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佐藤 晴瑞 理事長、佐藤 哲大 院長の独自取材記事

ノエルクリニック心臓血管外科歯科

(松山市/本町六丁目駅)

最終更新日:2021/10/12

佐藤晴瑞理事長、佐藤哲大院長 ノエルクリニック心臓血管外科歯科 main

伊予鉄道市内電車本町線の本町六丁目駅から徒歩約3分、大きな通りに面したアクセスの良い場所にある「ノエルクリニック心臓血管外科歯科」は、2014年に開業した医科と歯科を併設するクリニックだ。父である佐藤晴瑞(はるみつ)理事長が医科を、息子の佐藤哲大(あきひろ)院長が歯科を担当し、高い専門性と円滑な医科歯科連携によって地域の患者を支えている。晴瑞先生は心臓血管外科医師として豊富な経験を持ち、哲大先生はマイクロスコープを取り入れた歯科治療の担い手だ。両者の連携が互いの診療や患者にもたらす影響などについて、2人に話を聞いた。

(取材日2019年8月6日)

医科・歯科それぞれの視点が互いに与える影響

まず開業に至った経緯を教えてください。

佐藤晴瑞理事長、佐藤哲大院長 ノエルクリニック心臓血管外科歯科1

【晴瑞先生】開業前、私は長く大規模病院に勤務し心臓血管外科の医師として数多くの手術に携わってきました。重篤な患者さんを前にいつも感じたのは、なぜこんな状態に至ってしまったのかという思いです。心筋梗塞の患者さんは10年前に血圧をコントロールできていれば手術は不要だったかもしれないし、糖尿病を治療していればならなかったかもしれません。手術ができるのは目の前にいる患者さんだけです。根本を考えて血圧や糖尿病を治療すれば、10年後に多くの人を救うことにつながるのでは。そう考え、40年近いキャリアを重ねた先はその思いをかなえるために力を尽くそうと決めました。
【哲大先生】私は大学を卒業後、開業を目標に東京で歯科医療を学んでいたのですが、親子で協力すればさらに良い結果を生むのではと思い、ここで父と一緒に開業することにしました。

心臓血管外科と歯科の併設にはどんなメリットがありますか?

【哲大先生】私たちは地域の皆さまのかかりつけ医でありたいと考えています。人の命の要である心臓と、体の入り口である口腔、その両方を診られ、シームレスに連携する当院なら、究極のかかりつけ医になれると思うのです。例えば糖尿病と歯周病のように、双方が影響し合う疾患にも素早くアプローチできます。また、全身疾患があったり長時間のインプラント治療の手術時には麻酔担当として心臓外科が専門の父に手術に入ってもらっていたりと当院ならではの特徴もあります。
【晴瑞先生】長年診ている私の患者さんが歯科にかかった時、歯肉炎を診た息子が血圧の薬の副作用と思われるので薬を変えるように言ってきたことがありました。あの時は驚きました。私がずっと気づけなかったことを一目で指摘されたのですから。

他にも医科と歯科の関連する例はあるのでしょうか。

佐藤晴瑞理事長、佐藤哲大院長 ノエルクリニック心臓血管外科歯科2

【晴瑞先生】糖尿病と歯周病の相互関係も最近指摘されていますが、私の糖尿病の入院患者さんの歯周病の治療を行った後、使用するインスリンの量が半減した経験があります。また、私の患者さんの間でも口腔ケアへの意識が高まり、通院のたびに両科を受診するようになられた方も少なくありません。
【哲大先生】心臓は生命に直結する臓器ともいえるため、やはり体の中でも重要でしょう。それを支えより良く生かすためにも、歯科医師がするべきことがあると思っています。他にも、東日本大震災後に、被災地の施設で口腔ケアを行うことによって肺炎死亡率が著しく下がった例も論文で報告されています。口からの感染を防ぐということですね、こういった関係性はもっと見直されてほしいですね。

患者の心にも疾患の原因にも確実に届く治療をめざして

佐藤先生が一番大切にしていることを教えてください。

佐藤晴瑞理事長、佐藤哲大院長 ノエルクリニック心臓血管外科歯科3

【晴瑞先生】当院のモットーでもある「医療を通じて患者さまと生涯にわたりパートナーであり続けたい」ということです。良い関係性を築くためにもコミュニケーションは重要で、特に私がこだわっているのは患者さんと体ごと向き合って話すことです。記録はクラークに任せ、私は必ず患者さんの目を見て話すようにしています。また診察の待ち時間に看護師が行うカウンセリングでは、医師には話しづらいことも話してくれるようで、診療に役立っています。雑談のように思える日常の出来事も、会話の糸口になるだけでなく、例えば四国八十八ヵ所を回っているならこの患者さんは石段を登れる人だとわかり、実は健康状態を把握する情報にもなるのです。

哲大先生はどうですか?

