いがあり、また良い土地に出合えたことも決め手となって、高松市太田下町への移転を決めました。この場所は街道沿いで交通量も多く、わかりやすい土地ですから、患者さまも通いやすいのではと考えています。
開業医になられるまでの経歴について、お聞きしたいです。
医療従事者に憧れがあり、鹿児島大学の歯学部に進学しました。幼い頃から手先を使うことが好きだったので、歯科医師は自分に合っていると思います。大学病院での研修を経て、最初に勤務したのは倉敷市の医療生活協同組合です。保健・医療・介護の3分野を柱として、複数の事業所を展開する大規模な組織に4年間所属していました。大勢いる歯科医師仲間と切磋琢磨しながら、歯周病の治療を中心に幅広い診療を経験。「保険診療の中でも、良質な歯科治療を提供しよう」とする姿勢や、一人ひとりを大切に、さまざまな人々へ歯科医療を届けていく取り組みにも大きな影響を受けたと思います。その後は地元での開業を見据えて、高松市内の歯科医院に2年間勤務しました。院長の専門分野であるインプラント治療などについて学ばせていただきながら、開業のために必要な知識を身につけ、坂出市へと移りました。
新しいクリニックの環境について教えていただけますか?

建物は、清潔感と居心地の良さがコンセプトです。広さは坂出の頃とほぼ、同程度でしょうか。患者さまに少しでも心地良く過ごしていただくため、シンプルで落ち着いた内装デザインを選び、診療スペースは半個室にすることでプライバシーにも配慮しています。車いすやベビーカーをご利用の方も安心して来院いただけるよう、土足入室として段差をなくし、各診療スペースもゆったりとした広さを確保しました。現在はチェア3台で診療していますが、状況を見ながら、今後調整していく予定です。設備面では歯科用CTや口腔外バキューム、根管治療の専用機器などを備えて診療に取り組んでいます。患者さまをできる限りお待たせしないよう、予約時間の管理にも力を入れていますね。お電話に加え、SNSやウェブでのご予約も可能です。
患者が納得し、安心して受けられる診療を第一に
こちらに開業されてから、患者さんの年齢や主訴に変化はありましたか?

移転開業する以前は高齢の患者さまが中心でしたが、現在は30代〜40代の若い世代や、小さなお子さんを連れたご家族が増えています。地域柄、昔から住まわれている中高年層の方も多く、年齢層はより幅広くなった印象です。主訴としては、定期検診やメンテナンスを希望される方が大半を占めていまして、予防に対する意識の高い方が多いと感じます。若い世代の方は、特にその傾向が顕著です。予防歯科に関して言いますと、坂出時代の患者さまも引き続きメンテナンスに通ってくださっており、たいへんありがたく思っています。
治療は、保険診療が中心になるのでしょうか?
当院は保険医療機関です。患者さまの費用負担を軽減するため、基本的には、公的医療保険の対象となる歯科治療を行っています。進行したむし歯の治療や抜歯、部分入れ歯の作製、歯ぎしりや食いしばりの防止を目的としたナイトガードの作製なども、保険の適用内で実施します。ただし、患者さまがより精密な治療を求めていらっしゃる場合や、審美性を重視した材料を希望される場合には、自費診療もご提案します。その際は一緒に見積書をお渡しして、ご検討いただくという流れです。当院では保証制度も重視していますので、自費診療はすべて5年間の保証期間を設けることで、万が一のトラブルにも対応しています。保険診療であっても、「クラウン(冠)」と呼ばれる歯のかぶせ物に関しては2年間の保証を設けていますし、費用が高額になるようであれば必ず事前にご説明しますので、ご安心ください。
診療において、大切にされていることはありますか?

一番は、「患者さまに納得して治療を受けていただくこと」です。そのためにも、治療の内容や費用については最初にしっかりとご説明し、不安のない状態で治療に臨んでいただけるよう、心がけています。治療の内容や費用を明記した説明文書も独自に作成して、待合室に陳列しました。この文書は、ホームページからダウンロードいただくことも可能です。それから当然のことではありますが、治療時の痛みには最大限、配慮しています。具体的には表面麻酔を行った上で、極細の針を使い、刺激の少ない薬液を使用するなどして、患者さまの負担軽減に努めています。私にできることを一つ一つ丁寧に行いながら、先進の技術や知識に基づいた、適切な歯科医療サービスを地域の皆さまに届けたいと、常に思っています。
身近で頼れる「かかりつけ医」をめざして
プライベートでは、2児の父でいらっしゃいます。休日はどのようにお過ごしですか?

最近は十分な時間が取れていませんが、子どもたちを連れて、アウトドアに行くことが休日の楽しみです。船を使って海釣りを満喫したり、キャンプ場へ行ってバーベキューを楽しんだり、夜は焚火を囲んだりしながら過ごしていますよ。家族と自然の中でくつろぐ時間が、私は一番リフレッシュできます。その他では、歴史小説の読書も趣味です。お勧めの作品はたくさんありますが、長州征伐や戊辰戦争で活躍した兵学者の物語が、お気に入りの一冊です。
これからのクリニックの展望はありますか?
規模を大きくするのではなく、むしろ自分の目の届く範囲で、患者さま一人ひとりに向き合いたいという思いがあります。求められる治療には柔軟に対応できるよう、知識や技術の向上にも力を入れていきたいですね。特に力を入れていきたい分野は「矯正」です。お子さんの受診が増えていますので、小児のマウスピース型装置を用いた矯正に注目しています。私自身も、昨年マウスピース型装置を用いた矯正を経験したことでその有用性を実感し、「これはやらないといけないな」と強く認識しました。今は開業直後の慌ただしさが一段落したタイミングですので、休診日で県外のセミナーに参加するなどして、矯正の勉強を始めています。
最後に読者の方へ、メッセージをお願いします。

当院は患者さま一人ひとりのお悩みやご要望をお聞きしながら、皆さまのお気持ちに寄り添った診療をめざしています。お口のことに関して不安や疑問などがあれば、どんな小さなことでもご遠慮なくご相談ください。治療については保険診療・自費診療を問わずしっかりとご説明し、患者さまに納得いただいた上で進めていきます。健やかな日々を送るためには、食べる喜びが欠かせません。地域の皆さまが長く安心して通えるかかりつけ歯科医院を目標に、これからも地域のニーズに対応する歯科医療の勉強に励みながら、お口の健康と皆さまの笑顔のサポートに努めます。どうぞお気軽にお越しください。
自由診療費用の目安
自由診療とはフルジルコニアクラウン/8万2500円