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宮本 茂広 院長の独自取材記事

みやもと子ども歯科

(松山市/平井駅)

最終更新日:2021/10/12

宮本茂広院長 みやもと子ども歯科 main

松山市平井町に2013年に開業した「みやもと子ども歯科」。歯科医療を通じて子どもたちの幸せへの貢献をめざすクリニックだ。院長を務めるのは日本小児歯科学会小児歯科専門医である宮本茂広先生。自身が子どもの頃によく歯科に通っていた経験から、同院ではさまざまな配慮を行い、リラックスして楽しく治療を受けられるような空間づくりに努める。子どもだけでなく大人の診療も対応しており、今では多くの家族から頼りにされているそうだ。取材では院内の設計におけるこだわりから、診療において大切にしていること、子どもたちへの思いなどについて宮本院長にたっぷりと聞いた。

(取材日2019年9月3日)

対話を重視して信頼関係の構築をめざす

ロゴマークやクリニックの造りにはどのような思いが込められているのでしょう?

宮本茂広院長 みやもと子ども歯科1

初めてこの場所を訪れた時、すごく天気が良く、青空が広がり、直感的に素敵な場所だと感じました。今でも気に入った場所に開院できてよかったと思っています。その青空をモチーフに、ロゴマークを作成しました。医院のデザインを担当した設計士さんもこの青空のイメージが強かったようで、青空に映える建物を設計していただきました。院内の特徴は、お子さんが安全に過ごせるように、死角をできるだけ無くすような設計にしています。受付からは、待合室と駐車場が見渡せ、診療室はあえて個室にせずオープンスペースで診療にあたり、事故などが起こらないような配慮をしています。また、診療前後でお子さん同士の遊び、親子での遊び、母親同士のコミュニケーションをとることが出来るように、待合室を広く設けています。

患者さんの年齢層や特徴について教えてください。

クリニック名に「子ども歯科」とあるとおり、お子さんの受診が大多数を占めています。現在の患者さんの割合は、0~3歳、4~6歳、7~12歳、13歳以上、それぞれ約25%くらいです。患者さんから「大人は受け入れてもらえないのですか?」といった質問を度々受けるのですが、当院の考える「子ども歯科」とは、患者さんとの出会いが子どもの時期で、その患者さんを一生涯支援するものだと考えていますので、大人の方も受診していただきたいです。また、患者さんとの出会いを通して、そのご家族の健康支援も行っております。当院は近隣の方だけでなく、10km圏外や市外からも通院していただいている患者さんも多くいらっしゃいます。近くにあるからという理由ではなく、歯科医院が数多くある中で当院を選んでいただいているのは、ありがたいことです。

診療ではどのようなことを大切にされていますか?

宮本茂広院長 みやもと子ども歯科2

医療者側とお子さんと保護者の3者間の信頼関係を築くための対話の時間を大切にしています。初めて来院した場合は、いきなり診療室にお通しするのではなく、まずはカウンセリングルームで口腔内にどんな悩みがあるのか、治療等に対するご要望などを丁寧に聞くように心がけています。その際、当院のコンセプトについてもご説明し、相互理解に務めています。診療室での診察の後、もう一度カウンセリングルームで今後の治療や支援計画についてゆっくりとお話しし、ご質問等をお受けしています。そのため初診は、1時間ほど時間をとってもらっています。誠意をもって丁寧にきちんとした治療を行うのは当たり前ですが、ご本人や保護者の方が納得した上で、治療を行うのが大切だと考えているからです。

一人ひとりに合わせた対応で笑顔で通える歯科医院へ

「怖くない治療」をコンセプトに掲げていらっしゃいますね。

宮本茂広院長 みやもと子ども歯科3

当院では皆さんにリラックスして治療を受けていただくことをめざしています。具体的には、治療の説明に手作りの絵本を用いています。治療についての内容が物語形式になっており、治療前にお子さまと一緒に親子で読んでいただいています。他にも笑気ガスや天井テレビを設置するなど治療への恐怖心を和らげるための工夫をしています。トレーニングによる治療体験など子どもにとって良いと思われるものは積極的に取り入れています。しかし、一番気をつけていることは、一度治療が終了した歯が悪くならないようにし、再治療を回避することだと思います。再治療を繰り返すのは、頑張った子どもへのメリットがなく、歯医者嫌いをつくる原因にもなります。再治療をしないためにも、しっかりとした治療をすること、治療をした後のメンテナンスに力を入れています。

