中村 達哉 院長の独自取材記事
大和駅前歯科
(大和市/大和駅)
最終更新日:2025/10/27
小田急線の大和駅から徒歩1分の場所にある「大和駅前歯科」。院長の中村達哉先生は、祖父、父と続く3代目だが、歯科技工士を経てから歯科医師となり、インプラントや入れ歯治療の研鑽を積んできた、異色の経歴を持つ歯科医師。その経験から立場への理解も深く、歯科技工士と連携し、機能性や審美性に優れた補綴物や入れ歯の作製に努めている。将来を考えた予防歯科にも尽力し、80年以上の歴史を持つ歯科医院3代目として、地域の健康に貢献している。安心感のある親しみやすい笑顔で、中村院長が、強い信念や思いを熱く語ってくれた。
(取材日2025年9月26日)
子どもの頃からの習慣を根づかせる予防歯科に注力
歯科医師を志されたご理由をお聞かせください。

1941年に祖父がこの地で開業し、父が後を継いで歯科医院を開業していたのですが、私はすんなり後を継いで歯科医師になる気になれず、一度、歯科技工士になりました。歯科技工士として勤務したところが、院内技工室のある歯科医院で、そこの先生方の診療の様子を見たり、先生方から歯科医師になることを勧められたりしているうちに、やはり歯科医師になりたいと考えるようになりました。両親に1年だけの約束で予備校に通わせてもらい、無事25歳で歯学部に進みました。私の学年は社会人入学した同級生が多く、私よりも年上の人もおり、充実した学生時代を過ごすことができましたね。
開業までの経緯を教えてください。
大学時代は、スタートが遅かった分、頑張って周りよりも一歩リードしていたいという思いもありましたし、われながらよく勉強しました。妹も先に歯学部に入っており、とても成績が優秀だったので、兄として負けられないという思いもありました(笑)。ただ妹が入れ歯の配列などで悩んでいるときは、そこは元歯科技工士である私の得意分野ですから、アドバイスしたりしました。大学卒業後は、大学に残って勉強し、その後、横浜都心部の歯科医院で経験を積みました。歯科医師としてしっかり学んで成長する時期は、遅かれ早かれ誰にでもあると思うのです。私は早く独立したいと考えていましたので、卒業後も一気にいろいろ勉強したんですよ。そして、そろそろ開業か、分院長など責任のある立場で診療に携わりたいと考えていた頃、父が引退することになり、このクリニックを継承開院することとなりました。
クリニックの特徴やコンセプトをお聞かせください。

クリニック全体で理念をかなえるために、「関わる人みんなを豊かに」「日本で一番健口と口福を提供できる歯科医院に」という2つの目標を掲げています。その上で、いかに大人になってから悪くならないようにしていくかという点で、お子さんに対しての予防歯科を積極的に行っています。噛めない人を噛めるようにする、というのは大前提ですが、特に大人の虫歯や歯周病の対策というのは、1つの歯に対してはしっかり治せているかもしれませんが、口腔全体で見たら実は問題だらけということが多々あります。将来そうならないために、子どものうちから、まずは病気にならない土台をつくるためにしっかり予防することが大事なので、親御さんへ指導や啓発を行っています。
今を知ることと同時にその先を見据えた診療を大事に
注力している診療はどのようなことでしょうか。

