齋藤 達磨 院長の独自取材記事
クレール歯科クリニック
(三鷹市/三鷹台駅)
最終更新日:2024/10/09
痛みが少ない治療にこだわり、誰もが安心して通える歯科医院をめざす三鷹市の「クレール歯科クリニック」。齋藤達磨院長が2015年に開業し、歯科・矯正歯科・歯科口腔外科・小児歯科の診療を行う。同院はドラッグストアなどが入る複合施設の2階にあるが、エレベーターや広々とした駐車場を完備。玄関口から段差のないバリアフリー設計の院内にはキッズスペースを備え、ベビーカーのまま診療室に入室できる造りで、子育て世代が通いやすい環境が整う。小児歯科での診療では、齋藤院長が子どもたち一人ひとりに寄り添いながら、歯科医院に恐怖心を持たないような対応を心がけている。「患者さんが納得できる治療を提供したい」と語る齋藤院長に、同院の方針や特徴について話を聞いた。
(取材日2024年9月11日)
患者の恐怖心を払拭すべく、痛みに配慮した治療に注力
先生は痛みが少ない治療を心がけていらっしゃるそうですが、どのような理由からなのでしょうか。
僕自身歯科医院が苦手で、麻酔にも恐怖心があるからです。そもそも麻酔の注射をすることに対して、痛くて怖いイメージがあります。患者さんの歯科治療に対する恐怖心がわかるからこそ、できるだけ痛みの少ない治療を提供できたらなと思いました。例えば、麻酔をする際には、表面麻酔をしてから必ず電動の麻酔を機械で行います。そして様子を見ながら、慎重にゆっくりと麻酔を打つようにしています。また、使用頻度は多くありませんが、炭酸ガスレーザーを導入し、口内炎や口腔内の傷を治療したり、止血したりする際に活用しています。炭酸ガスレーザーは、歯茎を切る際の出血が少ないので早い回復が期待できることに加え、痛みが少ないというメリットがあるので重宝しています。
歯科医院に恐怖心を感じている方への対応でほかに意識されていることはありますか?
無理やり治療を行うことはせず、なるべく患者さんの気持ちを読み取り、その方の希望に沿った対応をするように心がけています。例えば、治療している歯とは別の歯も治療したほうがいい状況のときは、それを説明した上でも患者さんが「今治療している歯だけでいい」とお考えであれば、無理に治療を押しつけずに患者さんの要望も大切にしています。また、歯科医院特有のにおいで憂鬱になる方もいますので、使用する薬もなるべくにおいが強いものは控えるように配慮しています。あと、スタッフが自然と患者さんの恐怖心を和らげるような優しい対応をしてくれているのでとても助かっています。
施設の特徴について教えてください。
歯科医院特有の圧迫感や不安感を少しでも軽減できるよう、院内は解放感がある広めの設計にしました。また、当院では幅広い世代の方がいらっしゃいますが、特にこの地域は子ども連れの患者さんも多いため、お子さんと一緒でも利用しやすいような工夫もしています。例えば、当院は建物の2階にありますが、ベビーカーでもそのまま入れるようエレベーターを設置し、段差のないバリアフリー対応にしました。実際に患者さんの中には、他院でベビーカーでの来院を断られた方も多くいると伺っています。さらに、小さいお子さんが退屈せずに待てるよう、キッズスペースも整えています。また、小さいお子さん連れの方だと車で来院されることも多いのですが、複合施設の駐車場が何十台分も収容できる広さなので、車でも通いやすい点も当院の強みではないかと思います。
子どもたちに、恐怖心を植えつけない気配りを
お子さんへの診療で気をつけていることは何ですか?
お子さんによって性格や歯の状況もさまざまですので、その子、その子に合わせた対応をするように心がけています。できそうなお子さんであれば、初回から治療を始めることもありますが、歯科医院に恐怖心や苦手意識を持っているお子さんの場合だと、無理やり治療を行うと余計に歯科医院嫌いになってしまうので、歯のクリーニングから始めています。また、どのお子さんにも、これからどういうことをするのかを事前にちゃんと伝えるようにしていますね。他には、使う機材にも配慮しています。例えば、虫歯を削る機械の音が苦手だったり、痛みが強かったりする場合は、手作業で少しずつ虫歯を削っていくんです。その際もなるべく痛くないように心がけています。
小さなお子さんがいる親御さんに伝えたいことはありますか?
