石井 茂充 院長の独自取材記事
いしい眼科
(八千代市/八千代中央駅)
最終更新日:2025/07/08

礼儀正しく爽やかな笑顔が印象的な「いしい眼科」の石井茂充院長。2016年8月に開院して依頼、地域に密着した医療をめざし、一般眼科はもちろん、日帰り白内障手術、緑内障治療、レーザー治療などに幅広く対応している。中でも設備を充実して実現した日帰りの白内障手術は、近隣の高齢者を中心とした患者が「入院せず、気楽に受けられる」よう導入を決めた。診療では「信頼関係が第一」と、病状をわかりやすい言葉で説明し、不安や疑問を取り除いてから治療に入ることを徹底。その思いは患者にも伝わり、近隣に住む幅広い年代の人が来院する。「患者さんを家族と思って診療しています」と語る石井院長に、クリニックの特徴や診療に対する思い、日帰りの白内障手術について話を聞いた。
(取材日2016年11月18日/情報更新日2025年7月1日)
地域密着型、幅広い症状に応える眼科クリニック
まずはクリニックの簡単な紹介をお願いします。特に力を入れている治療についても教えてください。

大学病院や総合病院で培ってきた臨床経験をもとに、眼科の一般診療に加えて、日帰りの白内障手術や、緑内障のレーザー治療、眼鏡・コンタクトレンズ処方まで幅広く行っています。その中でも力を入れているのは、「日帰りの白内障手術」と「加齢黄斑変性」の治療です。加齢黄斑変性とは、加齢により目の奥にある黄斑がダメージを受け見えにくくなる病気です。治療として目に注射をするのですが、その硝子体内注射を行っている病院がこの辺りにあまりないこともあり、患者さんのお役に立てているとうれしいです。
どのような症状の患者さんがいらっしゃいますか?
近隣の幅広い年代の方がいらっしゃいますが、中でもご高齢の方が多いですね。症状としては0歳から幼稚園ぐらいのお子さんですと目やにや結膜炎、30代から40代は疲れ目や痛み、80代以上では白内障や加齢黄斑変性、「涙が止まらない」などの症状が目立ちます。また、年齢を問わず「見えにくい」「かゆい」「乾く」「しょぼしょぼする」「眼鏡を作りたい」「運転免許の更新に行ったら、視力が下がっていて更新できなかった」という方もいらっしゃいます。視力は片方が悪くなっても、もう片方の目で補うので、免許センターに行って見えないことに気づく人は多いようです。
開院場所をこちらに決めた理由と、先生から見たこの街の印象を教えてください。

もともと地域密着型の医療を行いたくて、いろいろと調べていた時に、たまたま知人がこの場所を紹介してくれたんです。実際に見に来て、駐車場や建物を広く確保できる点が、イメージとぴったりだったのですぐに決めました。街の雰囲気は、昔から住んでいる方が多いせいか、とてもフレンドリーですね。患者さん同士も仲が良くて、僕も駅や街中で患者さんと会うと、あいさつをしたりちょっと立ち話をしています。ご高齢の方が多いので、皆さんお話が好きなのでしょうね。良い街ですよ。
医療設備を充実し、日帰りの白内障手術を実現
先生は白内障の手術を専門とされていますが、白内障とはどのような病気なのですか?

