森崎 陽介 院長の独自取材記事
もりさき歯科クリニック
(福岡市博多区/竹下駅)
最終更新日:2025/05/21

幅広い歯科診療で家族みんなの口腔の健康をサポートする「もりさき歯科クリニック」。院長の森崎陽介先生は、「患者さんと末永いお付き合いができる歯科医院」をモットーとし、メンテナンス専用の部屋を設けるなど予防にも力を注いでいる。小児歯科では早い時期からの口腔ケアを重視し、子どもたちに「歯医者さんは楽しいところ」と思ってもらえるようキッズクラブを開設。また「小さな子どもがいると、自分が歯科治療を受けたくても受診しづらい」といった母親たちの声に応えて、保育士の資格を持つスタッフによる託児サービスも行っている。親子そろって口腔ケアが受けられる環境を整え、日々診療に取り組む森崎先生に話を聞いた。
(取材日2020年6月12日/情報更新日2025年5月2日)
保育士が常駐し、親子そろっての口腔ケアを後押し
患者層やクリニックの特徴についてお聞かせください。

虫歯や歯周病をはじめとする一般歯科、小児歯科、入れ歯治療など幅広く診療しているので、お子さんからお年寄りまで、あらゆる世代の歯科診療に対応しているのが特徴です。2015年に開業した際、「患者さんと末永いお付き合いができる歯科医院をつくりたい」という想いを持って開業しました。以前勤務していた歯科医院が、地元の患者さんとのお付き合いを大切にし、長期的なメンテナンスで歯を守っていくというスタンスでしたので、その考えが根づいているのだと思います。現在、かかりつけにされている患者さんの中には、最初はお子さんの治療や相談で来られ、次にお母さん、お父さん、それからおじいちゃん、おばあちゃんというふうに、気づけば家族ぐるみで継続的なメンテナンスに通われている方が増えてきています。私のめざす歯科医院が、少しずつ形になっているように感じています。
子どもとお母さんが親子一緒に受診されることも多いそうですね。
当院には保育士の資格を持つスタッフが在籍しており、お母さんが治療を受けている間、お子さんをキッズルームでお預かりすることができます。こうした託児サービスを始めた背景は、「小さな子どもがいると、どうしても歯医者さんに行きづらい」というお母さんの声が多かったからです。ほかの患者さんに迷惑をかけるんじゃないか、治療中に騒いだらどうしよう。だからといって、歯科治療のために子どもを預けるのはちょっと気が引ける。そんな考えから子どもの治療では受診できても、自分はつい後回しになってしまっている方は少なくないと感じていました。当院としては、お子さんはもちろん家族みんなで健康な歯を維持してもらいたいですから、お母さんが安心して治療を受けられる環境を大切にしたいと考えました。託児サービスは午前と午後2時間ずつ実施しており、受付時にお申しつけくださればご利用いただけます。
小児の患者さんのために、いろいろな取り組みを行っていると伺いました。

子どもの歯を健康に保つには、小さい頃から予防に着目し、虫歯になりにくい口腔環境を築いていく必要があります。お子さんに口腔ケアを頑張ってもらうには、予防の大切さをきちんと伝え、意識を高めていくことが重要になりますが、それにはまず「歯医者さんを好きになってもらう」ことが大前提です。そこで始めたのが「にこにこクラブ」。来院するとスタンプを捺印していくのですが、スタンプ集めを楽しみに来てくれる子もいて、スタンプがいっぱいになった時はかわいい笑顔を見せてくれますよ。お母さんにはお口の成長を記録したデンタルノートをお渡ししており、お子さんの歯の健康管理に役立てていただいています。
丁寧な説明と明るい対応を心がけ安心を届ける
子どもの歯に関しては、歯並びの相談で訪れるお母さんも少なくないそうですね。

