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板橋 浩一 院長の独自取材記事

いたばしクリニック

(中野区/高円寺駅)

最終更新日:2025/11/14

板橋浩一院長 いたばしクリニック main

高円寺駅北口から徒歩10分ほどの閑静な住宅街にある「いたばしクリニック」は、内科、外科の他、消化器内科に特化しているクリニックだ。2016年、院長の板橋浩一先生と父の板橋博史先生が、自宅のあった場所に開院した。ここ高円寺近辺は、医師である祖父母や博史先生が長く診療を行っていたエリアであることから、地域に対して強い思いを持ちながら日々診療を行っている。胃と大腸の内視鏡検査が可能で、必要であれば、同日に両方の検査を受けることもできる。浩一院長は「内視鏡検査は初めての人にとって不安を感じやすいものですが、がんの早期発見につながる大切な検査です」と話し、なるべく気軽に検査を受けられるような工夫を重ねている。そんな浩一院長に、検査への取り組みや地域医療への思いについて話を聞いた。

(取材日2025年10月21日)

内視鏡検査の普及のために日々試行錯誤している

クリニックでは内視鏡検査に力を入れているそうですね。

板橋浩一院長 いたばしクリニック1

そうですね。当院では、鎮静剤を使用するなど、できるだけ負担の少ない形で内視鏡検査を受けていただけるよう工夫しています。胃の内視鏡検査では、経口・経鼻のいずれかを選択できます。どちらも苦手な方には、鎮静剤を使用し、うとうとしている間に検査を終えられるよう配慮しています。大腸の内視鏡検査では、検査前に下剤を飲んでいただきますが、ご自宅での対応が難しい場合には、院内でも対応できます。そのために、検査用のトイレも設置しました。私自身、内視鏡の専門施設での経験を積んできたので、その知識を生かせればと考えています。

クリニックの内視鏡検査の特徴を教えてください。

必要であれば、胃と大腸の内視鏡検査を同日に行うことができます。先輩医師の施設を見学した際、同日検査も行われており、当院でも取り入れました。当日の流れとしては、午前中に家で下剤を飲んで大腸を空にするよう図って、午後にクリニックで検査を行います。内視鏡検査を始める前には鎮静剤を点滴し、両方の検査を合わせても1時間程度で終了します。また、通常の内視鏡検査では、検査時に空気を入れるのですが、検査後におなかが張って痛くなることがあります。そこで当院では、無送気軸保持短縮法という手法を採用することに加え、空気ではなく炭酸ガスを使用して検査を行っています。炭酸ガスは体内に吸収されやすいため、検査後のおなかの張りが軽減される傾向があります。

内視鏡検査をお勧めする理由をお聞かせください。

板橋浩一院長 いたばしクリニック2

一番は、がんの早期発見です。血縁関係に胃がんや大腸がんの方がいらっしゃるようなら、内視鏡検査をすることをお勧めしています。また、若い世代だと潰瘍や逆流性食道炎にかかる人も多いので、症状がある場合には、検査を受けていただくことで安心につながることがあります。当院では、気軽に検査を受けていただけるよう、体制を整えています。大腸の内視鏡検査の場合は、下剤の説明があるので、検査前に一度来院をお願いしています。その際、感染症対策として採血もセットで行うところもありますが、当院では行ってはおりません。患者さんの負担を減らせるような工夫をしています。

地域住民の健康を支えることがやりがい

どのような患者さんが多く受診されていますか?

板橋浩一院長 いたばしクリニック3

20代から80代まで、幅広い年代の方が来院されています。地域にお住まいの方が中心ですが、クチコミなどを通じて、他のエリアから来られる方もいらっしゃいます。私の祖父母は中野区野方で開業医をしており、当院も父とともに、実家のあった場所に開院しました。昔からなじみのあるこの地域で、住民の皆さんの健康を支えることができるのは、大きなやりがいです。風邪や腹痛、生活習慣病のほか、やけどや軽度のけがで来院される方もいます。また、内視鏡検査をご希望される方も多くいらっしゃいます。

診療の際に気をつけていることを教えてください。

患者さんに寄り添うことを常に心がけています。当たり前のことではありますが、患者さんの言葉に耳を傾けて、丁寧に話を聞くようにしています。先ほども少しふれましたが、私は消化器外科から入り、肝臓や膵臓の外科をずっと専門にしてきました。胃と大腸だけではなく、消化器系全般を診ることができるので、自分の経験を生かしながら診療を行っています。また、胃の内視鏡検査であれば電話予約やウェブ予約が可能です。初めての方はまず診療をしてからになると思いますが、定期検診で受けたい場合は、なるべく手軽に予約できるようにしています。

受付スタッフや看護師さんの接遇も評判のようですね。

板橋浩一院長 いたばしクリニック4

体調が優れない中で来院される患者さんが、少しでも安心して過ごせるよう、待合室の環境づくりにも配慮しています。今は私も含めて10人のスタッフがいますが、受付スタッフも看護師も、自発的に患者さんへの声かけをしてくれて助かっています。特に私から指導をしたわけではないのですが、よく動いてくれています。内視鏡検査は、皆さん緊張されると思いますが、そういった際も看護師がリラックスできるように話しかけてくれています。そのおかげで、私がめざすアットホームなクリニックに近づいているなと感じています。

スタッフとともにより良い診療をめざす

開院されてから10年弱たちますが、何か変化はありますか?

板橋浩一院長 いたばしクリニック5

使用している医療機器などに大きな変更はありませんが、開院当初から継続して通ってくださっている方もいらっしゃるので、かかりつけにしてくれる方が増えたのかなと感じています。定期的な内視鏡検査を希望してくださる方もいらっしゃいます。あとは、内科が中心ではありますが、最後に「他に気になることはありませんか?」とお声がけするようにしており、皮膚科や整形外科的な症状についてもご相談いただくことがあります。そうした日常的な不調についても気軽に話せるクリニックでありたいと考えており、そのように感じていただけているのはうれしいことです。

健康を守るためには、どのようなことが大事でしょうか?

当院でも、地域住民に向けた健康診断を実施しています。その際に大腸がん検診で検便を行うのは第一歩だと思います。検便はあくまで健康な人に向けた検査です。もし便通で困っていたり、腸の悩みを抱えている場合は、大腸内視鏡検査を検討いただくこともあります。大腸がんは進行するまで症状が出にくいこともあるため、気になる症状がある場合は、早めの受診が安心につながります。また、検便が陰性であっても、実は進行がんだったというケースも考えられます。普段から便秘や軟便など、腸の調子が気になる人は、一度内視鏡検査を受けてみるのも一つの方法です。検査で異常が発見されたら、患者さんと相談して、適切な医療機関へ紹介を行っています。患者さんと関わる時間は短い場合もありますが、そういうときこそ、患者さんへ寄り添う気持ちを大切にしています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

板橋浩一院長 いたばしクリニック6

皆さん、内視鏡検査の受診はつい後回しにしがちかもしれませんが、がんをはじめ、大病の早期発見につながる大事な検査です。今の日本では胃がんや大腸がんで亡くなる方も多いといわれていますが、早い段階で見つけることができれば、それだけ治療の幅が広がります。40歳以上であれば、定期的に受診することをお勧めします。また、若い世代でもピロリ菌がある場合もありますし、そうなるとがんのリスクは高まります。腸の健康は体全体の健康にもつながりますので、患者さん一人ひとりにそういう意識を持っていただければと思っています。ですから、検査を受けるかどうかに関わらず、体調について気になることがあれば、まずはお気軽にご相談していただきたいです。お話をするだけでも、ご自身の体のことを知るきっかけになると思います。

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