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原 誠 院長の独自取材記事

はら耳鼻咽喉科

(江戸川区/葛西駅)

最終更新日:2019/09/26

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東京メトロ東西線の葛西駅から徒歩約5分。日によっては、小児科と見間違われるほど子どもたちでにぎわうのが「はら耳鼻咽喉科」だ。院長は、生まれも育ちも江戸川区という原誠(まこと)先生。地元に恩返しがしたいとの想いでこの地に開業した。原院長の柔和な笑顔、おっとりした人柄は、子どもから高齢者まで、世代を問わず多くの人を惹きつけ、地元だけでなく遠方からも大勢の人が足を運ぶという。そのことを「優秀なスタッフのおかげ」と語る院長。患者だけでなくスタッフ思いでもある。開業の経緯や診療におけるポリシーなどあらゆる話を聞く中で、やりがいと誇りを持って医師の仕事を全うする姿を垣間見た。
(取材日2019年3月25日)

待合室がにぎわっても待ち時間は少なく

平日の21時過ぎや土日にも診療していますね。

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夜間や週末にしか来院できない方もいらっしゃいますので、このような診療体制を取っています。夜に開いている耳鼻咽喉科はあまりないようで、23区のほぼ全域から患者さんが来てくださいます。以前、喉に魚の骨が刺さってしまったという男性から、深夜にお電話があった時も、すぐに来院していただきました。少しでも早く、楽にしてさしあげたいですから。「夜中に診療してもらえて良かった」と喜んでくださったのが、うれしかったですね。土日に関しては、私ともう一人の医師との二診制です。「待合室にいる人数が多いわりには待ち時間が短い」とご好評をいただいています。

二診制のほかにも、待ち時間を短くする工夫をしているそうですね。

当院には総勢30名のスタッフがいまして、カルテを入力するのは第1エード、問診票や薬・病名等を確認するのは第2エード……というように、一連の業務を分業しています。こうすることで、ミスが防げるし、私は診療に専念できる。結果的に、待ち時間を短くすることにつながっていると思います。また、問診票とカルテを電子化して、タブレットを使って入力するようになりました。これにより、待ち時間がさらに短縮できる上に、患者さんが口にしづらいことも気兼ねなく教えてくださるようになるのでは、と期待しています。当院のスタッフは、子育ての経験者や子どもの扱いに慣れている人ばかりなんです。診療を怖がる子どもに優しく対応してくれるので、とても助かっています。

経歴と開業の経緯を教えてください。

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東京大学医学部を卒業後、東京大学医学部附属病院での研修を経て医師として勤務し、医局長を3年務めました。その後アメリカのハーバード大学に留学しました。そこでは2年間、耳の病理学と電子顕微鏡を使った研究の日々。帰国後はJR東京総合病院耳鼻科に19年勤め、定年退職後は名戸ヶ谷病院に入職しました。これらの病院では耳鼻科部長を歴任し、鼓膜の形成や声帯ポリープなど多くの手術を手がけました。一方で、地域の人々に医療で恩返ししたいという気持ちがあったんです。そこで、貸していた古家が空いた2014年に開業しました。名戸ヶ谷病院でも引き続き外来を担当してきましたが、2017年11月より、このクリニックでの診療に専念しています。

子どもの“耳をよく触る”サインには敏感になって

得意分野は何でしょうか?

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これまで耳・鼻・喉すべてを診てきたので、オールラウンドに対応できます。中でも耳については、アメリカで病気の原因と発生過程を研究し、単純に病名と処置の方法を結びつけるのではなく、耳の中の様子を立体構造で捉えて処置できるまで学びました。だから特に自信を持って診られますし、手術も行っています。耳の病気の場合、まず病院を受診される方が多いようですが、当院はセカンドオピニオンとして、またその最初の窓口としてご相談をいただいています。

最近よく訴えのある症状には、どんなものがありますか?