白内障は、目の中にある水晶体というカメラでいうレンズの部分が、濁ってしまう病気です。水晶体が濁ると光が十分に通らなくなるため、視力が低下し「視界がかすむ」「まぶしく感じる」「物が二重に見える」「視力が低下する」などさまざまな症状が出てきます。白内障というと、高齢者の病気というイメージがありますが、実は若くしてなることもあるんですよ。例えばアトピー性皮膚炎の場合、かゆくて目をたたいたりこすったりした結果、外傷によって白内障になるケースがあります。
日帰りの白内障手術は、どのようなスケジュールで行われるのでしょうか?
水晶体の汚れを取り、新しく人工のレンズを入れるのが白内障の手術です。当院では、超音波乳化吸引装置を使用し、約2mmの極小切開で手術を行います。時間は15~30分程度。患者さんには2~3時間前に来ていただいて、抗生物質や瞳孔を開くための目薬を点眼し手術に入ります。手術中は局所麻酔を行いますので、痛みはほとんどありません。そして手術後は1時間ほど院内で休んでいただいて、血圧を測り問題がなければ、眼帯をして終了です。日帰りで受けられますので、患者さんの負担もなるべく少なく済むのが特徴です。
日々の診療で心がけていることはありますか?
病気の状態と治療の選択肢をわかりやすく説明し、患者さんの不安や疑問を取り除いてから治療に入るようにしています。特に手術の場合は、合併症のリスクや治療時間、治療期間、ご予算などをしっかりとお伝えして、理解していただいてから行います。信頼関係を築く上で大事にしていることは、あいさつですね。初診の患者さんには、診療室で先に座っていただいて、僕は立ってあいさつをします。ご高齢の方が多いので敬意を持って対応するよう心がけ、スタッフにもそのように伝えています。もう一つは診療外のことですが、スタッフにも働きやすい環境をつくるということ。困ったことやわからないことのヒアリングやフォローを行い、時にはみんなで食事に行くこともあります。やはり、働くからには楽しんでもらいたいですからね。
ショールームのように洗練されたすてきなクリニックです。内装や設備にもこだわっているそうですね。

白を基調に清潔感を出し、待合室は天井を高く、圧迫感のない設計にしました。院内はバリアフリーにして、車いすでも自由に移動できるようになっています。入りやすい雰囲気づくりも意識しましたね。受付の上にダウンライトをつけ、間接照明なども取り入れ、病院っぽくない内装にしました。設備では、手術室にこだわっています。良質な医療を提供するために、緑内障や網膜の各種診断が可能な「光干渉断層計」や、白内障の手術に使う「超音波乳化吸引装置」、手術顕微鏡などを導入しました。設備を充実することで、合併症のリスクが抑えられますし、手術の時間も短縮できます。患者さんに迷惑をかけないためならと思い、そこは惜しまずに良いものを選びました。
何でも相談できる、親しみやすいクリニックをめざす
先生が眼科の医師をめざしたきっかけと、学生時代の思い出を教えてください。

中学3年生の時、友だちとスノーボードに行ったのですが、途中で急におなかが痛くなったんです。結局、ほとんど滑らずに帰って病院に行ったら、「盲腸が悪化している」と言われ緊急手術を受けました。あのとき危険な状態を助けてもらったことがきっかけで「医者になりたい」と思うようになったんです。眼科の医師を志したのは、大学に入ってからですね。眼科の授業や手術に興味が湧き、東京医科大学の眼科学教室に入局しました。学生時代の思い出は「いろいろ経験しよう」と思って始めたアルバイトです。とんかつ屋、チラシ配り、工事現場……いろいろやりましたね。病院も接客業なので、笑顔でお客さんと接していたあの頃の経験が役立っています。
手術のいらない近視治療にも取り組まれていますね。
オルソケラトロジーという、就寝中、特殊なコンタクトレンズを装用して角膜の形状を矯正することで、日中は眼鏡やコンタクトレンズの装着なしで良好な視力の維持を図れる治療を行っています。日中は裸眼で過ごすことが見込めるので、スポーツをする方にも向いています。ただしレンズの装着をやめると元に戻るため、継続して続ける必要がありますので、特にお子さんなどはしっかりケアしていくことが大事です。
今後、地域にとってどんな病院になっていきたいですか? 読者へのメッセージもお願いします。

地域の方が気軽に来院し、どんなことでも相談できる、親しみやすい環境をつくっていきたいですね。患者さんを家族と思って診療し、「また行きたい」「あそこに行って良かった」と思われるようになりたいです。かゆみや痛みなど、どんな小さなことでも、目のことで気になることがあれば気軽に来ていただいて、わからないことがあれば何でも聞いてください。スタッフもこの地域の人ばかりなので、いろいろなご相談に乗ることができると思います。
自由診療費用の目安
自由診療とはオルソケラトロジー(両眼)/17万円、オルソケラトロジー(片眼)/10万円