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都丸 誠 院長の独自取材記事

そがさくら歯科

(千葉市中央区/蘇我駅)

最終更新日:2022/10/14

都丸誠院長 そがさくら歯科 main

蘇我駅から徒歩で15分。青葉の森通り沿いにあるのが「そがさくら歯科」だ。院長の都丸誠先生は、東京医科歯科大学大学院で高齢者歯科を研究後、ホスピスに力を入れる静岡の病院で緩和ケアなどに携わった経験をもつ。さらに医学的研究や特任助教など研究・教育的立場も経験。ゼロ歳児の診療から高齢者のターミナルケアまで幅広い実績を積んできた。院内にはCAD/CAM冠システムを導入し、時代のニーズに合わせた歯科医療を提供。衛生学や環境医学を学んできた経験から、衛生管理にも力を入れている。「患者さんとともに健康に年を重ねていきたい」と語る都丸院長に、CAD/CAM冠システムを用いた補綴治療について、また歯科医療への思いについて話を聞いた。

(取材日2022年6月10日)

ゼロ歳児から終末期ケアまで豊富な臨床経験を積む

先生はなぜ歯科医師をめざされたのでしょうか。

都丸誠院長 そがさくら歯科1

もともとは小児科の医師になりたいと思っていました。というのも、子どもたち、次の世代のために貢献したいという思いが強かったのです。学生時代の夢は、国際的に緊急医療を行う組織の一員として活躍することでした。例えばアフリカなどのフランス語圏の国で、農業をしながら子どもたちを診ていきたいと思っていましたね。農業は生活の基盤として重要ですし、フランス語も好きでしたので。でも、歯科医師としても小児科の医師と同じように次世代を担う子どもたちのためにできることはたくさんあると思っています。当クリニックのコンセプトは、「口の中の健康維持を通じて全身の健康に貢献し、ひいてはその方の幸せに寄与する」ということですが、子どもたちだけでなくご高齢の方々まで幅広く貢献していきたいと思っています。

幅広く診療の経験を重ねてきたそうですね。具体的に教えてください。

大学卒業後、東京医科歯科大学大学院で高齢者歯科を専攻しました。歯は全身疾患との関連が深く、高齢になると生活習慣病も発症しやすいですから、体全体の健康を考えながら歯科医療を行うことを学びました。当時は少子高齢化が問題になってきた時でニーズが高まると予測したのです。その後、ホスピスの取り組みに力を入れている静岡の総合病院に勤務し、歯科医師としてターミナルケアに取り組み、摂食嚥下障害についても学びました。さらに2つの大学では助教をしながら分子生物学の研究や、衛生学講座、予防歯科などの指導にあたってきました。ゼロ歳児の口腔衛生にも携わっていたことがあります。このようにゼロ歳児から、障害がある方、高齢者のターミナルケアまで幅広い経験を持っていることが私の一つの強みでもあると思っています。

診療の際、大切にしていることはどんなことですか?

都丸誠院長 そがさくら歯科2

一人ひとりの健康状態を考慮して、長期的に見て有用となる治療を行っていくことを心がけています。単に見た目や一時的な結果にこだわるのではなく、10年20年後の体全体のことを見据えて、今、どのようにアプローチするのが最善かを考えます。例えば、免疫抑制剤やステロイドを使用している方は感染症にかかりやすく、歯周病や誤嚥性肺炎になりやすいため、より丁寧な口腔ケアを提案し、指導しています。またエックス線検査などの検査を丁寧に行い、歯の状態だけでなく顎の骨の状態などもしっかり確認していきます。医療はエビデンスが重要といわれますが、歯科医療においても同様です。感覚に頼るのではなく、客観的なデータに基づいた治療が大切ですね。

時代のニーズに合わせCAD/CAM冠システムも導入

CAD/CAM冠システムを導入されたそうですね。

都丸誠院長 そがさくら歯科3

これは、口の中をスキャンして、コンピューターで詰め物やかぶせ物の設計を行い、その補綴物をセラミックの固まりから削って作っていく一連の流れを行う機械です。まずは光学スキャナーで口腔内を撮影します。石膏を使った従来の型採りですと、いくつもの工程を踏む中で実際の歯との誤差が生じてくることもありましたが、スキャナーを使うことで口腔内の状態を高精度でスピーディーに読み取れるようになりました。また唾液との接触が少ないため、感染対策の面でも優れているといえますね。次に、読み取ったデータを使い、ソフトで詰め物やかぶせ物を設計し、ミリングマシンで削り出して詰め物を製作していきます。削り出しに使うのは主にセラミックでできたブロックです。硬さや色合いもさまざまなブロックをそろえており、歯の色や状態に合わせて適したものを選んでいます。

なぜこのシステムを導入したのですか?

