片岡 智博 院長の独自取材記事
かたおか歯科クリニック
(枚方市/樟葉駅)
最終更新日:2025/04/28

京阪本線・樟葉駅より徒歩5分。2015年に開業した「かたおか歯科クリニック」は、患者数が増え、予約に対応しきれなくなったことから2022年にリニューアルを行った。診察台の数を6台から9台に増やし、多くの患者に対応している。広々として清潔感のある院内に設置された診察台はすべて個室にある。その上、小さな子どもがそばで遊ぶことができるよう、個室の一角にはマットが敷くなどの工夫が見られる。片岡智博院長は、人懐っこい笑顔と親しみやすい語り口が魅力的。そんな片岡院長に診療方針や患者への思いなど、いろいろな話を聞いた。
(取材日2025年3月19日)
患者にとって一番良い治療の提供をめざす
開業した経緯をお聞かせください。

大学を卒業した後、7年間は天王寺の「小室歯科ステーションビル診療所」という歯科医院に勤務していました。そこのキャッチフレーズは「喜ばれることに喜びを」で、たいへん共感したんです。ですから開業する時、同じ思いで患者さんにとって一番良いことを、患者さんに対して優しい治療をすることを心がける歯科医院をつくりたいと思っていました。開業したのは私の出身地である枚方です。開業は初めから視野にありましたので、どんなことでもできるようになろうと、以前勤めていた歯科医院では注力していた入れ歯治療とインプラント治療以外にも多くの経験を積ませてもらいました。
2022年に改装されたそうですね。
最初はユニット3台から始め、そこから6台にして3年ほど診療していましたが、ありがたいことに患者さんが増え、診療が回らなくなったんです。予約が取れないと治療が進みませんので、ユニット数を増やして広くしようと改装しました。改装前は待ち時間を立ったまま過ごす患者さんもいましたので、待合室を広くしてリラックスしていただけるような雰囲気にしました。診察室もなるべく広くしましたね。小さなお子さんをお連れの方も気兼ねなく来ていただけるよう、どの診察室も診療台のそばにマットを敷いて、お子さんに目が届く場所で診療を受けられるようにしました。一番広い部屋はキッズスペースも広いので、一度その部屋に入ったお子さんは「今日もあの部屋が良い」と希望を出されます(笑)。複数のお子さんを連れていても一緒に診察室に入れるのも特徴でしょう。
通いやすいように配慮されているのですね。

当院の理念は「歯を守る」ことです。そのためには、やはり通いやすい歯科医院でありたいと思っています。とにかく歯科医院に来ることに対してハードルを低くしたいんです。そのため、お子さんと一緒に診察室に入れること以外にも、なるべく待たせないことや、院内の明るい雰囲気づくりなどにも気をつけています。特に注意を払っているのが、「痛みを抑えた治療」への心がけです。できるだけ痛くないよう麻酔前に塗る麻酔を使用するなどの工夫をはじめ、唇を引っ張る力加減や口内洗浄の水の勢いなど、口元の触れ方一つをとっても細心の注意を払っています。全スタッフにもお願いしていることで、「こういうことしたら痛いので絶対にしないでほしい」と細かく伝えています。スタッフ皆がかなり意識して「痛みを抑えた治療」を心がけてくれていますね。
スタッフ同士の仲の良さと、風通しの良さも強みの一つ
患者さんとの日常会話も大切にされているそうですね。

