齊藤 俊彦 院長の独自取材記事
さいとうクリニック
(横浜市泉区/中田駅)
最終更新日:2026/04/15
「人の役に立ちたくて医師をめざしました」と話すのは、2015年5月にブルーライン中田駅そばに「さいとうクリニック」を開院した齊藤俊彦先生。開業までの20年間、循環器を専門とする医師として、大学病院や地域基幹病院で、救急搬送されてきた重症患者を含む多数の症例の治療に携わってきた経験豊富なドクターである。開業後は、地域に密着したホームドクターとして、患者の話に丁寧に耳を傾け、適切な初期診療の実践を日々めざしている。開業10周年を迎え、精密な検査に基づく診断力で頼られる同院の「今」を、齊藤院長に聞いてみた。
(取材日2025年11月13日)
精度の高い診断につなげるため、検査体制を整備
クリニックの特徴を教えてください。

高血圧症や脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病と、心房細動などの不整脈や心臓弁膜症などの心疾患を患っている患者さんを定期的に診察し、病状が増悪しないようフォローさせていただいております。また、近隣の病院から、心不全や心筋梗塞などの循環器疾患の急性期治療を終えた患者さんの慢性安定期の定期フォローを依頼されることも多いです。最近は、睡眠時無呼吸症候群で在宅持続陽圧換気療法(CPAP)を受ける方も増えております。当院では、再診患者さんを対象に時間予約制診療を行っており、院内での待ち時間短縮に努めております。一方で、発熱等の症状がある急性感染症が疑われる患者さんは、午前と午後の診療の終わりに時間帯を分けて診療しております。枠に限りがあるため、感染症の流行期などはすべての方を診療できないこともありますが、慢性疾患で通院中の患者さんが院内感染しないために必要な対策と考えております。
検査体制の充実に注力されていると伺いました。
適切な治療には、診断が重要です。その診断を支えるのが検査ですから、充実した検査体制は欠かせません。当院では、エックス線・心電図・24時間ホルター心電図・エコーなど、一通りの検査が行える設備が整っております。胸部エックス線は、2024年3月からAI読影ソフトを導入し、診断精度の向上に努めております。また、血糖値とHbA1cと尿定性検査は、院内検査として診察当日に結果をお伝えすることが可能で、糖尿病患者さんに迅速な治療を提供しております。さらに、貧血の有無や炎症の程度を数分でチェックできる末梢血/CRP測定装置も備えており、貧血や発熱症例の迅速かつ適切な診療の一助にしております。心臓・腹部・頸動脈のエコーは、月に3回ほど 専門の検査技師に出張してもらい、行っております。
患者さんと接する時にどのようなことを大切にしていますか?

患者さんの話をしっかり聞き、各種疾患の初期症状がないかチェックします。また、生活習慣病に関しては、食事制限をなかなか守れない患者さんの気持ちもよくわかるので、患者さんをとがめるようなことはしません。根気強く何度も話し合うことによって、患者さんご自身がその重要性を理解してくれることが大切です。生涯向き合う病気だからこそ、完璧を求めすぎず、少しずつ理想に近づいていけるようなサポートを心がけています。
クリニックのロゴマークもすてきですね。
このロゴは、デザイナーとして活躍している、私の中学・高校時代の同級生が手がけてくれたものです。アウトラインの正方形は「誠実」と「信頼」を、全体の色調やカモメは「港町横浜の爽やかなイメージ」を表していて、さらによく見ると「さいとう」のイニシャル「S」と、循環器内科の対象臓器である心臓と真心を象徴する「ハートマーク」が隠れているのがわかります。院内には、彼の手がけてくれたオブジェなどもあるので、来院の際にはちょっと眺めてみてくださいね。
専門性を軸に、多様な健康上の悩みにトータルに対応
勤務医時代は循環器を専門にご活躍されていたそうですね。

開院前の20年間、横浜市立大学附属市民総合医療センター、済生会横浜市南部病院、国際親善総合病院などで、狭心症・心筋梗塞・心不全・不整脈・心臓弁膜症などの数多くの症例の治療に携わってきました。救急搬送されてくる患者さんも多く、一刻を争うような状況の中、迅速に適切な対応をすることが要求されるとてもハードな環境でしたが、責任とともにやりがいもあり、医師として貴重な経験を積むことができたと思っています。
総合病院との連携にも力を入れているのですね。
地理的に近い、国際親善総合病院や横浜医療センター、戸塚共立第1病院、戸塚共立第2病院とは、特に密な連携を図っており、当院にはないCTやMRIや胃内視鏡検査などの予約や、各診療科の受診予約を当院で取ることができます。また、緊急入院が必要な症例に関しては、その依頼もしています。症例によっては、横浜市立大学附属市民総合医療センターや湘南鎌倉総合病院などへも、診察や入院加療をお願いすることもあります。
開院10周年を迎え、日々の診療で感じることは?

日本全体の傾向ですが、年々高齢化が進み、生活習慣病や心疾患のみならず、認知機能低下や膝痛や難聴など、さまざまな困難に直面しておられる患者さんが増えております。こうした幅広いお悩みにも、できる範囲内で対応するよう心がけております。医師になって30年、循環器疾患を含む内科系疾患の治療のめざましい進歩には驚くばかりです。一方で、老後のQOLに大きく影響する認知症と足腰・脚力の問題は、いまだ解決には程遠い状況です。中年期からの心がけも重要になりますので、若い方々も過信することなく健康管理に取り組んでいただきたいと感じますね。
「若いから」と過信せず、定期検診で健康管理を
お忙しい毎日だと思いますが、休日はどのようにお過ごしですか?

自院の業務に加えて、泉区休日診療所の運営調整など、地域医師会の公的な仕事も多く引き受けております。なかなか自由な時間を取りづらい状況ですが、医師会メンバーと定期的にテニスをする機会を作り、情報交換を兼ねて、リフレッシュしています。
今後の展望を教えてください。
医療のDXも推し進め、診療を効率化していくことで、より多くの患者さんに向き合っていければと考えております。また、時代のニーズに合わせた新しい医療にも積極的に取り組んでいきたいです。2025年度から、帯状疱疹ワクチンの公費接種を開始しました。帯状疱疹は、重症化させてしまうと、長年後遺症として神経痛に苦しむケースもある恐ろしい病気です。身近なクリニックで予防が図れることを、より多くの方に知っていただきたいですね。
読者に向けてひと言メッセージをお願いします。

「自分はまだ若いし、健康だから大丈夫」と過信して、医療機関をまったく受診してこなかった働き盛りの30代、40代の方が、実は糖尿病だったなんてこともしばしばあります。ご自分やご家族のためにも、年に1度は検診を受けて、健康状態をチェックしていただきたいです。同時に、ご自身の大切な体を守るために、バランスのとれた食事・定期的な運動・良質な睡眠など、生活習慣を整えることも大切です。慢性疾患に罹患してしまったら、相性の合う信頼できるかかりつけ医を見つけ、継続的な診療を受けることをお勧めします。

