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中村 朋子 院長の独自取材記事

オハナ矯正歯科クリニック

(八王子市/八王子駅)

最終更新日:2025/05/12

中村朋子院長 オハナ矯正歯科クリニック main

八王子駅からすぐの「オハナ矯正歯科クリニック」を訪ねると、穏やかで優しい中村朋子院長が迎えてくれた。院内は明るく、ほっとする雰囲気で、スタッフのこまやかな気遣いもうれしい。大学卒業後に一般歯科で勤務したものの、矯正歯科への強い関心から大学に戻り、矯正専門の歯科医師の道へ進んだ中村院長。矯正治療のメリット・デメリットをしっかり説明し、「患者が納得できる治療」にこだわっている。そんな中村院長は、近年新たな矯正法を始めたという。矯正期間や費用にも配慮した新たな方法とは何か。中村院長に詳しく聞いた。

(取材日2025年3月4日)

矯正専門のクリニック、セカンドオピニオンも増加傾向

開院までの経緯と現在の状況を教えてください。

中村朋子院長 オハナ矯正歯科クリニック1

歯科医師となったのは、もともと実家が歯科に関連する仕事をしていたこともあり、家族の仕事を一緒に手伝えたらいいなという思いからでした。神奈川歯科大学を卒業後、一般歯科に入職。しかし、矯正歯科への強い関心から、大学で再度矯正を学び直し、矯正専門の歯科医師の道へ進みました。トラブルを抱える歯を限定的に治療するのではなく、顔全体が治療対象となる矯正にチャレンジしたいと思ったことが矯正歯科に進んだきっかけです。一般歯科と異なり、矯正歯科では顔全体を診て治療を施せることもやりがいの一つだと思います。現在は一般歯科は行わず、矯正専門のクリニックとして地域の方にお越しいただいています。

どういった患者さんがいらっしゃるのでしょうか。

大学が多い地域のため、学生さんが多い印象です。もちろん、買い物が便利な場所でもあるので、主婦層やお子さんを連れたお母さん世代の方も来院いただいています。この傾向は開院以来変わらないですね。新型コロナウイルス感染症流行の時期は、マスクをしている時期こそ矯正を始めるには絶好のタイミングであると考えられて、矯正のご相談が急増したこともありました。近年は、他院で矯正治療を行った患者さんが、セカンドオピニオンとして来院するケースが増えています。マウスピース型装置を用いた矯正が普及し、矯正自体は身近になりましたが、難しい症例の場合は専門的な知識が必要なことが少なくありません。以前にも増して、当院を受診する難症例の患者さんが増えているように感じます。

矯正を専門とする歯科医師として、近年危惧していることはありますか?

中村朋子院長 オハナ矯正歯科クリニック2

歯科医療全体として、矯正治療のリスクへの情報提供が少ないのかなと思っています。矯正治療は歯全体に影響がある方法でもあるため、万が一のときの影響は甚大です。しかし、世間では矯正治療のメリットだけが取り挙げられ、そのリスクについてはあまり周知されていません。例えば、矯正治療によって骨が露出したり、歯茎が下がったりすることもあります。以前にも、歯茎が下がった状態でセカンドオピニオンに来た患者さんがいらっしゃいました。お聞きして、口腔外科の先生にも相談しましたが、残念ながら口腔外科でも難しいと言われてしまいました。せっかくご相談をいただいたのに、取る手段がなく、とても心が痛みました。そうした悲しい思いを患者さんにさせないよう、当院では矯正のリスクについてもしっかりお伝えします。患者さんも、矯正治療においては、歯科医師にリスクの説明を積極的に求めてください。

矯正の選択肢を幅広く提示できるのが強み

新たな矯正法を始めたと伺いました。どんな方法ですか?

中村朋子院長 オハナ矯正歯科クリニック3

ワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正の併用型です。これまでは、ワイヤー矯正とマウスピース型装置を用いた矯正のどちらがいいか、患者さんにお聞きしていました。しかし、最初はワイヤーを用いて矯正を行い、最後だけマウスピース型装置を用いるやり方もできるのではと思ったのです。そこでここ最近は、患者さんにこの併用型を提案しています。まだ多くの症例はありませんが、併用型の有用性を感じているところです。ゆくゆくはこの併用方法を、サービスとして選んでいただけるように整備していきたいと思っています。

