丸山 東勲 院長の独自取材記事
まるやま整形外科
(京田辺市/松井山手駅)
最終更新日:2025/04/11

学研都市線の松井山手駅から徒歩1分。周辺の住宅街、そして駅からのアクセスが良いビルの2階に、さわやかなグリーンのロゴが目印の「まるやま整形外科」はある。同院を営むのは、丸山東勲(まるやま・とうくん)院長。1993年の関西医科大学卒業後、23年にわたり勤務医を経験し、2016年に自身の整形外科クリニックを開業した。院内は余計なものが置かれておらず、すっきりとした印象。そしてグリーンとオレンジ、木目調で統一され、温かい雰囲気である。今回は「特別なことはできないけれど、私が培ってきた医療の知識・技術で地域患者に貢献したい」とやわらかな笑顔で話す丸山院長に、開業の経緯や医師になった理由、診療する上で大切にしていることから今後の展望まで、幅広く話を聞いた。
(取材日2020年1月23日)
経験豊富な医師による、松井山手の整形外科クリニック
まずは、開業の経緯を教えてください。

私は1993年に関西医科大学を卒業し、そのまま同大学の整形外科に入局。その後は大阪府や京都府、滋賀県など関西のさまざまな病院で23年、勤務医として働いてきました。勤務医時代はやりがいを持って、主に外来診療と外傷治療のための手術を担当していたのですが、年齢を重ねるにつれ体力的に厳しくなってきたんです。それで、2011年頃から「自分が培ってきた医療的な知識・技術を違うかたちで社会に還元できないか」と考えるようになって。次のキャリアを考えた末、答えとして行きついたのがクリニック開業でした。そこから準備を始めて、すべての準備が整った2016年2月のタイミングで、クリニック開業に至った次第です。
開業場所としてこの地域を選んだのは、なぜでしょうか。
まずは、自宅から通いやすいということが一つ。そして、自分自身が暮らしている地域だからこそ、京都市内で開業して社会貢献をしていきたいと思ったからです。この物件は、枚方で開業している同級生に「京都で良い物件を知らないか」と相談して、紹介してもらいました。いくつか見て回った中で松井山手駅前のこの物件を選んだのは、周辺に学校が多く、お子さんから高齢の方まで、幅広い年齢層の方が住まわれているところを魅力的に感じたから。勤務医時代にいろいろな症例を経験させていただいたので、特定の年齢層や疾患だけでなく、幅広い年齢・主訴の患者さんを診させていただき、お役に立ちたいという想いがありました。
開業から4年ほどですが、どのような患者さんが来院されているのでしょう。

午前中は、主に高齢の患者さんに来ていただいていますね。主訴は肩凝り、腰痛、膝や関節の痛みなど。慢性的な痛みや不快の治療・緩和のために、通ってくださっている方が多いです。午後には、学校や仕事を終えた方々がいらっしゃいます。一番下は0歳から、働き盛りの40~50代の方まで。乳幼児から高校生・大学生の患者さんでは、スポーツ外傷治療のために来られる方が多いですね。熱心に取り組めば取り組むほど、スポーツとケガは切り離せない関係になりますから。でも、スポーツ外傷で来られる若い患者さんの多くは、きちんと治るまでじっとしていてくれないんですよ。気持ちはものすごくわかりますけどね(笑)。医師としては、複雑な気持ちになることもあります。
物理療法と投薬で、患者の生活を支えたい
先生が整形外科の医師になられた理由を教えてください。

高校生の頃、周囲に歯学部や薬学部を受ける友人が多かったんです。それで私も、医療系の進路を考えるようになっていったのが一つ。ラグビー部だったのでよくケガをしていて、整形外科の先生にお世話になる機会が多く、医師をめざしてみようと思うようになりました。大学で勉強をし、研修でさまざまな診療科を見学をしても、私にとって魅力的なのはやはり整形外科だったんですね。整形外科の範囲は、首から下の骨・関節・神経・筋肉のほぼ全身。太腿などの大きな骨から、脊椎や指などの細かな骨や血管、神経まで扱う多様な手術を行えるところ、そして自分の仕事の結果、手術をした結果が目に見えてわかるところも、魅力的だと感じました。
勤務医時代と比べて、感じるやりがいに変化はありましたか?
そうですね。勤務医時代の中心だった手術はどちらかというと、ケガや病気の根本治療、完治をめざすもので、そこにやりがいを感じていました。クリニックでの診療となり、機器やお薬を使った保存療法、症状の緩和を図ることが今の診療のメインです。患者さんに寄り添って診療できている実感があり、患者さんの笑顔が増えていくと、やりがいを感じますね。クリニックで対応できない設備が必要になるような検査や手術が必要な患者さんには、ご希望も伺いながら病院を紹介するのですが、紹介先で治療を受けた後、わざわざあいさつに来てくださることもあるんです。こんなふうに信頼していただけている、患者さんの役に立てていると実感できたときには、大きな喜びを感じますよ。
先生が患者さんと接する上で大切にしていること、モットーを教えてください。

特別なことではありませんが、やはり患者さんにきちんと現状をご説明し、納得いただいてから治療を進めていくことですね。病態をご理解いただけないまま、こちらの方針を押しつけ無理やり治療することは、絶対にしないようにしています。医師だからと言って、こちらの考えを押しつけてしまっては、患者さんに信頼していただけませんから。長くお付き合いするためにも、何かあったときに相談していただけるような信頼関係を患者さんと築くことは、非常に大切なことです。もちろん、病態によっては治療法が限られていることもあります。でも私はできるだけ複数の治療法を提示し、患者さんご自身に納得して選んでいただけるようにしたいんです。病態を理解いただけるまで、言葉だけでなく模型や資料も使ってご説明した上で、治療方針の相談・提案をさせていただきます。
地域の患者に安心して受診してもらえるクリニックへ
休日はどのように過ごされているのでしょうか?

日曜日は、妻と一緒に子どもの野球の試合を見に行っていることが多いですね。私には息子が3人おりまして、全員野球をやっているんです。一番上の子はもう大学生なので、さすがに試合を見に行くこともなくなりましたが、下の2人の試合にはよく行っていて。多いときには、毎週のように観戦に行っています。子どもが野球でケガをしたときなどには、治療のためのアドバイスをすることもありますね。私個人としては、子どもの試合がないときを見計らって、時々ゴルフを楽しんでいます。
今後の展望を教えてください。
医療の世界は日進月歩。整形外科の領域でも日々新しい技術が生まれ、常識が変わっていっています。月に2回ほどセミナーや勉強会に参加しているのですが、今までとは違った観点からの治療を提案する内容があったりして、驚かされることもあるんですよ。私が新しい知識・技術を身につけることは、そのまま地域の患者さんの治療の選択肢を増やすことにつながります。ですので、今後も地域の患者さんのニーズに合った治療を少しでも多く提供できるよう精進し、安心して相談しに来ていただけるクリニックづくりを続けたいと思います。
読者や地域の皆さまに、メッセージをお願いします。

日常生活に支障を来すような痛みや不快症状は、多大なストレスとなります。整形外科の領域は、首から足先まで多岐にわたりますから、何か気になる痛みや症状があるなら、些細なことでもぜひ相談にいらしてください。整形外科での治療が妥当かどうかも合わせて、診させていただきます。他の診療科目での治療、より詳しい検査や手術治療が必要と判断した場合には、責任を持って他のクリニックや病院へ紹介させていただきます。わからないことは、ご納得いただけるまでしっかりご説明します。症状の緩和・改善をめざす方法を一緒に考え、治療を進めていきましょう。