日頃から「予防」の大切さについてはよくお話をさせていただいています。もし虫歯になったとしても、虫歯が小さいうちであれば短期間で治療が終わるため、早期発見につながるように、できるだけ定期的に検診を受けていただきたいです。最初から歯に問題があるお子さんは少ないですが、歯が生えてきて気になることがあれば、ぜひ受診してください。2~3歳頃になると、お菓子や間食が増え、大人と同じものを食べ始める時期ですので、定期的な検診をお勧めします。また、親御さんの唾液が口の中に入ることで、虫歯の原因になったりすることもあるので注意が必要な時期でもあります。親が使ったスプーンで食べさせたりするのは避けてほしいですね。三鷹市では18歳まで医療費の自己負担額が全額助成されますので、その間に積極的に利用していただくのがよいでしょう。
お子さんの歯並びで悩んでいる方もいますが、矯正についてはいかがでしょう。
当院ではお子さんの矯正も行っています。矯正自体は矯正専門の先生が行いますが、何かお悩みがあればお気軽にご相談ください。矯正は大人になってから始めると、永久歯を抜歯しないといけないケースもあります。しかし、乳歯と永久歯が混在している小学生ぐらいの時期であれば、顎の成長もまだ見込めるため、顎の骨の成長を促すことによって、永久歯を抜歯しなくても矯正を行える可能性が高いです。ただ、生え替わりの時期はかなり個人差がありますので、歯並びが気になりだした段階で一度歯科医院を受診されるとよいかと思います。
歯科医院に定期的に通わないと、どのようなことが起こり得るのでしょうか?
自分では、しっかり歯磨きができていると思っていても、実際には汚れがたまっている方や、大きい虫歯ができしまっている方もいます。特に年単位で歯科検診に通っていない状況ですと、自分では気づかないうちに重い症状や重度な虫歯になってしまうこともあるんです。そういった症状になるのを予防するためにも、やはり定期的に検診を受けていただきたいと思います。
納得して治療を受けてもらうため、幅広い選択肢を提案
初診の際に心がけていることは?
患者さんの一番の悩みを取り除いて解決できるよう、まずはしっかり話を聞くことを大事にしています。診療室は個室なので、オープンなスペースよりは言いづらいことも言いやすいかなと思います。また、初診に限らずですが、説明する際に口頭だけでわかりにくい場合は、視覚的にわかりやすく伝える工夫もしています。エックス線画像用のモニターを利用しアニメーション動画を見てもらったり、サンプルの絵を見てもらったりして、説明することもあります。
自由診療にも対応されていますか?
患者さんが納得した上で治療することが何より大事だとは思っているので、自由診療を含めた治療の選択肢をいくつか提案することは大切にしています。できるだけ費用をかけず保険内での治療を希望される方もいれば、より良い口腔環境にするために費用がかかる自由診療を選ばれる方もいます。そのため、どのような治療を提供するかは、できるだけ患者さんの要望に合わせていきたいです。安心して治療を選べるように、自由診療の場合の予算については事前にどれくらいかかるかはしっかり伝えています。また当院では、自由診療でインプラント治療やホワイトニングにも対応しています。まだインプラントの治療を選択される方は少ないですが、近年は安全性に配慮しながらより精密な治療がめざせるようになっている印象です。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
日頃から意識して、歯科医院を定期的に受診してほしいです。虫歯や口腔内のことは、関心のある方もいればまったく関心がない方もいます。極端な話、歯がなくなってしまっても平気な方もいるんです。ただ、食べ物を噛むためには歯はとても重要であり、歯があるかないか、噛めるか噛めないかは、全身の健康にも関わってきますし、痛みがなくても歯周病が進行していることもあります。健康を維持するためにも、定期的に検診を受けてください。来院した際には、こんなことを聞いたら恥ずかしいと思うことでも、遠慮せずなんでも聞いてもらえればうれしいです。
自由診療費用の目安
自由診療とは矯正/38万5000円~、インプラント治療/44万円~、ホワイトニング/2万2000円~