お子さんの場合、滲出性中耳炎といって耳に水がたまってしまう中耳炎の患者さんが増えていますね。約1ヵ月は薬の服用で様子を見ます。初診から耳を切ったりしたら、お子さんは耳鼻咽喉科が大嫌いになってしまうでしょうから。5~7日に1回、来ていただいて、私やクリニックに慣れてもらうこと。そして、通院の習慣をつけていただくことが大切です。保全治療で回復に向かわない場合、最終的には耳にチューブを入れることになりますが、当院は細いチューブを使っているため局所麻酔で入れられて、日帰り手術が可能です。チューブを抜いた後の鼓膜の穴が自然に塞がることが期待できるので、後日の手術も不要です。

子どもの場合、耳に水がたまると言語の発達にも影響するそうですね。

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はい。大人でも片耳に水がたま ると、耳で聞いたときに「ひ」と「し」の区別ができなくなることがあります。これは、音の奥行きがわからなくなって、ステレオに聞こえなくなるからなんですね。お子さんの場合、言葉を覚える大事な時期に耳が聞こえていないと、言語は発達しないでしょう。子どもは、お母さんなり他の誰かが発した音を聞いて、その真似をして発音できるようになるんですね。例えば「広い」「白い」という言葉を聞き分けることができなければ、その違いを理解することはできないのです。そんな状態のままでいると、脳の発育にも差が出る可能性があります。ですから、言語や知能が発達する大事な時期には、チューブを入れてきちんと治療することをお勧めしています。耳の異常を早期に発見することは、とても大事です。

そのためには、親御さんがよく気づいてあげる必要がありますね。

お子さんがよく耳を押さえていないか、気にしてあげましょう。きちんと聞こえていればいいのですが、かゆみを感じていたり、よく聞こえていなかったりしたら、耳を触ります。子どもと話している時に耳を触るとか、抑えるとか、突き出すというようなしぐさをしていたら、すぐに連れてきていただきたいと思います。当院は先日、 冷房完備の聴検室を新たに2室設けました。お子さんの聴検時にはお母さんも一緒に入れるよう、広いスペースを確保していますので、安心して検査を受けていただけるかと思います。

末端の現場としてがんの早期発見に注力したい

大人にも耳の聞こえが悪い人が増えているそうですね。

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聴力がそれほど落ちているわけではないけれど少し耳管の調子が悪い方、ストレスが原因で低音が聞こえにくい低音障害型難聴になっている方が、最近、増えています。それから、メニエール病ですね。ライブなどでものすごく大きな音を聞いた時に起こる突発性難聴で来院される方もいらっしゃいます。もしも耳が聞こえにくいと感じたら、2週間以内に治療しなければ回復が期待できなくなってしまいます。ゴールデンタイムは2週間ですよ。

診療の際に心がけていることはありますか。

患者さんの目を見ながらじっくり話し、病状や治療について十分ご納得いただくことです。その際、ファイバースコープで撮影した治療前後の患部の写真をお渡しすることで、実感が得られるようにしています。それに普段は直接見えない耳や鼻の奥を見ると、患者さんやご家族の意識も変わるようですね。耳の辺りをしきりに触るといったお子さんの小さな異変にも気づきやすくなり、早期受診につながります。

今後の展望を聞かせてください。

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検査体制をさらに充実させていきたいですね。特に頸部のがんを見落とさないようにしたいです。「声が枯れているから風邪かもしれない」と来院された患者さんにファイバースコープを入れたら、がんが見つかった――というケースが、けっこうあるんですよ。がんの早期発見には、末端の現場が大事です。ここで見逃すと市中に戻ってしまうから、ここですくい上げなければいけないと思って、頑張っています。そして、今は土日のみの二診制なのですが、毎日二診制にできると良いなと思っています。大勢の患者さんに来ていただいても待ち時間が短い、というのが大事ですから。

読者へメッセージをお願いします。

耳垢は取らないでいるとだんだん硬くなり、鼓膜を塞ぐことがあります。聞こえの悪さやあらゆる病気の原因にもなり得るので、定期的に耳鼻咽喉科で掃除してもらうことをお勧めします。そして親御さんは、お子さんの様子を日常的にしっかり見て、異変があったら早めに連れて来てください。症状が軽い時期のほうが、親御さんもお子さんも負担が少なくて済みます。また、30~50代の方は日本の生産の中心的担い手ですから、なるべく長く病気を患わないようにしていただきたいですね。そのためにも、少しでも心配事があれば気軽にお越しください。

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