長井慶太院長、長井香奈副院長の独自取材記事

長井歯科医院

(四国中央市／伊予土居駅)

最終更新日：2023/02/27

四国中央市土居町にある「長井歯科医院」は、伊予土居駅から徒歩5分、高速道路土居ICから車ですぐのところにある。地域の人々の口の健康を数十年にわたり守り続けてきた同院は、約10年前の移転リニューアルを期に長井慶太先生が父の後を継いで院長へ就任。以来副院長の長井香奈先生と共に夫婦二人三脚で、日々の診療を行っている。「歯科医師と患者さんの垣根を越えた距離感で、気兼ねなくなんでも話せる関係性をつくりたい」と話す慶太院長。そんな院長を支える香奈副院長もまた、訪れたすべての患者の笑顔を見届けることを目標に日々治療にあたっている。息もぴったりの連携を見せる慶太院長と香奈副院長に、これまでの経歴や同院で掲げるモットーなどを語ってもらった。

（取材日2023年1月26日）

四国中央の町で長年地域の人々に愛される歯科医院
夫婦ならではの息の合った診療で患者に対応
立場を越えた密接なつながりで歯の健康をサポート

四国中央の町で長年地域の人々に愛される歯科医院

これまでの医院の歩みについて教えてください。

【慶太院長】当院の歴史は私の祖父の代までさかのぼります。祖父が四国中央市に約40年前に開業し、そこから父、私と3代で当院を続けてきました。祖父と父が院長を務めた歯科医院はここから少し離れた場所にあったのですが、建物もかなり老朽化が進んでいたので、私が正式に院長へ代替わりした際に閉院し、現在の場所に建物を新しく建て直して移転しました。それが今から10年ほど前で、そこからは私たち夫婦が主に患者さんの治療にあたらせていただいていますね。

両先生のこれまでの経歴についても伺えますでしょうか。

【慶太院長】私は生まれも育ちも四国中央市ですが、大学は神奈川歯科大学へ進学しました。父と6歳上の兄の母校でもあったので、そういった縁もあって大学を選びました。卒業後は横浜で、兄や知り合いの歯科医院に計2年半ほど勤めています。その後父が病気で倒れたことをきっかけに愛媛に戻ったのが今から17年前、私がまだ27、8歳の頃です。そこから以前の建物で歯科医師として数年勤務し、先述の院長就任と医院の移転が約10年前の話になります。
【香奈副院長】私はもともと静岡出身で、夫とは大学時代の同級生です。卒業後は横浜の歯科医院に勤めていました。夫が愛媛に帰った後も少しだけ関東に残り、3年後に後を追い愛媛に移住して当院に勤めるようになったという経緯です。

歯科医師を志したきっかけはそれぞれどのようなものだったのでしょうか。

【慶太院長】先ほどお話しした祖父や父の影響もあり、私は物心ついた頃から歯科医師になるんだろうな、という漠然とした思いがありました。実家と前医院の施設は隣り合っており、歯科医院の環境がもはや生活の一部だったので、実は私には「歯医者さん独特の匂い」というものがまったくわからないんです（笑）。それぐらいこの仕事や歯科医院という場所は、私にとって昔から密接した存在でしたね。
【香奈副院長】私は医療系の家系ではないのですが、手に職をつけたい、女性でも長く働けるように資格を取得したい、と考えた末に行きついた先が歯科医師でした。小児の患者さんの中には私の姿を見て「将来歯医者さんになりたい」と言ってくれる女の子もいて、歯科医師冥利に尽きるなと思っています。

夫婦ならではの息の合った診療で患者に対応

診療コンセプトについてお聞かせください。

【慶太院長】当院では虫歯治療などの一般の歯科診療をはじめ、入れ歯や小児歯科など幅広い分野の治療に対応しています。その中で特に患者さんとの合意形成や丁寧な治療の基盤となるインフォームドコンセントには重きをおいて診療していますね。患者さんが何をされているのかわからないという状況を生み出さないよう、こまやかな対話やコミュニケーションをいつも心がけています。とはいえ一方で、私自身の持論ではあるんですが、人間対人間の関わり合いは絶対に全員に100％ご満足いただくことはできないとも思っているんです。だからといって諦めることなく、常に100％に近づけるための努力を怠ることなく、日々患者さんと向き合いながら診療させていただいていますね。