先生が歯科医師を志した理由を教えてください。

自分自身が子どもの頃、虫歯が多く、よく歯科医院に通っていました。かかりつけの先生の姿を見て、やりがいのある仕事だと感じ、小学生の時には歯科医師になりたいと思っていましたね。小児歯科を専攻したのは、大学6年生の時の実習で、小児歯科は子どもと向き合える楽しそうな診療科だと思い選びました。その後は、上司や先輩、同僚、後輩にも恵まれたこともあり、仕事自体の楽しさを覚え、どっぷり浸かったという感じです。小児歯科では、お子さんが初めて出会う歯科医師が自分であることが多いので責任重大ですので、継続して通ってもらえるような歯科医院づくりを意識しています。通院を継続することで、お子さんが生涯にわたり、歯を大切にする気持ちを持っていただけるようになると思うのです。

大学ご卒業後から開業までの歩みについてお聞かせください。

宮本茂広院長 みやもと子ども歯科4

鹿児島大学を卒業後、同大学歯学部附属病院では小児歯科を専攻。その後下関市にあるおおの小児矯正歯科に10年近く勤務しました。そこで歯科治療の基本から応用まで、たくさんのことを学びました。「歯だけをみるのではなく、患者さんの背景や生活を見なさい」と教わったことが印象に残っています。勤務医として働いているうちに、歯科医師としてのマインドや技術がある程度身についてきたと感じ、開業を考えるようになりました。そして、生まれ育った愛媛に自分の技術を使って恩返しできないかと考え、この地で開業したという次第です。開業するにあたり、妻とも打ち合わせを重ね、自分たちが理想とする歯科医院を立ち上げました。もちろん時代に応じてバージョンアップしていく予定です。また、勤務医の時には、日本小児歯科学会小児歯科専門医の資格を取得しました。

歯の健康を生涯にわたり見守るかかりつけ医として

歯科医師としてやりがいを感じるのはどのようなときですか?

宮本茂広院長 みやもと子ども歯科5

一番うれしいのは、定期検診に来てもらうことですね。検診に通ってくださるのは、自分のことを信頼していただけているからだと思うからです。また、お子さんが市や学校からもらった虫歯ゼロの賞状を見せに来てくれることがあります。頑張ったのは私でなくお子さんや親御さんなのですが、お子さんの笑顔を見ていると少しでもきっかけづくりやお手伝いができたかなとうれしくなりますね。そういったことがあると、今後も患者さんのためにもっと頑張ろうという気持ちになります。

小さなお子さんを持つ親御さんへ、何か伝えたいことはありますか?

何歳頃から歯科医院に通えばいいか聞かれることがよくあるのですが、小児歯科医師の立場からは「歯が1本でも生えたら診せていただきたい」とお伝えしています。理由は、保護者が見た状態と専門家が診た状態にギャップがあること、集団で行われる公共の歯科検診では、虫歯などの問題が見逃されることが多いこと、歯科医院では悪くなる前に予防をすることができることなどです。また、転んだりぶつけたりして歯の外傷が生じたときのためにかかりつけを持っておくことは重要です。あらかじめ信頼関係のできているかかりつけ医がいれば、急を要する場合でも慌てずに済みますよね。いずれにせよ、専門家のもとで定期的に管理を行うことが生涯にわたる歯の健康につながります。

現在の思いや今後の展望についてお聞かせください。

宮本茂広院長 みやもと子ども歯科6

開業してまだ5年目ですので、自分だけでなく、歯科衛生士や受付スタッフなども含めて、クリニック全体でレベルアップすることが目標です。当院のスタッフは皆仲が良く、雰囲気もいいですが、さらにチーム力をアップさせて患者さんのためにベストな環境をつくっていきたいですね。また当院に限らず、この地域の子どもたちが皆、小さな頃から歯科医院へ通うことが当たり前になることが理想です。地域全体で小児の頃から予防に取り組み、歯の健康を末永くサポートさせていただけたらと思います。子どもに限らず、大人も継続的に診せていただくことで、口腔内のトラブルを予防していくことにもつながります。今後も基本を大切にして一生懸命地域医療に取り組んでいきたいです。

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