尾崎 大也 院長の独自取材記事
武蔵浦和整形外科内科クリニック
(さいたま市南区/武蔵浦和駅)
最終更新日:2026/02/13
武蔵浦和のメディカルモール内にある「武蔵浦和整形外科内科クリニック」は、広いリハビリテーションルームが特徴的なクリニックだ。院長を務める尾崎大也先生は、日本整形外科学会整形外科専門医の資格を持つ。特に骨粗しょう症の治療やスポーツ整形に力を入れてきた。特に障害者スポーツに注力し、視覚障害者柔道のチームドクターを務め試合に帯同するなど、活動範囲は幅広い。穏やかで優しげな雰囲気の尾崎院長だが、診療で忙しい日々の中でも論文発表も行うなど、医療にかける情熱はとても深い。今回は、進化を続ける同院の取り組みや診療への想いについて語ってもらった。
(取材日2025年10月24日)
整形外科と内科、それぞれ専門性の高い医療を提供
まずはクリニックの特徴から教えてください。

当院の最大の特徴は、整形外科と内科が両方診られるという点です。近年はクリニックも専門分化が進み、複数科を診療するところが少なくなっています。私は医師となって1年目に内科研修の経験を積んでおり、その経験を生かして整形外科と内科を診療しています。さらに、毎週水曜日の午前には、日本内科学会総合内科専門医による診療も始めました。整形外科の患者さんには、高血圧などの慢性疾患をお持ちの方も少なくありません。通院負担の軽減になったと、患者さんからも喜ばれています。また、隔週月曜日の午後に行っている、手外科・末梢神経外来も好評です。当院では、手や末梢神経を専門的に診る医師による、治療や日帰り小手術が可能です。手根管症候群、ばね指等、手指の痛み、しびれなどでお困りの方はご相談にいらしてください。
リハビリテーションにも力を入れているそうですね。
はい。リハビリテーションは整形外科治療と切っても切れない関係です。患者さんのニーズに応えるため、約5年前にリハビリテーションルームを拡張しました。電気などの器械による消炎鎮痛処置のみに頼るのではなく、理学療法士と柔道整復師によるマンツーマンの徒手的なリハビリテーションにこだわっており、質を重視した治療提供に努めています。当院はスタッフが充実しているため、大学病院などで手術を受けた患者さんの術後のリハビリテーションを、近隣の病院から依頼されることも多くあります。
先進の医療機器も導入されていると伺いました。

そうですね、患者さんに最良の医療環境を提供するため、先進機器を導入しています。例えば、足底筋膜炎による難治性の踵の痛みに用いる体外衝撃波治療器です。痛みの原因の部位に衝撃波を照射し、痛みを感じる神経を一時的に麻痺させるよう図り、早期の除痛と傷んだ組織の修復を早める有用性を併せ持つ治療です。埼玉県でも導入施設が少ないため、市外や大学病院からも紹介があります。その他、クリニックでは数少ない神経伝導速度検査機器も導入しています。手根管・肘部管症候群などの手のしびれの診断に有用です。
健康寿命延伸のため骨粗しょう症治療に注力
特に力を入れている診療はありますか?

ご高齢の患者さんが多いため、特に骨粗しょう症の治療と予防に注力しています。骨粗しょう症は潜在的な患者さんが1300万人ほどいるにもかかわらず、治療を受けているのはその2~3割しかいないという問題があります。骨折を防ぐには治療の継続率を上げることが非常に重要なため、当院では骨粗しょう症の治療率・治療継続率を増やすため、放射線技師と理学療法士の2人に専門的に学んでもらいました。また、患者さんにカルシウムが多いレシピなどの資料を定期的に渡したり、骨粗しょう症の検査時に意識づけを行ったりと、治療継続や骨折予防の工夫をしています。また、私自身もスポーツ整形にも注力しています。リハビリテーションを充実させているのも、アスリートの早期スポーツ復帰やパフォーマンス向上にも役立てるためです。当院ではアスリート向けのリハビリテーションやパーソナルトレーニングなども実施しています。
腸内環境と骨折に関する論文も書かれたそうですね。
はい。開業後、診療の合間を縫って、4人のスタッフと協力して、2020年に論文として発表しました。これは、腸内フローラと骨折リスクの関連を調べたものです。論文の結果から、バクテロイデス属という、腸内フローラを構成する主要な菌が少ない人が骨折しやすいという傾向が見られました。また、骨の形成に関わっているビタミンKにも注目しました。私の調べでは、腸内フローラがビタミンKの生成に関わっていることが推察されました。ビタミンKと骨折のリスクについても研究されており、実際にビタミンKが多く含まれる納豆の消費量が少ない西日本では、大腿骨頸部骨折が多かったという興味深いデータもあります。これらに基づき、当院では採血検査でビタミンKの過不足状態や骨の代謝を調べ、栄養指導や生活習慣の改善指導に生かしています。
先生は障害者スポーツのチームドクターもされていますが、なぜそうした活動を行っているのですか?