新しい矯正法はどういったメリットがあるのでしょうか。

メリットは、主に2つあります。1つ目は矯正期間の短縮です。ワイヤー矯正は、歯につけた「ブラケット」にワイヤーをかけて歯を動かすことを目的としています。ワイヤーを24時間ずっと装着しているため、持続性が高く、矯正の作用を実感しやすいのが特徴です。初期は、歯を動かすためにワイヤーを使用し、仕上げにマウスピース型装置を使うことで、すべてマウスピース型装置を用いた矯正をするよりも矯正期間の短縮化が図れます。2つ目は費用の低下です。マウスピース型装置を用いた矯正の場合、段階に合わせた複数のマウスピース型装置が必要となり、その数が多くなるほど費用は高くなります。そこで、ワイヤー矯正と併用することで、マウスピース型装置の必要数を抑えることにつながり、費用も抑えられるのです。また、マウスピース型装置の場合、3D画像でシミュレーションできるので、最後の微調整が精密にできるというメリットもあります。

矯正の方法に幅があるのも矯正専門の歯科医院ならではですね。

中村朋子院長 オハナ矯正歯科クリニック4

矯正専門の歯科医師になって、勉強会などで多くの症例を学んでいますし、他の先生との情報交換もしています。このワイヤーとマウスピース型装置の併用も、他の先生から聞いたことと、私が経験したことを合わせて考え出したものです。しかし、一般歯科の先生の場合、矯正治療の情報収集を行うのも簡単ではないと思います。他の治療を行いながら、矯正について学ぶのは非常に大変なことでしょう。マウスピース型装置を用いた矯正の普及で、一般歯科で矯正を始めた所も多くありますが、同時にそうした先生からのご相談も増えている状況です。可能な限り私どももお力になろうと、一般歯科の先生から要望があれば受け入れています。その中でも、やはり矯正の基礎知識は重要だと実感することが少なくありません。歯だけでなく、顎や顔全体へのリスクを理解しながら、患者さんの意向に沿った矯正が行えるのは、矯正を専門とする歯科医師の強みだと思います。

患者の気持ちが明るく変化していくのが喜び

先生は、患者さんと長い時間をかけて向き合っていると伺いました。

中村朋子院長 オハナ矯正歯科クリニック5

「患者さんが納得できる治療」を提供することにこだわっているので、患者さんとじっくり話すことになり、診療にかかる時間が長くなってしまいます。患者さんに、こんなはずじゃなかったと思わせるのを未然に防ぐことが私の一貫したポリシーです。そのためには、初期段階で複数の選択肢を提示し、それぞれのメリットもデメリットも丁寧に説明した上で、患者さんご自身に方法を選択していただきます。基本的には、患者さんが選択した矯正方法で完結するのが望ましいのですが、想定外の不具合が生じた場合は、患者さんと再度丁寧なすり合わせを行うことも。患者さんから、話しやすい歯科医師と思ってもらえるよう、話し方などにも気を配っています。

矯正を専門とする歯科医師として、どういったことにやりがいを感じますか?

歯の経過を見られるのは、矯正をする歯科医師としての醍醐味だと思っています。患者さんも達成感があると思いますが、歯科医師としてもうれしいことです。矯正は一般歯科と異なり、矯正期間が長期間に渡ります。その中で、患者さんが少しずつ変わっていく姿を見ると、矯正をしていて良かったなと感じますね。それは外見もそうですが、内面についても同様です。歯並びにコンプレックスがあって、矯正に臨まれる患者さんなどは、少しずつ性格が明るくなっていく人も少なくありません。そうした患者さんの姿を見たくて、歯科医師を続けているのかもしれませんね。

今後の展望を教えてください。

中村朋子院長 オハナ矯正歯科クリニック6

矯正技術の進歩は、目覚ましいものがあります。何か新しい展開をめざすというよりも、新しい技術の選別を行い、当院に適切だと思われるものは必要に応じて導入していきたいです。当院の医師は私1人なので、対応できる患者さんの数には限りがあります。質を落とすことなく、1人でも多くの患者さんを診られるよう、作業効率を見直すなどの努力はこれからも継続していく予定です。また、矯正を検討している患者さんが、気軽に相談できる仕組みも検討しています。矯正で後悔する患者さんを1人でも少なくできるよう、矯正専門の歯科医師としてできることを模索していきたいと思います。

自由診療費用の目安

自由診療とは

歯列矯正
全体/88万円~121万円
小児/33万円~55万円
マウスピース型装置を用いた矯正/165万円

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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