山田 康人 院長の独自取材記事
山田整形外科
(福岡市中央区/西鉄平尾駅)
最終更新日:2026/03/05
西鉄平尾駅より徒歩7分、那の川交差点より徒歩3分の場所に「山田整形外科」はある。2014年に日本整形外科学会整形外科専門医の資格を持つ山田康人院長が開院して以来、「何事にも思いやりを持って接すること」をモットーに地域に根差した診療を心がけてきたという。そんな山田院長が整形外科の医師を志したのは、子どもの頃から細かな作業が得意だったことと、高校時代に病気を患ったのがきっかけだったそう。また、鮮やかな緑と黄色の椅子が並ぶ広々とした待合室が印象的な院内には、リハビリテーション施設も完備。さらには肘から手先にかけての小骨折の骨接合や腱縫合など、さまざまな日帰り手術も行える環境が整っている。今回、気さくな人柄の山田院長に、診療内容から趣味の話まで幅広く聞くことができた。
(取材日2020年10月29日)
骨折、腱鞘炎、神経などの日帰り手術も可能
まずは幼少期の頃やこれまでのご経歴からお聞かせください。

小さな頃は勉強よりもスポーツばかりしていた子どもでした。父が外科の医師だったので、医師の道に進んだのはその影響だと思われがちですが、実は私が3歳の頃に他界しましたので、父の背中を見て育つこともなく過ごしたんですね。ただ、医療関係に従事している親戚が多かったものですから、その影響も少なからずあったと思います。それから、物を作ったり細かな作業が得意だったため外科医に向いているのではないかと考えました。本当は運動系のことをやりたいと思っていたのですが、高校3年時に入院して運動ができなくなった時期に、医師という選択肢もあるなと思い始め、進路を決める段階で決意しました。そして久留米大学医学部に進み、卒業後は大学の医局に入局、その後も関連病院で勤務し、2014年にここで開院というのがこれまでの経歴になります。
この場所で開院されたのは、どのような理由からだったのでしょう。
以前勤務していた病院に近いということが大きな理由です。以前手術をした患者さんたちのフォローアップにも役立つと考えていました。実は、先ほどお話しした高校時代に入院した時の主治医が、前に入っていたクリニックの先生だったということを、ここを借りる時に偶然知りまして。残念ながら、その時はすでに先生が亡くなった後だったので、お話しすることはできませんでしたが、これもご縁だなと感じました。当初は以前勤めていた病院の患者さんが増えて、手狭になったことから、ここで私の得意な分野である手や外傷の患者さん中心に診るところからスタートしたんです。現在は、首、肩、腰、股関節、膝、爪、何でも屋です。
ちなみに、院長が整形外科という分野を選ばれたのは何かきっかけがあったのですか?

幼少期より手先が器用なほうだったので、細かな手術ができるよう極めたいと思ったのがきっかけです。大学病院時代は、1ミリほどの血管をつなぐ手術などもしていましたので、そういう細かなことを得意としてやってきました。今は小さな規模のクリニックで診療していますので、大きな手術になると紹介状を書いて他の医療機関を紹介しております。ただ、入院が必要でない場合は、当院でも日帰り手術ができる環境を整えていますので可能な限り行っています。年間に150人ほどの方を受け入れられます。整形外科医師ですから、もちろんそれ以外の膝や腰の痛み、その他何の疾患でも診ています。
整形外科の中でも特に「手」に関する分野で研鑽を積む
では、患者さんの主訴として多いものについてもお聞かせください。

