全国のドクター9,295人の想いを取材
クリニック・病院 158,642件の情報を掲載(2024年4月20日現在)

  1. TOP
  2. 東京都
  3. 中央区
  4. 月島駅
  5. 佃リバーシティ皮膚科
  6. 谷戸 克己 院長

谷戸 克己 院長の独自取材記事

佃リバーシティ皮膚科

(中央区/月島駅)

最終更新日:2023/01/26

谷戸克己院長 佃リバーシティ皮膚科 main

月島駅から歩いて6分の場所にある「佃リバーシティ皮膚科」。高層マンションが立ち並ぶ月島のビルの一角にあり、子どもから高齢者まで年代も症状も幅広い患者が訪れる。キッズスペースも用意された院内は落ち着いた雰囲気だ。入口には自動のアルコール消毒器と検温器が置かれ、オゾン空間除菌装置で細部まで除菌が徹底されている。院長の谷戸克己先生は東京慈恵会医科大学附属病院に長年勤務。レックリングハウゼン病を専門として小児患者を多く診ていた経験から、子どもの皮膚疾患も得意とする。また、患者のニーズに応えて美容皮膚科も受けつけている。「より良い結果を得るためには、ゆっくり説明する時間が必要」と丁寧な診療を実践する谷戸院長に、小児皮膚科の診療についてなどさまざまな話を聞いた。

(取材日2021年2月16日)

ニーズに応える診療と徹底した衛生管理

クリニックの診療内容について教えてください。

谷戸克己院長 佃リバーシティ皮膚科1

一般皮膚科および小児皮膚科に幅広く対応しています。皮膚科では継続して通院が必要な症状も多く、患者さんの状態に合わせて治療プランを立てています。局所麻酔による神経線維腫や粉瘤の除去など、院内で手術ができるのも特徴です。毛穴が袋状になって皮下にしこりをつくる粉瘤は、よくある良性腫瘍とはいえ急に腫れて痛くなることもあり、当院では、傷が小さく通院回数も少なくて済む「へそ抜き法」を取り入れています。また、美容皮膚科では患者さんのご希望に応じて保険外診療も行っています。大学病院でレーザー治療を担当していた経験を生かし、しみに対するケアもできるように医療用のレーザー機器も置いています。皮膚科の中には機械がなければ対応できない疾患があり、ほかにも紫外線治療器を使って、乾癬、白斑、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、円形脱毛症の治療も行っています。

どのような方が通われているのでしょうか?

赤ちゃんからご高齢の方まで幅広い年齢層の患者さんが来院されています。そもそも皮膚科は老若男女の患者さんが来院される科ですし、ニキビ・水虫・あせも・虫刺され・イボ・粉瘤・アトピー性皮膚炎・乾癬など、お悩みもさまざまです。女性では巻き爪にお悩みの方も多いですね。大人ではお勤めの方よりこの近辺に住んでいらっしゃる方のほうが多いでしょうか。やはり佃にお住まいの方が一番多く、あとは月島、新川辺り。たまに湊や勝どき、晴海から来院される方もいらっしゃいます。また私の専門であるレックリングハウゼン病の患者さんに関してはこの限りでなく、地域を問わず遠方からも来院されています。

予約システムとウェブ問診を導入されているそうですね。

谷戸克己院長 佃リバーシティ皮膚科2

朝の9時30分より、ウェブもしくは自動音声電話から当日の順番予約が可能です。特に土曜日は予約システムを使われる方が多いので、予約なしでのご来院ですとお待たせすることがあります。また症状や発熱の有無についてはウェブ問診でお聞かせいただけるとスムーズです。これらのシステムは患者さんの待ち時間軽減だけでなく、感染症対策にもなっています。当院は以前より衛生管理に力を入れており、入口には自動のアルコール消毒器と検温器を置いています。空気清浄機ももともと2台設置していましたが、さらに感染対策としてオゾン空間除菌装置を導入し、細部まで除菌を徹底しています。

相手が子どもであっても、患者との信頼関係が大切

小児皮膚科の診療について教えてください。

谷戸克己院長 佃リバーシティ皮膚科3

「子どもがつらそうだけど、どうすればいいのかわからない」と悩むご家族がクリニックに足を運ぶきっかけになればと思い、小児皮膚科を標榜しました。乳児の湿疹など0歳から診療が可能です。比較的よく知られているお子さんの皮膚トラブルに水イボやアトピー性皮膚炎などがありますが、アトピー性皮膚炎に関しては、近年、小さい頃から保湿するとアトピー性皮膚炎に罹患する確率が低くなるという論文報告があり、当院では小さい頃から保湿をするように指導しています。夏でも保湿を続けると、あせもになりにくくなるケースもあります。皮膚のトラブルは目に見えるため精神的な苦痛を感じる場合も多くあります。ご家族だけで悩まずにご相談ください。

小児の治療にはどのようなスタンスで取り組んでいますか?

