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新橋 成直子 院長の独自取材記事

ななこレディースクリニック

(大田区/御嶽山駅)

最終更新日:2019/08/28

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御嶽山駅から徒歩2分の場所にある「ななこレディースクリニック」。大学病院で経験を積んだ新橋成直子院長が2015年にこの地に開業して以来、女性の気持ちに寄り添った診療方針で患者と信頼関係を築いている。院長の専門である更年期障害の治療では、まず丁寧に話を聞き、幅広い治療法を提示する。中でもホルモン補充療法の一般の理解が低いという現状を実感し、メリット・デメリットを丁寧に説明した上で選択肢の一つとして勧めているという。子育てや介護などで頑張り過ぎてしまう女性の体を気遣い、「年に1回は自分を優先してほしい」と呼びかける新橋院長に、患者への想いや診療方針、今後の展望などを聞いた。
(取材日2018年10月31日)

大学病院勤務から、地域の開業医へ

2015年に開業された経緯を聞かせてください。

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聖マリアンナ医科大学を卒業後、附属の大学病院で産婦人科の医師として勤務していました。私自身に子どもが生まれて時短勤務になり、子育てと仕事を両立する中で、子どものお迎えがあると緊急手術に入れなかったり、子どもの体調不良で休んでしまうこともあり、大学病院勤務に少し限界を感じるようになりました。開業はいつかはしたいと思っていたところに、ご縁があってこの場所を紹介してもらうことになり、思い切って開業に踏み切ったのです。

どのような患者さんがいらっしゃいますか?

子育てファミリーが多いこの地域は、思っていた以上に婦人科のニーズが高かったです。10代から80代と幅広い患者さんがいらっしゃいます。更年期の悩みや女性特有の不調に対して、どこに相談に行けばいいかわからなかったとおっしゃる患者さんも多いです。また「女性の先生だから話しやすい」と、中学生や高校生が生理痛や生理不順の相談で来られることも多いです。最も多いのは、私の専門分野でもある更年期障害の患者さんですね。

更年期障害の患者さんと接する際に心がけていることは何ですか?

他の症状の方でもそうですが、丁寧に話をすることです。更年期障害の患者さんは親の介護に追われていたり、まだ子育てが落ち着いていないのに更年期に突入する方もいます。「元気でいないといけないのに、体がつらい。でもぐったり休んでいると家族から、なまけていると思われてしまう」などと、周りの理解が得られないことに悩む方がとても多くみられます。私自身が40代になり、症状を共感できるようになったこともあり、ここに来て話をするだけですっきりして満足される方もいらっしゃいます。時には体調だけではなく、ペットのことだとかプライベートな話をしながら、関係性を築いていくようにしています。そして、自身の状況を客観的に評価できるように、「いろいろな症状があるけれど、一つずつ治していきましょう」とお話します。一度にすべて治す必要はありません。一つでも良くなると気持ちが前向きになります。

患者さんとしっかりとした信頼関係を築かれていますね。

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大学病院にいた時と変わらないつもりではありますが、開業してからより深い関係を築けるようになったと思います。それは開業医としてのやりがいでもあると感じています。フレンドリーな方が多く、近所のスポーツジムでお会いすることもあります。大学病院時代の患者さんで今でも検診のために通ってくれている方もいらっしゃいます。

患者の気持ちに寄り添った診療がモットー

更年期の治療で力を入れているものはありますか?

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女性ホルモンを補充する「ホルモン補充療法」への認知が低く、地域医療では予想以上に広まっていないことを実感しました。ホルモン補充療法には、飲み薬だけでなく、パッチ(貼り薬)やジェル(塗り薬)もあります。シール1枚でできるので、漢方を数ヵ月飲んでも効果をあまり実感できない方には、「試しにやってみませんか」と勧めています。日本はいまだに「頑張って乗り越えるんだ」という精神論が強く、ホルモン補充療法に対して自然の流れに反するからと抵抗を持つ方が比較的多いです。発がん性を心配される方もいらっしゃいますが、乳がんについてはリスクが高まるのは5年以上の治療を継続した場合といわれています。通常は2~3年を目途に治療をして、その後は量を減らしていき体を慣らしていきます。

どのような症状にホルモン補充療法を行うのですか?

ホルモン補充療法は、のぼせやほてりなどいわゆるホットフラッシュに適しています。睡眠不足、イライラ、気持ちの落ち込みなど、全体的に体調を整えることを促します。気が進まない方に無理にお勧めはしませんが、漢方などが適していない、飲み忘れてしまうという方は、1~2ヵ月だけホルモン補充療法を行い、比較してみるのもいいのではと思います。

診療の際に心がけていることは何ですか?

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まず、ごく普通にふるまうことです。威圧的にならずに、患者さんが話しやすい雰囲気になるよう心がけています。また、今は「インフォームドチョイス」の時代です。患者さんが治療方法として考えられる選択肢をすべて提示して、患者さんご自身に決めてもらうようにしています。もちろん、それぞれの治療方法についてはできる限り丁寧に説明するようにしています。さらに、内診をするかしないかは患者さんの希望に任せています。内診があることが婦人科を受診するハードルになることもあるので、必要がなければ内診はしませんし、内診が必要でもその日にしたくなければまた次回でと話しています。できるだけ、患者さんの気持ちを優先したいと思っています。

産婦人科の医師として、女性の一生を優しくサポート

産婦人科の医師になろうと思ったきっかけを教えてください。

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まず医師になることは、小学校高学年の時には漠然と考えていました。父親は会社員でしたし、本やドラマの影響というわけでもなかったのですが、医師以外の職業に就くという考えがなぜか浮かばなかったんです。その想いを貫いて、聖マリアンナ医科大学へ入学し、医学を学びました。医局を選ぶ際、精神科と迷っていたのですが、産婦人科の先生に言われた一言で産婦人科に決めました。「人は生まれた瞬間に産婦人科の医師や助産師にとりあげられます。その後も、思春期、妊娠期、更年期と生涯を通してお世話になる科です。産婦人科の医師は、女性の一生を診ることができるんです」と。そう言われて改めて考えると、やりがいのありそうな科だと思いました。実際当直は多かったけれど、分娩を無事に終えられるとホッとしました。医師として分娩は何度経験しても気が張ります。赤ちゃんの元気な泣き声とお母さんのうれしそうな顔を見ることがやりがいでもありました。

開業してからもお忙しいと思いますが、休日はどのように過ごしていますか?

時間があれば運動するように心がけています。私は車通勤ですし、毎日受付と診察室の間の数メートルしか動いていないことに気づき、「これは駄目だ!」と一念発起しました。毎朝4時半に起きて5時からジョギングをして、その後子どものお弁当を作るという毎日です。子どもが習い事をしている間に、ジムでトレーニングをしたりもしています。また子どもが最近ボーリングにはまっているので、日曜日は家族でボーリング場に行くことも多いです。

今後の展望と、読者へのメッセージをお願いします。

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いつもの日常を健康に続けられるように努めるだけです。先進医療や新しいことに挑戦する予定は今のところありません。私自身の日常もそうですが、患者さん、そして地域の方々が健康に毎日を送ることができるようにサポートできればと思っています。そのためにも、年に1回はがん検診に来院してもらいたいです。女性はどうしても子育てや介護、家事を優先させて自分のことは後回しにしてしまいがちです。年に1回は自分のことを優先させて検診を受けましょう。それ以外にも、婦人科の症状で心配事があれば気軽にぜひ相談に来てください。

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