やはり、腰、膝、肩の痛みなどですね。あとは捻挫や外傷、交通事故に遭った方も来られます。どの整形外科医師もそうだと思いますが、基本的には整形外科疾患に広く対応していて、それに加えて手、膝、脊椎など、それぞれに特化して学んだ得意分野があります。私の場合はそれが手や外傷だったというわけです。師匠である研修医時代に出会った先生が手を専門にしていたことと、細かな作業が得意だったことが、手の分野を深く学ぼうと思った理由でした。当然トレーニングによって磨かれる部分はありますが、それに加えある程度器用でないとできない手術というのがたくさんあると思いました。そういう部分にすごく魅力を感じたんです。
手に関してはどのような訴えで来られる方が多いのですか?
腱鞘炎ですね。その中の一つである、ばね指というのも多いですね。それから肘の腱鞘炎も。これはスポーツだけでなく、普段の生活をしている中で発症する方もおられます。必要な方には手術も行っていますが、それは最終手段として捉えていますので、できる限りの治療をした上で、改善が見られない場合に手術をということになります。年齢を問わない診療内容になりますので、患者層も幅広いですね。それこそ1歳の赤ちゃんから学生さん、社会人、ご自身の足で歩いて来られる95歳のご高齢の方までおられますよ。
そのような幅広い患者層の診療にあたる際に、心がけておられることは?

自分がされて嫌なことはしないこと。どの程度治療が痛かったりつらかったりするのかというのを知るため、まずは自分で試した上で、患者さんに説明するように心がけています。ですので、いろんな部位に自分で注射も打ちましたし、患者さんにも自分が痛いと感じたものに関しては「痛かったですよ」と正直な感想をお伝えしています(笑)。また、アドバイスする際は、自分の家族だったらどうするかなと常に考えてするようにしていますね。なるべく患者さんのご希望に沿った治療を提供したいと思っていますが、中にはその疾患には悪影響と考えられる選択をされるケースもありますので、その選択が明らかに合っていないと考えられる場合は、患者さんにきちんとお伝えしなければなりません。患者さんにしてみれば、正しいと思っていることを覆されるわけですから、お伝えする際は誤解のないよう言葉を選びながら、ご理解いただけるまで時間をかけてお話しします。
介護の分野でも充実したリハビリが受けられる環境を
開院以来、「何事にも思いやりを持って接すること」をモットーに努めてこられたとお聞きしました。

年代によって感じ方や生活様式もさまざまですし、そこも踏まえた上で寄り添った対応ができたら良いなあと思いやってきました。それはスタッフにも言えることですね。スタッフは総勢約15人いるのですが、そのうち理学療法士が5人いますので、リハビリにも力を入れています。彼らにも自分の家族だと思って接するよう常々言っていますし、アットホームな雰囲気を意識しているのは、患者さんが話しやすいようにというのを一番に考えてのことです。やはり気軽に何でも話していただきたいですから。
スポーツ整形外科の部門もありますが、院長ご自身もスポーツは得意だそうですね。
高校まではサッカーにのめりこんでいました。大学時代から30年以上ウインドサーフィンを趣味でやっています。あとは筋トレ、たまにゴルフといったところでしょうか。あまり文化系の遊びはしないですね(笑)。やはり体を動かすとストレス発散にもなりますから。お酒も好きなので、新型コロナウイルスが流行する前までは、医師仲間ともお酒を飲みに行っていましたが、それが今は皆無ですから、その分運動して発散しています。ウインドサーフィンは50歳で全日本選手権で優勝できたので、年々進化しているつもりです。コロナ禍で会合等がない分、ひたすら筋トレをしていますね。マニアックにやっていますので、アドバイス等もやっています。
では最後に、今後の展望についてもお聞かせください。

実は今、介護の分野でも今後何かできることはないかと考えています。というのも、介護保険を持っておられる方にはリハビリの制限枠があるんですね。かといって、不十分な場合に他の施設で充実したリハビリが受けられるかというとそうではなく、困っていらっしゃる方がたくさんおられるんですよ。そういう方たちがしっかりと指導の行き届いたリハビリを受けられる体制がつくれたらなと。世の中にはそのようなニーズがたくさんあると思うのですが、まだアクションを起こせていないので、今後の課題にしたいですね。すでに超高齢社会ですので、問題は早く改善していかないといけないと思いますし、その一方で若い方も体のいろんな部位に痛みを抱えておられる方がいますので、気軽に受診できるような情報を発信していけらなと思っています。年代問わず、少しでも気になることがあれば、そのままにせずに受診していただければと思います。

