岡本 直久 院長の独自取材記事
四天王寺岡本歯科医院
(大阪市天王寺区/四天王寺前夕陽ヶ丘駅)
最終更新日:2025/04/30

大阪メトロ谷町線の四天王寺前夕陽ヶ丘駅から徒歩3分、大阪環状線の天王寺駅から徒歩12分に位置する「四天王寺岡本歯科医院」。待合室は大きな窓から光が差し込みとても明るく、天井が高く開放感を感じる院内は、とても心地良い雰囲気が感じられる。院長の岡本直久先生は、大学や歯科医院で豊富な症例経験を積んだ後、自身がゆかりのあるこの地域で、地元密着の歯科医院を志して2013年に開業した。「悩む患者さんに、できるだけ対応してあげたい」と知識や技術の習得に努め、研鑽してきた熱心な先生。穏やかな口調の中に、歯科治療への強い志を感じる岡本院長に、開業に至るまでのエピソードや、今後やりたいことなどについて話を聞いた。
(取材日2017年7月15日)
複数の講習や専門施設で得た経験と知識を生かす
四天王寺というこの場所に開業された理由は?

地域密着型の歯科医院を、と開業時から考えていました。私自身が、大阪のこの天王寺界隈に縁があったこともありますが、ご高齢の方もお子さんもすごく好きなので、幅広い年代層が来院する地域というのも、場所を選ぶ際の条件の一つにしていました。古くからの街並みと、新しいマンションが共存する地域ですので、老若男女問わず、通っていただいてますね。それと、近くの大阪市立大江小学校の校医をしていることもあり、お子さんをきっかけにそのご家族、親御さんや赤ちゃんも来られるようになりました。親御さんの、お子さんの歯に対する意識はとても高いですね。フッ素や歯並びについてなど、小さい頃から質問されてきます。
大学卒業後、一度勤務医を経てから大学に講習に戻ったんですね。
大阪大学を卒業してから10年間ほど歯科医院に勤務したのですが、口腔外科領域を専門的に勉強したいと考え、勤務先の了解を得ることができた大阪歯科大学の口腔外科講座に入局しました。勤務医として多くの経験を積むに従って、自分に足りていない技術や知識をきっちりと補いたいと考えるようになりました。30代になってからの講習でしたので勇気は必要でしたが、歯科全体のことを知りたい、入院患者さんの治療を経験したいという気持ちが強かったです。普段あまり診ることができない症例も多く経験しましたので、今、開業して1人で診察するにあたり、その経験は生かせているなと。当時、思い切って入局して本当に良かったと思いますね。
その後も複数の歯科医院に勤務されてきました。

大阪大学卒業時も、専門分野を選択しないことで、幅広い知識を習得したいという気持ちが強かったんです。最初に勤務した歯科医院では一般歯科や矯正歯科、訪問診療も多く担当しましたし、大阪歯科大学では口腔外科を学び、その後、インプラント専門、歯周病専門の歯科医院に勤務しました。それぞれの専門施設であらゆるジャンルの治療経験を身につけることで、歯科医師としての幅を広げ、自信を持って治療にあたれるようにと考えてきたんです。通常ですと、勤務経験を生かして別の歯科医院へ移るという感覚ですが、私はそれぞれの歯科医院で「一から修行させてください」というスタンスで勤務してきました。30代後半で、若い歯科医師と一緒のポジションになるというのは、多少つらい部分もありましたが(笑)、同期の歯科医師たちはあまり気にせず接してくれたので、難なく乗り切れたところはあります。彼らとは今も仲が良くて、励みになっています。
「丁寧にしてくれてありがとう」患者の言葉が励みに
幅広い分野で経験を積まれてから開業したんですね。

