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伊藤 克昇 院長の独自取材記事

えんなみ歯科

(さいたま市中央区/北与野駅)

最終更新日:2023/10/27

伊藤克昇院長 えんなみ歯科 main

北与野駅から車で約10分、さいたま新都心の西側に広がる円阿弥町。ところどころに畑が残るのどかな住宅街に「えんなみ歯科」はある。コミュニケーションを大切にし「あしたの笑顔をつくる」をコンセプトに掲げる同院には、子どもから高齢者まで幅広い年代の患者が訪れている。院長の伊藤克昇先生は明海大学を卒業後、複数の歯科医院での勤務を経て2016年に開業。開業前にはスウェーデンのイエーテボリ大学で歯周治療を学び、日本との健康に対する意識の違いを実感したという。「予防歯科の大切さを伝え実践していくのが僕の目標」と話す伊藤院長に、いろいろと話を聞いた。

(取材日2023年9月11日)

「気軽に話せる歯科医院」として、幅広い症例に対応

これまでのご経歴と開業に至った経緯などをお聞かせください。

伊藤克昇院長 えんなみ歯科1

歯科医師である父の影響もあって自然と歯科医師をめざしました。当初は開業をするつもりはありませんでしたが、自分のやりたいことを実現するには開業するのがベストだと思うようになり、2016年に開業しました。この場所を選んだのは、にぎやかな駅前などよりも人間味の感じられる地域がいいなという思いがあったから、でしょうか。ここは近くに幼稚園や老人ホームがあり、年配の方や妊婦さんも多いので、そういった人たちが歩いて通える歯科医院がこの辺にあったらいいんじゃないかなと。診療で一番大切なのは患者さんとのコミュニケーションなんです。僕も患者さんとお話をするのが好きなので、近所の人が散髪や美容院に行くような感覚で来てくれて、何でも気軽に話せるような場所になれればいいなと思いました。

現在はどのような患者さんが多いですか?

矯正は専門の先生に来ていただいていますが、それ以外は特殊な分野でない限り対応するようにしています。患者さんの症状で多いのは歯が痛い、歯茎が腫れた、入れ歯が合わない、しみるという4つです。不定愁訴の患者さんも時々いらっしゃって、虫歯などはないのに痛いという原因を突き詰めると、噛み合わせや食いしばり、時には蓄膿症が原因と考えられることが多いんです。エックス線の画像には映らなくても、患者さんのお話がヒントになることもあるので、つい話が長くなってしまうこともあります。とにかく痛みだけ取れればいいという対症療法ではなく、原因を見つけて根本的な解決策をお伝えできるように心がけています。

開業前にスウェーデンの大学で学ばれたそうですが、そこで見た理想のスタイルには近づけましたか?

伊藤克昇院長 えんなみ歯科2

生涯で一度は受講したいと思っていた予防歯科の名門イエーテボリ大学で、歯周病とインプラントを学びました。技術面だけでなく治療の流れなどホスピタリティーについても学べて、得るものはとても大きかったですね。スウェーデン国民の健康に対する意識も高く「虫歯をつくらず、予防に力を入れる」という理想の姿がそこにはありました。残念ながら日本の現状はまだまだで、来院されたときには手遅れだったり、痛いところを治してくれるだけでいいという方も多いです。まずはしっかりと虫歯を治療し、次に二度と虫歯にならないように予防歯科の大切さを伝えて実践していくのが僕の目標です。患者さんに耳を傾けてもらうためにも、信頼してもらえる歯科医院であり続けたいと思っています。

これから力を入れていきたいのは小児矯正と訪問診療

診療の際に工夫していることなどはありますか?

伊藤克昇院長 えんなみ歯科3

口腔カメラの画像などを使い、虫歯や歯石の状態を患者さん自身に見てもらうことですね。歯科衛生士にも、染め出しを使ってどれくらい歯に汚れがついているか、患者さん自身に見てもらうよう伝えています。歯の汚れは歯周病や虫歯の治療すべてに関わりますし、自分の目で見ることで口の中に興味を持ってもらえたらいいなと思っているんです。メンテナンスや治療の際に、歯周病の成り立ちや歯垢ができる流れなどを話すようにもしていますね。治療に関しては、できるだけ痛みが少ないように、麻酔の注射針は細いものを選び、必ず表面麻酔を使います。