まずは小児の予防歯科です。歯磨きの習慣づけなどを子どもの頃からできるようにし、虫歯にならないための食事や環境、生活習慣などを伝えつつ、なぜ予防が必要なのか、この先の人生のために大切である理由をご理解いただけるようにお伝えします。あとは、大人の患者さんにはとにかく「軽快に噛める」ようになっていただくため、そして極力、ニーズに応える診療となるよう意識しています。
強みやこだわっている点はどんなことでしょうか?
毎回、口腔写真を撮って自分の状態を知ってお帰りいただいています。すべての患者さんにデンタルIQを上げてもらいたいと思っているので、その時の歯の状態だけでなく、将来どうなるのかや、そのための治療の必要性を理解いただけるよう丁寧に説明させていただきます。そのため、痛みがない場合はすぐ治療にはいかず、初診カウンセリングにはたっぷり時間をかけるようにしていますね。口腔内のダメージは体にも影響するということを知っていただき、その影響がその先の人生をどう左右するかご自身でイメージできるようになっていただきたいので、強く伝えています。私たちはそれぞれの患者さんの背景を考えて、治療方針を考え提案させていただいています。例えばインプラントも入れて終わりではなく、その後の状態も見据えて進めていきます。
患者さんと接する上で心がけていることや大切にしていることを教えてください。

疑問や不安を抱えたまま帰っていただきたくないので、患者さんのお話をしっかりお聞きして、問題の解決につながるようなご提案をしたいと思っています。お互いにしっかり話を聞ける状態になるよう、歯科医師、歯科衛生士、全員で気をつけて、マイナスからプラスの気持ちで、笑顔になって帰ってほしいと思っています。そのためスタッフとのコミュニケーションも大事にしています。以前は自分が院長として引っ張るような姿勢でしたが、今はスタッフもみんな自ら動き、意見を持ち合って同じビジョンで働けていると思います。スタッフから相談をしてもらったら乗りますが、指示はしないようにしています。働きやすい環境を整えることは、患者さんにとっても良いことと考えています。知識面でもアップデートできるよう、外部講師を呼んで講義を聞き、歯科助手、歯科衛生士も参加して全員で勉強しています。
子どもから高齢者まで総合的な診療で地域の健康に貢献
どのような患者さんが多く来られていますか?

子育て世代の患者さんが一番多いですね。20〜30代の子育て中の親御さんご本人が通ってくださり、その後お子さんと一緒に来院する方が多いです。当院は、子どもの予防歯科にも注力しています。お子さんの将来のために、親御さんにしっかり啓発していきます。ご家庭の生活習慣を知ることでより詳細に予防法もお伝えできますし、小さなお子さんは歯科医院に通うことを習慣づけることで、大人になっても口内の健康を保ち続けてほしいと思います。親御さんと話していると、間違えた情報を信じてしまっていることも多いので、それを訂正できる機会にもなっています。当院は患者さんと同年代の歯科衛生士も多いですし、SNSを活用していることもあり、若い世代の患者さんにお越しいただけているようです。
今後の展望を教えてください。
私自身の技術力もさらに上げ続けて、もっと多くの患者さんに貢献したいです。一般歯科以外の分野も、必要な時に「自分だったらこういう治療をしてほしいと思える先生」をご紹介できるようにしたいですね。専門的ではなく、地域の総合歯科として患者さんの希望をかなえられるところをめざしたいと思っています。今、来てくれているお子さんが、中学に上がっても、自らの意思で来院し続けてもらえるクリニックにして、大人になってからも診させていただきたいです。患者さんの健康を末永く見守れることは、開業医の醍醐味だと思います。また、今注目されている高齢者のオーラルフレイルについては、当院も何かしらの対応をしていきたいと考えています。多くの方が明るい気持ちで過ごせるよう健康に貢献していきたいです。
最後に読者へのメッセージをお願いします。

子どもの虫歯を防ぐには、毎日の歯磨きだけでは難しいです。子どもの歯の健康についてもっと詳しく知りたい、悩んでいる、という保護者の方は、ぜひご相談ください。歯並びについても矯正歯科医師が来てくれているので、相談いただけます。大人になってから歯を失ってインプラントを入れるより、そうならずに済む対策を子どもの頃から実践することが大切です。もちろん、今現在歯のことで悩まれている大人の方も、これ以上悪くならないよう、その後の人生を快適に過ごせるよう、しっかり診させていただきます。セカンドオピニオンで来院される方も増えていますので、お気軽にご相談ください。
自由診療費用の目安
自由診療とはインプラント治療/22万円~