歯科医師2人体制、かつ女性歯科医師が在籍していることは大きな強みでもあるように思います。

【香奈副院長】やはり特に幼い患者さんの場合は、院長より私のほうが安心した笑顔を見せてくれることが多いかもしれません。さまざまな年代の患者さんを診させていただいていますよ。
【慶太院長】併せて、さまざまな患者さんに対して柔軟に対応できるのは2人体制の大きなメリットですね。私たちは同級生夫婦ということもあり、気兼ねなく連携を取りやすい関係だと感じています。私と父の親子関係だと治療方針で衝突することもありますし、他人の歯科医師同士でも気を使い合ってしまうことも大いにあります。そういった余計な遠慮なく協力できるのは、私たち夫婦ならではの大きな強みかもしれません。

先生方が診療の際に大事にしていることはどんなことでしょうか。

【慶太院長】私は患者さんと対等でいることを常に意識するようにしています。都会で勤めていた頃は特に患者「さま」という意識で向き合うことも多かったのですが、この地域の診療では患者さんとの距離の近さが重要だと考えているんです。「患者さんと先生」という壁を取り払って、どれだけ身近で気軽になんでも相談できる関係になれるか。そこが患者さんの小さな悩みや違和感を見逃さないポイントだと感じていますね。
【香奈副院長】私は患者さんの笑顔を一つの指標にしています。最初当院に来られる際は、やはり大半の方が硬い表情であったり不安な顔をしているんですよね。患者さんの笑顔が見られたほうが、私も安心して診療できるんです。治療後も本当に安心した笑顔を見せているかどうか、不満を隠した表情をしていないかと、皆さんの目を見てかなり気を配っています。

立場を越えた密接なつながりで歯の健康をサポート

歯科医師としてのやりがいを感じるのはどのような瞬間ですか。

【香奈副院長】私は先ほどもお話ししたように、患者さんの笑顔が大きなやりがいにつながっていますね。また患者さん同士のネットワークを介して「知人から勧められてきた」と足を運んでくださる方も多いんです。当院に通ってくださる方からのクチコミで訪れた患者さんがいらっしゃった時も、勧めてくださった方の期待に応えたいとうれしく思いますね。
【慶太院長】まれにですが、私は以前受け持った患者さんから治療がすべて終わった際「本当にありがとうございました」と握手を求められたことがありますね。感動で思わず鳥肌が立ちました。私のほうこそ、「治療のために通ってくださってありがとうございました」と患者さんにはお伝えしたいぐらいです。そういった経験があると、やはりこの仕事をやっていて良かったと思いますね。

お休みの日はどのように過ごされているのですか。

【慶太院長】私は休日はもっぱらゴルフと釣りを趣味にしていますね。釣りの際はよく高知まで足を伸ばして遊漁船に乗り、1時間ほどかけて沖に出ます。最近はマハタをメインに狙っているんですが、なかなか釣れない高級魚なので挑戦しがいもありますね。たまに釣れた時は家に持ち帰ると、子どもたちが夕食に喜んで食べてくれますよ。
【香奈副院長】私はどうしても子どもと過ごす時間が多いですね。2人の息子とその下に女の子がいるのですが、お兄ちゃん2人が妹を溺愛していてママの味方になってくれないことも多いんです。子どもたちの習い事などもあるので、その付き添いに行くことも時々ありますね。

最後に読者へのメッセージをお願い致します。

【慶太院長】他の歯科医院さんも皆さん発信されているかとは思うのですが、やはり小さな悩みでも気軽に相談に来てほしい、ということでしょうか。口内の痛みやわずかな違和感はちょっとした治療で解決できる場合もあれば、時には大きな病気の前兆が潜んでいることもあります。何も異常がなければそれを確認できることも一つの治療の成果ではありますしね。今は丁寧に説明や治療を行っている歯科医院も増えたと思うので、どんなに小さなことでも構わないので、心配事や気になることがあればいつでも相談してみてください。
【香奈副院長】歯科医院はどうしても怖い場所、ハードルの高い場所と思われる方も多いかもしれません。ですがもっとカジュアルな場所として、歯科医院の認知が今より広がればいいなと考えています。美容室に行くぐらいの感覚で、もっと気軽に足を運べる場所になればうれしいなと思いますね。