これからは小児矯正と訪問診療にも力を入れていきたいとお聞きしました。

拡大床を活用した小児の矯正方法があって、それに力を入れていきたいと考えています。子どもの発育成長を利用した方法で、顎の骨の成長を促すことも期待できます。この治療で使うものにはワイヤーがついていて、歯を寄せること、出ている歯を引っ込めること、噛み合わせを調整することも図れるんです。前歯の隙間などにアプローチできるケースもありますよ。全体的な矯正の期間はちょっと長くなりますが、従来の方法よりかなり始めやすいので、小児矯正を考えている方には勧めていきたいなと思っています。

訪問診療に力を入れようと思ったのはどのような理由からですか?

伊藤克昇院長 えんなみ歯科4

現在来てくれている患者さんも、高齢になればいずれは通院できなくなる時が来ます。そういった方も最期まで自分が診たいと思ったのが理由です。現在は介護施設1ヵ所と、居宅の方数人の診療をしています。当院には今、常勤の先生が僕のほかにもう1人と、非常勤の先生が2人来てくれているので、少し時間ができたこともあって、毎週火曜日と木曜日の午前中に行っています。でも訪問診療は奥が深いので、必要な知識や技術などをこれから検証しながら拡充していきたいと思っています。

悪循環をつくるのも断ち切るのも「歯の健康」次第

歯と健康について何かエピソードがあればお聞かせください。

伊藤克昇院長 えんなみ歯科5

父が亡くなり一人暮らしをしていた母と「最期まで自分の足で動いて楽しく人生を送りたい」という話をしたことがありました。自分としても、子どもに車いすを押してもらうより、自力で歩いて楽しく暮らしたいよなと思ったんです。今の日本は寿命より健康寿命のほうが8~10年ほど短いので、その間は何かしら日常生活に支障があるわけです。その期間を少しでも短縮して、一人でも多くの人が2年でも3年でも長く、自分の足で買い物をしたりおいしいものを食べに行ったりできるようになってほしいと思います。健康でいるためには食べ物に気をつけないといけないし、食べるためには歯が大事。歯周病になれば全身にも影響が出てしまいますよね。やはり「健康は口から」なので、口を通じて少しでも健康のお手伝いができればなと。歯の治療から一歩進んで、皆さんにそういう話もしていきたいと思っています。

新型コロナウイルス感染症流行で足が遠のいてしまった患者さんに伝えたいことはありますか?

やはり、長く歯科医院から足が遠ざかっていると、治療中だった歯が抜歯するしかなくなっていたり、メンテナンスをしていなかったために状態が悪くなってしまったり、ということが大いに考えられます。新型コロナウイルス感染症について、心配な気持ちはわかりますが、後々のことを考えれば、できるだけ通院を続けていただきたいと思います。一度間が空いてしまうと、いつの間にか忘れてしまったりして、遅くなればなるほど来づらくなってしまうものです。できれば早めに思い出していただけるといいなと思います(笑)。感染症対策はもとより徹底しているので、あまり心配せずにいらしてほしいですね。

最後に、地域の方々に向けて一言メッセージをお願いします。

伊藤克昇院長 えんなみ歯科6

昨今では歯周病と全身疾患の関連性も話題ですが、歯の大切さはそれだけではないんです。人間に必要なたんぱく質は「噛める」からこそ摂取できますが、歯が悪ければそれもかないません。「噛めない・栄養が取れない・筋肉がつかない・歩けなくなる」という悪循環は、口腔環境の悪化から引き起こされます。「歯科医院は怖い場所」というイメージを持たれている人もまだ多いかもしれませんが、当院ではそのイメージを払拭すべく、さまざまな工夫をしています。スタッフには「患者さんが嫌だと感じるようなことは絶対しないように」と話しています。でも僕が言うまでもなく、患者さんの居心地がいいようにとそれぞれが考えてくれているようです。患者さん一人ひとりに適切な対応ができるよう、スタッフ連携の仕組みづくりも進めています。安心して気軽に治療やメンテナンスにいらしてください。いつまでも自分の歯で食事を味わい、楽しい生活を送りましょう。

自由診療費用の目安

自由診療とは

インプラント…44万円~
小児矯正…33万円~
成人矯正…77万円~
マウスピース型装置を用いた矯正(上下)…44万円~
オフィスホワイトニング‥‥2750円~

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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