歯並びも虫歯予防と同様に、早い時期からの矯正によって、得られるメリットは多いといえます。歯並びが悪くなる原因の多くは、歯がきれいに並ぶためのスペースが足りないことに関係します。成人矯正では抜歯を行って歯がきれいに並ぶスペースを確保しなければなりませんが、顎の骨が成長過程である子どもの場合は、顎の成長を利用しながら歯並びが整いやすい口腔へと導いていきます。そのため抜歯をせずに済んだり、成人になってから矯正をするよりも短期間で治療できたりすることが望めるのです。お子さんの歯並びが気になる方は、まずはご相談だけでもしていただければと思います。
こちらのクリニックではマタニティー歯科も受けられるのですね。
妊娠中はホルモンの変化によって唾液の分泌が減り、歯茎が腫れるなど口腔トラブルが起こりやすくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まることもわかってきており、普段以上にデンタルケアに気をつけたい時期だといえます。また、お母さんのお口が細菌だらけだと、生まれてきた赤ちゃんが母子感染してしまい、子どもの歯に悪い影響を与えてしまうことも考えられます。最近では、「マイナス1歳から始める歯科」として、妊婦さんのデンタルケアの重要性が知られるようになってきましたが、当院でも啓発活動の一環としてマタニティー歯科を行っています。妊娠中に診察していたお母さんが出産後に赤ちゃんを連れてきてくれます。おなかにいる時から知っている子のお口を診察するというのはうれしいものですよ。
診療で大切にしていることは何でしょうか?

治療前にしっかり説明を行うことですね。患者さんには口腔内の画像などをお見せしながら、どこがどう悪くなっていて、どのような治療法があるかをできるだけわかりやすく説明をしています。また当院では、患者さんと歯科医師の橋渡し的な存在であるトリートメントコーディネーターが、初診時にカウンセリングを行い、患者さんの要望や悩みを細かく伺うようにしています。あとは、スタッフ全員であいさつを大切にし、患者さんに明るく接するように心がけています。患者さんの中には歯科治療が怖いという方も当然おられますので、そうした方の気持ちに寄り添い、少しでも緊張せずに治療を受けてもらえるような雰囲気づくりを大事にしていますね。
家族全員の歯を守る歯科医院として、末永く寄り添う
院内全体がゆとりある空間づくりになっていますね。

待合室ではゆったりと過ごしていただきたいと思い、スペースを広めに取りました。木目を基調とした温かみのあるデザインなので、リラックスしていただけるのではないでしょうか。キッズルームもゆとりを持たせ、外からの光が差し込む明るい空間になっています。一方、診療室は白を基調とした、清潔感のあるデザインにしています。診療室は半個室の造りにして、プライバシーに配慮しました。個室の診療室もご用意しております。また、治療を行う診療室とは別に、メンテナンス専用のお部屋も設置しており、目的に合わせて治療と予防それぞれに専念できるような設計にしています。
専用のメンテナンス室を設けるということは、予防で来られる方が多いということですね。
最初からメンテナンスを目的に受診される方、最初は治療で来られてその後メンテナンスに移られる方など入り口はさまざまですが、予防で歯を守るという意識は患者さんの中にも少しずつ根づいてきているようには思います。ただ、予防は継続することが大事で、途中でやめてしまったら意味がありません。今は口腔内が健康な状態に保たれていても、続けなければどうなってしまうかという将来の予測まできちんとお伝えし、患者さんのモチベーションが持続するようなサポートをしていきたいと考えています。
最後に、今後の展望をお聞かせください。

患者さんの中には開業前からお付き合いのある方もいて、遠方であるにもかかわらず通ってくださっている方もおられます。私のことを信頼してくださり、いつまでも診てもらいたいと思っていただけることを、心からうれしく思います。これからも、患者さんとの末永いお付き合いを大切に、家族の方みんなのお口の健康を守り、幅広いニーズに応えていきたいという想いは強くあります。お母さんたちが通いやすい歯科をめざして託児サービスを始めたように、今後は高齢化を見据えて、訪問診療にも対応していく必要があると感じています。
自由診療費用の目安
自由診療とは床矯正/1床6万6000円、ジルコニアインレー/5万円