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岡本 愛実 院長の独自取材記事

おかもとこどもおとな歯科

(宇都宮市/岡本駅)

最終更新日:2025/06/06

岡本愛実院長 おかもとこどもおとな歯科 main

関東自動車バス・奈坪台入口バス停留所から徒歩約1分の場所にある「おかもとこどもおとな歯科」。院長の岡本愛実(えみ)先生は小児歯科を専門に研鑽を積み、2019年には、前院長から承継するかたちで同院を開業した。同院はれんが造りの一軒家のような外観が印象的だ。クリニックの中に入ると、まず大きな木の幹をそのまま生かした柱が目に入る。院内はまるで山小屋のような、温かみのある空間となっている。今回は「子どもの虫歯予防を、お母さんだけに頑張らせたくないんです」と、熱く語る岡本院長に、小児歯科のやりがいや診療に対する思いなどを聞いた。

(取材日2025年3月21日)

成長を見守れるのが小児歯科の醍醐味(だいごみ)

開業までの経歴を教えてください。

岡本愛実院長 おかもとこどもおとな歯科1

大学院で解剖学という基礎系の分野を学んだ後、東京都内の小児歯科を中心とした歯科医院で勤務していました。その後、地元に戻り、当院で非常勤として働き始めました。当院を引き継ぐことになったのは、前院長が急逝されたことがきっかけです。前院長の時代は一般歯科が中心でしたが、私が継承してからは小児歯科に力を入れ、より幅広い診療を行っています。

小児歯科に力を入れようと思ったのはなぜですか?

純粋に楽しくて、やりがいがあると思ったからです。最初の勤務先が小児歯科に力を入れていたことも影響していると思います。当時の院長が本当に楽しそうに診療をしていて、私自身も小児歯科の楽しさに惹かれていきました。実際に子どもたちと接していると、こちらの働きかけ一つで驚くほど成長していくんです。「前回はできなかったのに、今日は大きく口を開けられている」など、そんな些細な変化がすごくうれしくて。小さい頃から関わることで、親御さんと一緒に成長を喜びながら見守れるのが、小児歯科の醍醐味だと思っています。

先生ご自身も子育て中だとお聞きしました。お子さんが生まれてから診療に対する意識に変化はありましたか?

岡本愛実院長 おかもとこどもおとな歯科2

そうですね。自分も親になってから、親御さんの気持ちがわかりすぎるくらいわかるようになりました。例えば、どんなに親が頑張っても子どもは虫歯になってしまうことがありますし、親となった今は虫歯になっても「虫歯になることもあるよね」と思えます。ただ、同じ親として気持ちが入りすぎると冷静な判断ができなくなってしまうこともあるので、なるべく客観的にお話をするように心がけています。また、親御さんの中には私より子育ての経験が豊富な方もいらっしゃるので、逆に私が相談することもあるんです。例えば、私の子どもが最近小学校を卒業したのですが、中学生のことはまだよくわからないので、「中学生ってどんな感じですか?」と聞いたりすることもありますね。

子どもの虫歯は母親だけの責任ではない

小児歯科の診療では、どのようなことを大切に考えていますか?

岡本愛実院長 おかもとこどもおとな歯科3

私自身、子どもの頃は虫歯が多く、歯医者さんに怒られて泣きながら治療を受けたことがありました。自分の患者さんには、そんな思いをさせたくないという気持ちがあります。また、患者さんができないことを押しつけないようにしています。大人でも、虫歯予防のためとはいえ甘いものを一切食べないなんて無理ですよね。患者さんとお話ししながら、それぞれのご家庭でできることを考えるようにしています。例えば、お子さんがおやつを欲しがったときは、甘いお菓子の代わりに食事に近いものを提案します。ただ、それも完璧にやろうとする必要はありません。無理のない範囲で、子どもたちが健康な歯と身体を保てるようサポートすることを大事にしています。

虫歯を繰り返さないためにはどうしたら良いのでしょうか?

