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高田 佳宜 院長の独自取材記事

すくすくkidsクリニック

(西東京市/田無駅)

最終更新日:2020/10/28

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西武新宿線田無駅から徒歩6分の「すくすくkidsクリニック」。小児科とアレルギー科を標榜する同院には、東京都西東京市を中心に熱や腹痛などの身近な症状やアトピー性皮膚炎などに悩む子どもと親が多く訪れる。高田佳宜(よしのり)院長は防衛医科大学を卒業後、小児科医師として関連病院や同院近くの佐々総合病院などに勤務。さまざまな疾患を診療してきた。患者が理解しやすい説明を心がけるほか、床に膝をつけて子どもと同じ目線で話すなどして緊張をほぐすことに気を配る。「赤ちゃんだった患者さんが成長していく姿を見られるのがうれしい」とやりがいを語る高田院長。結婚や出産の便りが届くほど信頼関係は深い。海辺で育った子ども時代や注力する舌下免疫療法のことなど、多方面にわたって話を聞いた。
(取材日2016年6月14日)

患者の成長、つながりがうれしい

小児科とアレルギー科を標榜されています。どんな訴えが多いですか?

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小児科にかかるお子さんが多く、主訴は本当にさまざま。熱や咳、腹痛、吐き気といった比較的身近な症状から、小児がんの一種である神経芽細胞腫、脳腫瘍など重篤な病気まで。重篤な病気の恐れがある場合は、車で5分ほどと近い武蔵野赤十字病院や府中市の都立小児総合医療センターをご紹介することが多いですね。アレルギー症状としては、アトピー性皮膚炎や喘息、食物アレルギー。患者さんは当院のある西東京市にお住まいの方が中心です。開業前に勤めていた近くの佐々総合病院や所沢市市民医療センター時代の患者さんが隣の練馬区や東久留米市などからも来院されます。

こちらで開業されたのは、勤務していた病院と近いからでしょうか?

そうですね。佐々総合病院の小児科に勤務していた時に、小児病棟が閉鎖されることになったんです。僕は前々から開業したいとは思っていなくて、同病院が24時間365日救急体制を敷き、病棟を備えているので、患者さんのために完結した医療ができるやりがいを感じていました。ただ閉鎖後は診療体制が変わり、身の振り方を考えました。そこで浮かんできたのが開業の道。クリニックだと完結性は低いのですが、きめ細かな診療を通して病院とはまた違った貢献ができるな、と。例えば点滴一つとってみても、病院だと患者さんがたくさんいるので時間が短かったり、中には外来で点滴をやっていない病院もあったりします。クリニックではその点、病院よりも時間をとって治療ができる。診療の采配も自分の考えがダイレクトに反映されるので、チャレンジしようと思い立ちました。

開業されてもうすぐ8年になりますが、今、どんな魅力を感じていますか?

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患者さんと近いことです。勤務医だと外来診療を毎日やっているわけではないので、患者さんからすれば「あれ、今日はいない」という状況があるのですが、クリニックだとつきっきりで診れますから。患者さんと町中でよく会うんですよ。「おーい」って僕が手を振ると患者さんも応えてくれて、患者さんとつながっている感じがするとうれしいですよね。特に小児科医師のいいところは、子どもの成長が見られること。大人になっても年賀状のやり取りが続いている患者さんもいて、手のひらサイズで命が危ぶまれる状態だった小さな赤ちゃんが、成長して大きくなって、大学を卒業して、結婚。「子どもが生まれました」なんて知らせが届くとね。感慨深いです。

花粉症の根治がめざせる舌下免疫療法に手応え

診療する上ではどんなことを大切にしていますか?

