悪い癖を改善し、口腔機能の向上を
正しい歯並びへ導く小児矯正
西尾歯科
(茨木市/茨木駅)
最終更新日:2025/10/15
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子どもの成長に伴って保護者の悩みの一つとなるのは歯の矯正ではないだろうか。「歯科医院への通院は生まれる前から」と話すのは、大阪府茨木市にある「西尾歯科」の西尾拓郎院長。西尾院長は、東北大学大学院歯学研究科・歯学部小児発達歯科学分野を修了し、子どもの成長に合わせた適切な口腔管理の知識・治療を提供する。歯並びに影響を及ぼす口呼吸や悪い癖があれば、保険診療内で行えるMFT(口腔筋機能療法)も取り入れながら、根本的な改善をめざしている。「特に小さな頃から始めれば、鼻呼吸や正しい習慣を身につけることにつながり、顎や口腔機能の発達を促していくことができます」と話す。今回は、西尾院長に子どものうちから取り組む矯正のメリットについて聞いた。
(取材日2025年9月17日)
目次
口呼吸や悪い癖など根本的な原因に幼いうちからアプローチ。顎や口腔機能の発達を促し正しい歯並びへ
- Q子どもを歯科医院に連れて行くタイミングを教えてください。
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A
▲保護者の口内の健康が子どもの口内環境を守ることにつながる
虫歯や将来の歯並びなど、生まれてくるお子さんの歯に関して親御さまはすごく不安を抱えておられます。そのため当院は、妊娠中の段階からお話をしています。まず保護者の口内の健康が赤ちゃんの口内環境を守ることにつながりますから、妊娠中はご自身のためにやるべきことを行いましょう。そしてお子さんが生まれたらご一緒に来ていただけたらと思います。歯が生えていない段階での口腔管理に加え、離乳食の栄養や形状、食べさせ方について、またいつから歯ブラシを使ったら良いのかなど、それぞれの段階でお話ししています。親御さまたちの心配を少しでも和らげられるようにと心がけていますので、どんな些細なことでもご相談ください。
- Q歯並びが悪くなる要因としてどんなことが考えられますか?
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A
▲噛む力を育てると、顎の発達を促し歯並びにも良い影響を与える
歯並びに大きく影響するのは呼吸法です。最近常にお口がポカンと開いている口呼吸の子どもが増えています。口呼吸が続くと、口周りの筋肉が緩み舌の位置が下がりやすく、顎の発育や歯並びに影響を及ぼしますので、できるだけ早い時期から鼻呼吸をしっかりと獲得していくことが大切です。また食事中の習慣も重要。足がブラブラしていると噛む力が弱くなりがちですし、食べ物をお茶で流し込みながら食べると噛む力が育ちにくい。加えて前歯でしっかり噛むことで顎の発達を促し歯並びにも良い影響を与えます。例えばご飯をおにぎりに、野菜の切り方を大きめにするなど、発達段階に合わせて前歯を使って噛むことができる食事を準備しましょう。
- Q歯並びが悪いと将来的にどのような影響が考えられますか?
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A
▲虫歯や歯周病のリスクも高まるため、歯並びは非常に重要
見た目の問題だけではなく、口呼吸であれば口腔内が乾燥しやすくなります。さまざまなウイルスに対する防御機能が弱まり、内科的な疾患にかかりやすくなることにつながるでしょう。また歯並びが悪いと80歳で歯を20本残すことが難しくなるともいわれています。歯がガタガタであれば、虫歯や歯周病のリスクも高まります。さらに前歯をしっかりと使えていない人は奥歯でしか噛んでいないため、奥歯にものすごく負担がかかり、正常咬合の人よりも歯を失う可能性が高まります。ですから80歳で20本の歯を残していくためには、しっかりと顎の成長と噛む力を促し、歯並びを正常にしていくことが非常に重要なのです。
- Q子どもの矯正には、どんな種類があるのですか?
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A
▲保険治療の範囲内で、歯並びの改善が見込める可能性も
矯正と聞くと装置をつけるイメージがありますが、当院ではまずは口呼吸の改善を一番に考えます。例えば口を閉じる力が弱く、口をポカンとする癖があれば、歯並びを整えたとしても後戻りを引き起こします。だから早い段階で鼻呼吸を獲得しておくことが大切。当院では保険の範囲内で行うMFT(口腔筋機能療法)を提供。「あいうべ体操」で舌や口周りの筋肉を鍛えたり、紙を唇に挟んで保持して口を閉じる練習をしたりと、一人ひとりの状態に合わせたトレーニングを、歯科医師や歯科衛生士とともに行います。治療費用が気になる方も、保険治療から始めることができるので、安心して相談に来ていただければと思います。
- Q矯正にかかる期間について教えてください。
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A
▲気になることがあれば、気軽に相談に来てほしいと話す院長
3歳から永久歯に生え替わる時期にかけては、MFTと並行してマウスピース型装置を用いた矯正に取り組むことをお勧めします。日中の1時間と就寝中に装着するだけなので、お子さんの負担も少ないです。1期矯正が必要な場合は、歯にブラケットと呼ばれる金属を取りつけて、そこにワイヤーを通します。希望によっては透明で着け外しができるマウスピース型装置の選択も可能です。期間は個人差がありますが、約2~3年が目安。矯正を開始して最初の頃は2週間に1度の来院が必要ですが、その後は月1回の来院で経過観察を行います。
自由診療費用の目安
自由診療とはマウスピース型装置を用いた小児矯正/71万5000円~、1期矯正/ワイヤー:44万1000円~、マウスピース型装置:93万5000円~