虫歯を防ぐためには、普段の生活習慣を見直すことが大切です。まず、どんなことなら変えられそうか、逆に何がハードルになっているのかをお聞きしながら、一緒に考えるようにしています。また、虫歯予防はお母さんだけが頑張るものではありません。子どもが虫歯になると、お母さんの責任のように言われがちですが、実際は家族皆の関わりが大きいんです。実際、祖父母と一緒に来られるお子さんもいますし、「おやつガイド」のようなパンフレットをお渡しして、冷蔵庫など目につく場所に貼ってもらうこともお勧めしています。家族の中で意見が合わず、こっそりおやつをあげるということもよくある話ですが、そうなると結局お子さんが一番困ってしまうんです。だからこそ、できるだけ皆が納得できるような解決方法を一緒に考えるようにしています。

親御さんへの対応にとても配慮されているように感じます。

岡本愛実院長 おかもとこどもおとな歯科4

そうですね。当院には虫歯がかなり進行した状態で来院するお子さんもいますが、そういった場合、親御さんは「怒られるんじゃないか……」と不安な気持ちで連れてこられることがほとんどです。ですから、私はまず「よく連れてきてくれましたね」と声をかけてから、「今からできることを一緒に考えましょう」「遅すぎることはありませんよ」とお話ししています。また、そもそも、小さなお子さんを歯科医院に連れてくるだけでも大変なことですよね。ですので、親御さんの負担も考えながら、治療方針を立てるようにしています。ただ、低年齢すぎて治療が難しいケースや、痛みが強く通常の処置が困難な場合もあります。そういう場合は、全身麻酔での治療を行える施設があることを最初にお伝えし、選択肢の一つとしてご提案します。その上で、親御さんのご希望を聞きながら、治療法を考えていくようにしています。

地域で一番頼れる小児歯科をめざして

小児歯科には何歳頃から通えるのでしょうか?

岡本愛実院長 おかもとこどもおとな歯科5

当院では、舌や上唇の裏側についているヒダが生まれつき短かったり、歯茎の近くまで伸びていたりする舌小帯短縮症や上唇小帯短縮症の治療も行っており、それがきっかけで通い始める方もいらっしゃいます。歯が生え始めたタイミングや、離乳食の相談で来られる方も多いですね。また、「赤ちゃん歯科教室」からスタートされる方もいらっしゃいます。「赤ちゃん歯科教室」は、0~3歳までのお子さんを対象に「歯科医院は怖い所ではない」と思ってもらうために始めた取り組みです。手や体を使って遊んだり、歯科衛生士が歯磨きや歯並びのお話をしたりと、習い事感覚で通っていただけるような内容になっています。

お子さんに接する際はどのようなことを意識していますか?

当院には子ども好きなスタッフが多く、正直、私よりお子さんの対応が上手なんです(笑)。ですので、初めて来院されるお子さんには、特に痛みがある場合を除いて、まずは歯科衛生士が対応し、私は最終的なチェックだけをしています。お子さんたちも、歯科衛生士の言うことはよく聞いてくれますね。例えば、親御さんからお子さんに歯磨きをするよう注意してほしいと頼まれたときも、「私より、いつものお姉さんが言ったほうが聞くと思いますよ」と担当の歯科衛生士に話してみるようお伝えするほどです。私自身は、基本的に患者さんのことを親戚だと思って接するようにしています。もちろん、患者さんの性格に応じてほど良い距離感を保つように心がけていますが、当院は前院長の頃からとてもアットホームな雰囲気だったんです。私も、その温かさはずっと大事にしていきたいと思っています。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

岡本愛実院長 おかもとこどもおとな歯科6

「小児歯科はいつから受診すればいいの?」と悩まれているお母さんも多いと思います。当院では、キッズルームや親御さんの膝の上での診療にも対応しているため、0歳の赤ちゃんから診療が可能です。お子さんが歯科クリニックに慣れるためにも、なるべく小さいうちから来ていただきたいと思います。また、もし虫歯ができてしまっても、それは誰のせいでもありません。虫歯予防も治療もいつからでも始められますので、諦めずに受診してほしいですね。離乳食についてのお悩みなども、お気軽にご相談ください。親御さんの気持ちに寄り添いながら、お子さんの成長を一緒に見守り、サポートしていきたいと思っています。お子さんの歯の健康を守るために、大切なことはたくさんあります。でも、それにとらわれすぎず、肩の力を抜いて楽しく子育てをしてほしいですね。当院は、地域で一番頼れる小児歯科をめざし、これからも努めてまいります。

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