子どもを押さえつけて無理に治療をすることはありません。お子さんにもよく説明した上で治療をスタートするスタイルです。親御さんからすると押さえつけてでも治療してほしいと思われるかもしれませんが、それで1回治療できたとしても、次はお子さんが怖がって何もできなくなってしまいます。水イボを取ったり、イボを焼いたりする治療でも、なるべくお子さんと話をするようにしています。無理やりではなくお子さんにもちゃんと説明し、それから治療に取りかかります。少し時間はかかりますが、相手が子どもであっても、患者さんとの信頼関係は大切にしています。

ご専門のレックリングハウゼン病はどのような病気なのでしょうか?

谷戸克己院長 佃リバーシティ皮膚科4

神経線維腫症1型とも呼ばれる病気で、カフェオレ斑と呼ばれる茶色いあざが生まれつき6個以上見られる場合に疑われます。次第にそばかすのようなあざが増加し、3歳頃から目に虹彩小結節が出現しますが、視力には影響しないとされます。また思春期以降に神経線維腫という良性腫瘍が出てきます。成長に伴い皮膚だけでなく、骨・目・神経系にも病変を生じることがありますが、すべての症状が出現するわけではなく、個人差が大きいです。原因は、親からの遺伝と遺伝子突然変異によるものが半々とされ、患者数はそれほど多くないのですが、専門の医師が少ないのが現状です。検査はクリニックでは難しいので、大学病院で診察するのが望ましいと思います。私は現在も定期的に東京慈恵会医科大学附属病院で外来診療を続けており、必要に応じ手術も行っています。より詳しく診る場合は大学病院で、検査や手術が終わった後の経過観察は当院で対応しています。

地域医療の中で開業医の役割を果たしたい

診療の際に心がけていることを教えてください。

谷戸克己院長 佃リバーシティ皮膚科5

丁寧な指導と説明をいつも心がけています。特に初診の方には十分な時間をとり、必要に応じて私が処置をし、あまり日を空けず経過を確認しています。説明不足から薬の塗り方が間違っていたり、自己判断で薬をやめてしまったりすると、再発や悪化の恐れがあります。どういう症状なのか、なぜこの薬を使うのか、どう使えばいいのかをしっかりお話しして症状の改善を図れるようにすること。そして最終的には強い薬を使わなくても良い状態が保てるよう、治療を進めています。

ところで、先生はなぜ医師をめざしたのですか?

私自身は覚えていないのですが、生まれてすぐ川崎病に罹患したそうです。両親からは「医師に命を救ってもらったんだから、大きくなったら人の役に立つ仕事をしなさい」と言われて育ちました。このような経験から医師という職業を選びました。医師になった今、人から感謝される仕事であることに大きなやりがいを感じています。2018年の暮れに川崎病の後遺症で冠動脈瘤の手術を受けたのですが、患者の立場として感じたのは「患者さんは医師に助けを求めている」ということ。だからこそ、医師は接する一人ひとりに、誠実に対応しなくてはならないということを、改めて心に刻みました。

この地域で今後どのような医療を展開されたいとお考えですか?

谷戸克己院長 佃リバーシティ皮膚科6

大学病院は重篤な患者さんも利用する場所です。いつ救急患者が運び込まれるかもわかりませんから、常に余力を残しておく必要があります。特に皮膚科の場合、ほとんどの症状は開業医で対応できます。必要な方に必要な医療が行き渡るよう、まず最初に患者さんと向き合い、しっかりと診断をするのが私の役割です。その上でしかるべきケースは専門病院に紹介する、という病診連携が大切だと思います。そのためにも自分のレベルはある程度一定に保たなければいけません。当院の近くには、私が長年勤めてきた東京慈恵会医科大学附属病院や聖路加国際病院があります。これらの病院と連携を取りながら、質の高い医療を維持し、町のかかりつけ医として皆さんが安心できる医療を提供し続けたいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

しみへのレーザー処置/1ショット 1100円
※初診料(4400円)など別途費用がかかります

Access