補綴物の院内製作の必要性を感じたからです。現在、国内の歯科技工所は減少傾向にあります。このような流れの中で、精度高く補綴物を院内で製作していくことは、歯科医院にとって大きな課題なんです。そこで昨年、このシステムを導入しました。機械で読み取りと削り出しをしていきますが、最後は必ず私の手で仕上げを行っています。私は患者さんの歯を実際に治療していますので、歯の色や状態をよく理解しています。機械の精密さと人の手によるこまやかな作業で、色も形も満足してもらえるよう丁寧に製作しています。

この補綴物の素材としては、今までは金属が多かったのではないでしょうか。

都丸誠院長 そがさくら歯科4

金属は保険診療で行えるメリットがある一方で、汚れや錆のデメリットがあります。最近の世界情勢によって金属の価格が上がり続けていますので、もしかしたらこのメリットも変わりつつあるかもしれませんね。最近は、体への親和性にも強みがあり、汚れがつきにくいセラミックが注目されています。歯の寿命を長く保つ上でもお勧めできる素材ですし、金属を用いていないためアレルギーの心配がないのも利点でしょう。また、このCAD/CAM冠システムを使うことは、最近、世界的な取り組みとなっているSDGs(持続可能な開発目標)の観点からも時代の流れに適していると私は考えています。例えば従来の型採りでは、医療廃棄物としてさまざまなものが排出されていました。その廃棄物を運搬するガソリンや焼却するエネルギーを考えると、CAD/CAM冠システムを使うことが、それらの課題への取り組みにつながると思うんです。

クリニックの内外両面から、地域に貢献していきたい

衛生管理にも力を入れていると伺いました。

都丸誠院長 そがさくら歯科5

私は衛生学や環境医学を専門に学び、予防医学についても研究を深めてきました。有害なものに接することで、人の健康は損なわれます。歯科医院は歯の治療をする場所であり、感染症を移してしまう場所になってはいけません。衛生管理には開業時から力を入れてきました。口腔外バキュームはもちろん、ガス滅菌器や消毒剤などを用いて滅菌を行っています。患者さんを同じ時間帯に集中させることもありません。また診療室のドアは開放し、常に外気が流れるようにしています。

こちらで働くスタッフについてご紹介ください。

明るくやさしいスタッフそろいで、皆長く勤務してくれています。患者さんがまず最初に接するのは私ではなくスタッフたち。受付でも電話でも気持ちの良い対応をしてくれていますし、患者さんからお褒めの言葉をいただければ、私もうれしくなりますね。患者さんの好みやライフスタイルもしっかり覚えてくれているスタッフも多いですね。私は治療に専念してしまいますので、目の行き届かない部分もあります。そこを皆でフォローしてくれるので、いつも感謝しています。

ところで、プライベートはどのようにお過ごしですか?

わが家のブームは、プロバスケットボールリーグの観戦や応援。特に千葉のチームを妻と娘と一緒になって応援しています。試合会場は非日常的な空間なんです。音楽や照明、チアリーダーのダンスもすばらしく、会場全体がまさにエンターテインメント。野球やサッカーほどの認知度はまだないかもしれませんが、これからバスケットボールのブームが来る予感がしています。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

都丸誠院長 そがさくら歯科6

地域の方々にこれからもより良い歯科医療を提供していきたいです。診療設備や診療内容をさらに充実させて地域に還元し、いい循環ができればと考えています。昨年は3Dプリンターも導入しましたので、説明用の模型製作など新しい試みにもチャレンジしていく予定です。また、子どもへの虐待問題にも、何らかの形で関わっていきたいですね。診察の際に顔色やあざなどに意識を向けたり、声をかけたりするなど、歯科医師でもできることがあると思います。学校歯科医も務めていますし、そのような社会活動にも力を入れていきたいです。そうしてクリニックの内外に活躍の場を広げ、患者さんと一緒に健康に年を重ねられたらうれしいですね。

自由診療費用の目安

自由診療とは

CAD/CAMシステムを用いた治療/5万5000円~

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