【哲大先生】基本に忠実に。そして常に本質を見極める努力をすること。これを常に忘れないようにしています。技術も機材も進歩してきていますが、どれだけ進んでも「基本」はあり、それを外さないことが重要だと考えています。また人間の体はそもそもこういうものだという「本質」もあります。環境を整えてあげれば、人は自分の力で自然に回復していくようにできている。その働きを最大限に引き出す環境を整えてあげるのも、歯科医師の役割。新しい設備や機械を使うこともこの本質により近づくための一つの手段であり、当院で導入しているマイクロスコープもその一例といえます。

マイクロスコープを使った歯科治療について詳しく教えてください。

佐藤晴瑞理事長、佐藤哲大院長 ノエルクリニック心臓血管外科歯科4

【哲大先生】当院の5台のユニットのうち4台にマイクロスコープを設置し、私の治療では常に使用するほか、歯科衛生士も歯周病の治療等でその力を最大限に引き出しています。「松山顕微鏡歯科」というキャッチフレーズを掲げてスタッフ一丸となり、精度の高い治療をめざしております。マイクロスコープで拡大することによって人間の肉眼の限界を越えることが可能であり、治療の精度を向上させていくことができます。歯周病やインプラント治療でも同じです。マイクロスコープを使ってアプローチすることで最小限の侵襲で最大の効果を引き出していく。そういえば私が拡大の世界に魅せられたのは、父の心臓外科用の拡大鏡を借りたことがきっかけでした。常識が覆されるような体験で、父がいたから知り得た世界です。今があるのは父のおかげですね。

患者自らが治したいと思う気持ちを信じて支える

オフタイムはどのように過ごされていますか?

佐藤晴瑞理事長、佐藤哲大院長 ノエルクリニック心臓血管外科歯科5

【晴瑞先生】長年の趣味は囲碁とドライブです。ふらっと出かける「目的のないドライブ」が好きで、車で渡れない沖縄以外は全都道府県へ行きました。50歳台半ばを過ぎて家内と一緒にゴルフを始めたり、息子にもらったロードバイクで走ったりもしています。患者さんと趣味の話をするのも楽しみで、皆さんが絵画や写真、人形など自分の作品を持ってきてくださるので院内に飾っています。
【哲大先生】私は音楽が好きで、歯科医師になる前は音楽の道に進むことを考えていたほどです。ギターやピアノが得意で、高校時代はバンドを組んで全国大会に行ったこともありました。芸術的なことに興味があり、院内のデザインやインテリアにも関わりました。

クリニックの名前に「ノエル」とつけた理由を教えてください。

【哲大先生】心臓血管外科と歯科の併設は珍しいので、新しいものが生まれるというイメージから「誕生」を意味する言葉を探していたところ、「ノエル」がラテン語の「誕生」に由来していると知って、名前に採用することに決めました。クリニックのロゴマークも考えました。バランスをとって並んでいる歯と心臓がモチーフです。

今後の展望を教えてください。

佐藤晴瑞理事長、佐藤哲大院長 ノエルクリニック心臓血管外科歯科6

【哲大先生】父も私もどちらかというと、それぞれが自分の仕事に淡々と取り組むようなところがあるのですが、今後はもっと組織力を高めたいです。そうすれば可能性がさらに広がると思います。例えば睡眠時無呼吸症候群のように、医科歯科双方からのアプローチが必要なことは今以上に積極的にやっていきたいですし、私たちの共通の診療スタイルである看護師や歯科衛生士による患者さんのカウンセリング、毎朝合同で行うミーティングなど、注力すればもっと効率的に機能させられると思います。ノエルクリニックならではの組織力をどんどんアピールしていきたいです。

最後に読者へのメッセージをお願いします。

【哲大先生】多くの情報が錯綜する今、正しい情報を得ることの大切さを感じます。私たちは正しい情報を発信できる存在でありたいと思っています。もう一つ、患者さん自身が「治そう」という気持ちを持ってください。当院が全力でサポートします。
【晴瑞先生】例えば高血圧の薬を飲み続けるよりも飲まなくて済むほうがずっといいと思うので、私たちは食事や生活習慣を見直すアドバイスをします。それを受けて患者さんご自身が「頑張って減塩の食事を続けてみよう」と、自らの気持ちを治そうとする方向へ向けることはとても大事です。どんなことでも気軽に相談してください。そして長くお付き合いをさせてください。

※歯科分野の記事に関しては、歯科技工士法に基づき記事の作成・情報提供をしております。
マウスピース型装置を用いた矯正については、効果・効能に関して個人差があるため、必ず歯科医師の十分な説明を受け同意のもと行うようにお願いいたします。

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