もともと自分ではあまり開業志向ではなかったんですが、歯科医師は基本、開業することが前提となっているところもあり、いつかは……と考えつつも躊躇していたところ、自分の師匠から「もういい加減に開業しなさい」と強く背中を押されまして(笑)。尊敬している恩師の一言は響きまして、40代半ばからという遅い準備でしたが、開業に向けてスタートを切りました。勤務医としては珍しい経歴かもしれないですね。
開業してみて、豊富な経験が生かされる場面も多いのではないですか。
そうですね。開業すると基本的に全部1人で診ることになりますので、多くの症例に対する治療経験は本当に役に立っていると実感しています。もちろん、個人の歯科医院で対応できない症例というのはありますが、大きな医療機関に紹介する場合でも、そこに至るまで、患者さんへの説明を行うことができるのはいいことだと思っています。ここまで経験を積んだのも、不安に感じている患者さんに対して、知らない・わからないということはできるだけ言いたくないという気持ちがあったからこそなんです。まだ開業して約10年ですし、これからもまだまだ研鑽を続けていきたいです。
印象に残っている患者さんとのエピソードを聞かせてください。

最初に勤務した歯科医院の時の患者さんのうち、開業した今も通ってくださっている方が何人もいるんです。当時から20年ほどたっていますし、ご自宅からも遠い場所にあるのに、私がどこで開業しているのか聞いて、訪ねてきてくれて、本当にうれしかったです。また、この地域は進学校がいくつかあり、勉強に対して熱心な親御さんが多いんですが、医療の道へ進みたいというお子さんのことで相談を受けまして、私自身の体験談や見聞きしたことをお伝えしたことがあったんです。しばらくたってまた来られ、その後を伺ったところ、私の母校である大阪大学歯学部に進学したと報告を受けまして、驚きました。また、時折「丁寧にしてくれてありがとう」って言われることがあるんですが、患者さんが喜んでくれていることを、ダイレクトに感じることができることなども、開業して良かったなと思います。
患者への説明を徹底、治療の押しつけは絶対にしない
小さい頃はどういうお子さんでしたか。

プラモデルや模型をずっと作っていましたね。物を作ること、手先を使うことが楽しくて大好きだったんです。ピアノもやっていて、音楽が好きだったんですが、中学・高校時代は勉強が忙しくて部活動ができなかったんです。学園祭などで見るブラスバンドにずっと憧れていて、大学で絶対にやろうと決めていて、大学入学後に念願のブラスバンド部に入部したものの、練習が本当に厳しくて。学年が上がるにつれ、授業や実習も大変になり、両立が難しくなってきたので、途中で辞めてしまったのはとても残念でした。その後は卒業までゴルフ部に所属していました。
患者さんに接するにあたり、心がけていることはありますか。
患者さんへの説明を丁寧に、時間をかけて行うことを心がけています。治療方法の選択にあたり、押しつけるようなことは絶対にしたくないし、してはいけないと思っています。患者さんの生活環境や年齢、価値観など千差万別ですので、要望をきっちり聞いてから、歯科医師として最善と思う治療方法はお伝えしますが、完全に納得してもらってからでないと治療を進めることはありません。口腔内全体を治療するにはどうしても時間がかかりますし、予防のためには定期的な検査・受診が欠かせません。信頼関係を結ぶためにも、患者さんとのコミュニケーションは大事だと感じています。
歯科医院の今後について教えてください。

幅広く診られる町の歯医者さんとしてやっていきたいですね。虫歯治療はもちろんのこと、インプラントや歯周病の治療にももっと取り組んでいきたいです。専門の歯科医院での勤務や経験もありますし、再生療法も学びましたので、あらゆる症例に対応できるよう体制を整えています。あとは子どもさんの治療と訪問診療ですね。学校医になり十数年になりますが、子どもさんの成長を見れるのは大きいです。訪問診療は勤務医時代からできる範囲で行っていました。このように子どもさんからご高齢の方まで幅広く対応しながらも、町の歯医者さんとしての親しみやすい雰囲気は大事にしていきたいと思っています。悩まれている方はぜひお気軽に相談していただきたいですね。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント埋入、補綴処置/30万円 ~
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マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。