私がこの活動を続けるのは、医師になった原点が障害のある家族の存在だからです。「お年寄りや障害者の方に優しいクリニック」をめざすのは、この原点に基づいています。ライフワークとしてパラスポーツへ関わってきました。現在は視覚障害者柔道のチームドクターを務めており、国内外のさまざまな試合に帯同しています。この活動を通じて、障害のあるアスリートの方の支えになればうれしく思います。また、聴覚障害の患者さんのために簡単な手話を覚えるなど、日々の診療でのコミュニケーションにも生かしています。
早期発見・早期予防のために気軽に受診できる場所に
診療で大切にしていることを教えてください。

私が診療で最も大切にしていることは、病気を早期に発見し、予防に力を入れることです。病気は進行し重症化するほど、治療が難しくなりますから、体が「体調が少し優れない」といった軽症の段階で、患者さんが気軽に受診できる雰囲気づくりを心がけています。特に高齢の方で一人暮らしだと、話す機会がない方もいらっしゃいます。そのため、私が一方的に話すのではなく、必ず一言二言でも患者さんの話を聞くようにしています。何も話せずに終わってしまうと、フラストレーションがたまってしまうからです。また、チーム連携も重視しており、私に直接話しづらい患者さんや、十分にお話ができなかった患者さんには、看護師がフォローに入ってくれています。当院は内科も診ていますので、がんや心臓病のような大きな病気が見つかることもあり得ます。地域医療の一員として病気の早期発見・早期治療につなげられるこの仕事には、大きなやりがいを感じますね。
ご自身の健康維持のために取り組んでいることはありますか?
私自身が元気で笑顔でないと、患者さんを元気にすることはできませんので、体調管理には気を使っています。運動をしている人としていない人では、加齢による影響の度合いが全然違うと日々実感していますから、運動は大切です。具体的な取り組みとしては、週に2回、朝に1時間ほど、リハビリテーションスタッフにパーソナルトレーニングをお願いしています。また、犬との毎晩30分の散歩も日課です。疲れていても犬が行きたがるので、運動習慣を維持できています。最近は登山も好きで、以前は愛犬と一緒に日本百名山のうち17座に登りました。登山は有酸素運動である上にバランスも鍛えられ、山頂での達成感は心と体をリフレッシュしてくれます。登山の話などはブログに書いて、患者さんにも配布し、健康増進の参考にしてもらっています。
最後に、今後の展望についてお聞かせください。

開業して13年になりますが、これからも地域に根差したクリニックであり続けたいと思っています。患者さん一人ひとりに寄り添い、その方に合わせた治療を提供し、地域の患者さんに信頼されるようなクリニックを続けていきたいです。これまでに、患者さんを治せる手数を増やすため、体外衝撃波治療器など、先進の知識と技術に基づいて医療機器を導入してきました。今後も、患者さんの健康寿命をできるだけ延ばしていくという考えのもと、医療環境や知識を常にアップデートしていくことが目標です。また、院内では優秀なリーダーが育ち、頼もしいスタッフからなる組織ができています。これからもスタッフ一丸となり、安心できるクリニックであり続けますので、お困りのことがあればいつでもお越しください。