患者さんとの信頼を築くには、何げない会話も大切だと考えています。治療やお口以外の話から、患者さんの生活背景などを把握できるメリットもありますしね。そこで当院では、時間をかけて会話できるようにクリーニングや説明の時間を長めに取っているのです。私をはじめ会話好きなスタッフばかりですので、何でも気軽にお話しください。ちなみにこの診療体制はゆとりを持って患者さんに対応できるため、私たち医療陣にとっても良い環境だと感じています。また日常会話を通した関係の構築はスタッフに対しても意識していて、普段から積極的に声をかけたり、意見を求めたりしていますね。逆にスタッフからも気になることは遠慮せずに都度伝えてもらっています。さらに親睦を深めるために忘年会や歓送迎会、年に1度の社員旅行も開催。スタッフ同士の仲が良く、困った時はすぐに相談でき、気持ちを伝えやすい環境は、より良い医療提供につながるでしょう。
医療陣の風通しの良さも、診療に良い影響を与えているのですね。
スタッフがのびのびと働けているかどうかは、意外と患者さんに伝わっていると考えています。実はもともと当院に通っていた方が、後に歯科衛生士として仲間に加わってくれたことがあるんです。入社を決めた理由は、スタッフたちが明るく生き生きと働く様子や当院の雰囲気に魅力を感じたからだと聞き、スタッフの勤務体制の良さは患者さんにも伝わるのだなと実感しましたね。だからというわけではありませんが、スタッフ皆が働きやすい環境の整備に努めています。例えば子育て世代のスタッフなら休みの融通が利くように、スキルアップを希望するスタッフにはセミナーの受講費を補助するなど、それぞれのめざす働き方や目標が実現できるようにサポートしているのです。
他にもこちらの歯科医院で大事にされていることはありますか?

歯科は患者さんの視界外から話しかけることが多いので、声に笑顔を乗せるイメージを大事にしていますね。また当院のメイン患者層は30~50代ですが、お子さんから高齢者までさまざまな方が来院されますので、患者さんごとに合った対応を心がけています。例えば不安そうな方には、検査や治療を始める前にたっぷりとお話を。お子さんに対しては、3人の子どもの父親である私など、子どもや親御さんの対応に慣れているスタッフが状況を見ながら、その子のペースに合わせて対応します。歯科への意識が高い方には、より良いお口の状態をめざすための取り組みをご提案し、逆に歯科への興味が薄い方には無理に何か促すのではなく、まずは今のお口の状態を説明して「放置したらこういうことになりますよ」ということをお伝え。車いすや杖を使っている場合は移動の際に「ゆっくりで大丈夫」と優しく声をかけるなど、一人ひとりのニーズに寄り添うように努めています。
ここに来て良かった、また来ようと思われるように
印象に残っている患者さんのエピソードがあったら教えてください。

まだ歯科医師になったばかりで、ほとんど何も経験したことない時にお会いした、40代前半の患者さんが今でも印象に残っています。その方は全部の歯の状態が良くなくて、上の歯は全部ぷらぷらとしている状態でした。診療して会話を重ねていくうちに私を信頼してくれ、まだ若く、経験もないことをわかった上で、「いくらお金がかかってもいいから、先生の好きなようにやってくれ」と言ってくれたのです。上の歯は全部インプラントを入れるなど、かなり高額な治療になりましたが、治療後もその方はずっとメンテナンスで通ってくれました。当院を開業した時には、当時勤めていた歯科医院がここから1時間ほどの距離があるにもかかわらず来てくださり、「開業祝いにまだ入れてない歯のインプラント治療をお願いします」と言ってくれたんです。本当にうれしかったですね。
ところで、先生が歯科医師をめざしたのはどうしてですか?
実はこれといった明確な理由はないのです。最初は工学部に進学しようと思っていたのですが、高校3年生の夏になんとなく歯学部に決めました。父親が歯科技工士だったので、どこかでその影響があったのかもしれないですね。手先は器用でしたし、細かい作業が好きだったので、向いてはいたと思います。歯科医師になって患者さんの喜ぶ姿を間近で見ることができたり、「ありがとう」と言ってもらえたりと、とてもやりがいのある仕事だと思えます。これからも、たくさんの人々に喜んでもらえるようますます頑張りたいですね。
今後の展望と読者の方にメッセージをお願いします。

これまで、うれしいことに多くの患者さんに「ここに来て良かった」と言ってもらってきました。改装して規模を大きくしたことで、「雑になった」とは絶対に思われたくありません。今後もこれまでと変わらず、診療の質を保っていきたいです。またこれからも変わらず、患者さん全員から「ここに来て良かった、また来よう」と思っていただけるような歯科医院であり続けたいと思います。お口のことで困ったことやお悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。精一杯の力で期待に応えさせていただきます。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/27万円~
※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。