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小児科、アレルギー科ともになるべくわかりやすく説明することを心がけています。日々、患者さんを診ていると流れ作業に陥る危険があるのですが、時間が許す限りは患者さんが理解してくれるまで話す。専門用語を使わないのはその一つの方法。「突発性発疹症になったことがありますか?」なんて聞かれても一般の人はわからないでしょう。ですから「高い熱が3日ほど続いて、熱が引いた後に発疹が出たことはありますか?」と。子どもを診療する時は、緊張をほぐしてあげることに心を注ぎます。泣いている子どもも多いので、診療室のパソコンでアニメを流して気分を変えてあげたり、膝を床につけて子どもと同じ目線になって話したり。一筋縄ではいきませんが(笑)、何とか診療に向き合ってもらえるようにできれば。

治療面では花粉症に有用な舌下免疫療法を行っていると聞きました。

そうです。花粉症の治療は今まで対症療法が中心でしたが、舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は体質の改善を図り、根治をめざせる治療法です。健康保険が適用されたのが2年前で、当院では1年半前に始めました。アレルギーというのは、人間の体が異物を攻撃する免疫というシステムが過剰に反応する状態。舌下免疫療法はアレルギー物質を体に取り込んで徐々に慣れさせ、免疫を抑えていくものです。症状の軽減など多くの人に効果が期待できると言われていて、当院でも手応えを感じています。第一号の患者さんである60歳代の男性は、今年の春はマスクをしなくても大丈夫だったと喜ばれていました。免疫療法は今までは注射だったのですが、この方法だとエキスを舌の下に滴下するだけなので、ご自宅で手軽にできます。まだ報告はなく可能性は低いのですが、アナフィラキシーショックを起こす可能性があることなどの注意点も十分にご説明しています。

先生はどんな子ども時代を過ごされてきましたか?

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僕の故郷は岡山県の倉敷市で、実家は瀬戸大橋のそば。2階からは瀬戸内海が見渡せます。土地柄、子どもの時はよく海釣りをしていました。祖父が船を持っていて「釣りに行くか」と。メバルやタイ、クロダイ、カレイなどを釣って、家で刺身にしたり、煮たり焼いたり。やっぱり新鮮ですよ。今思えば、倉敷に住んでいた頃は時間がゆったりと流れていました。海が身近にあったので、青色が僕は好き。当院の外壁も水色で「目立つ」と言われるのですが、僕にとっては落ち着く色なんですね。

いつでも何でも相談してもらえる手立てを模索したい

自然に親しんだ子ども時代を経て、医師をめざしたのはどんな理由からなのでしょう?

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「これ!」といった決め手はなく、いろいろなことが合わさって医師に進んだ感じです。僕は子どもの頃、体が弱くてよく小児科にかかっていました。風邪をひきやすく、髄膜炎を合併して入院したこともあります。また、小学4年の頃に母が交通事故にあい、一晩かけて手術をしてもらいましたが助からず、亡くなりました。医師の息子だった友達がいたことも影響したのでしょう。友達の家はクリニックを兼ねていて、よく遊びに行っていました。そして工学に進むか医学に進むかを考えた時に、人の役に立つ医師になろうと決めたのです。鳥取大学の医学部と所沢市にある防衛医科大学に合格してどちらに行くか考えた時に、周りからの進言もあり、防衛医科大学に進学しました。

お忙しい日々だと思いますが、休日はどのように過ごされていますか?

どちらかと言うとインドア派。映画が好きで、録画してためこんでいたものを一つ一つ見ていくのが好きですね。洋画を見ることが多いですが、最近は邦画も面白いものが増えました。疲れている時はアクション、余裕がある時はヒューマンドラマなどその時の気分によってジャンルを変えています。その世界に入り込めて一時でも現実を忘れられるのが映画のいいところ。子どもの頃はそんなに見ていなかったのですが、北海道の襟裳町に勤務していた時に、娯楽が少なかったこともあり趣味になりました。

最後に、今後の展望について教えてください。

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舌下免疫療法のような予防的な側面のある治療をもっと丁寧にやっていきたいですね。例えば、アトピーの治療だと外用薬を適切に塗ることが大事なのですが、塗り方を指導する時間をより長くするなど。開業してから7年がたち、患者さんも増え、一定の信頼を得られているのではないかなと思っているので、今後はより診療の質を高めていきたい。そして理想としているのは、気楽に、いつでも何でも相談してもらうこと。一人で診療しているため、電話やメールを活用していくなど、理想を実現していける手立てがないか模索していきます。

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