麻生 雅史 理事長の独自取材記事
フラワーデンタルクリニック
(苫小牧市/青葉駅)
最終更新日:2021/10/12

苫小牧市の三条通り沿いに構える「医療法人社団育栄会 フラワーデンタルクリニック」。北海道内の歯科医院で研鑽を積んだ理事長の麻生雅史先生が2013年に開業した。地域のかかりつけ歯科として、虫歯、歯周病など一般的な症状から矯正、インプラント治療、ホワイトニングまで幅広く対応。「患者さんにできる限り長く健康でいていただけるよう、丁寧なメインテナンスを続けていきたい」と、予防歯科を重視する。近年は、審美性だけでなく機能面にも強みがあるセラミックでの治療にも力を注ぐ。「この地域の皆さんは温かい方ばかり。そんな皆さんに喜んでいただけるのがやりがい」という麻生理事長に、診療方針や診療において心がけていることなどたっぷり語ってもらった。
(取材日2021年5月12日)
歯の健康の基本は予防。適切なメインテナンスで守る
この場所で開業した理由と、この地域の印象をお聞かせいただけますか。

開業前まで千歳の歯科医院に勤務していて、札幌や苫小牧など近くの地域の土地や物件を回る中で、ロケーションが一番良いと感じたのがこの場所です。隣に小学校があり、通りに面していて、適度に人通りがあるけれども落ち着いた雰囲気で、すぐに気に入りました。患者さんは皆、温かい方ばかりです。本来、僕たちが「何か困っていることはないですか」と声をかけて医療を提供する立場ですが、僕やスタッフの様子がいつもと違うと「何かあったの?」と患者さんのほうから声をかけてくださるんです。ある時、スタッフの1人が「結婚するんです」と話したら、別の日にお花を持ってきてくれたなんていうこともありました。アットホームな雰囲気の中、診療することができて、この場所で開業して良かったなと心から思っています。
患者さんの層について教えてください。
患者さんは、20代から50代の女性の方が中心です。小学校が近いので、お子さんも多いですね。主訴としては、虫歯や歯周病など一般的な症状が多いですが、最近は「折れた前歯をきれいにしたい」「歯並びが気になっている」など歯の見た目を整えるにはどうしたらいいかというご相談が増えています。このような状況もあり、昨年末、クリニックを増設し、治療ユニットを増やすとともに第2待合室を作り、新しくカウンセリング室も設けました。新しい治療ユニットのある部屋と待合室はラグジュアリーな雰囲気にして、広々とした落ち着きのある空間で、もっとリラックスしてもらえるように考えました。
予防歯科を第一に考えて治療をされているそうですね。

歯は一度悪くなってしまうと完全に元に戻すことはできないので、人工的な材料を使って修復するしかありません。なるべく健康な状態を維持し、もし悪くなったとしてもそれ以上悪化させないためには、予防が非常に重要だと考えています。当院の患者さんには、開業当初から予防の重要性をお伝えしてきました。今では多くの方が定期的にメインテナンスに来てくださっていますので、ある程度啓発できているのかなと思っています。ご家族やご友人にメインテナンスを勧めてくださる方もいらっしゃって、良い循環ができているとも感じています。
セラミック治療は再感染しにくく、長持ちも期待できる
力を入れている治療を教えてください。

セラミック治療ですね。一般的にセラミックの歯というと白い歯という印象が強いかもしれませんが、歯を長く良い状態で機能させるためにも有用です。例えば、かぶせ物をするとなったら「保険診療の範囲内の銀歯でいいかな」と考える方も多いと思うんですけれども、銀歯の場合再感染しやすいリスクがあります。歯が悪くなって治療したはずなのに、また悪くなって治療を繰り返していくと、歯がだんだん駄目になって抜歯しなければならないことも少なくありません。そうならないためには使う材料を重視すること。それがご自分の体への投資になることをご説明しながら、1つの提案としてセラミックをお勧めしています。
その日のうちにかぶせ物を作ることができる治療も行われているとお聞きしました。
セラミック治療には歯科用CAD/CAMシステムを用いていますが、このシステムを活用した即日修復を行っています。これは悪くなった歯を削って型を採り、セラミックの歯を作製してつけるところまで、1日で完結できるという治療方法です。型を採って仮の詰め物をして、また1週間後に来てくださいという従来のやり方だと、かぶせ物ができる間に削った歯は感染してしまうかもしれません。もしそこにかぶせ物を入れたら、ばい菌を閉じ込めることになってしまいます。即日修復は、見た目にきれいということに加えて、短時間で負担が少なく、再感染のリスクを抑えられるという点でメリットのある治療方法だと考えています。
診療の際に心がけているのはどのようなことですか。

患者さんの満足度を120%にできるように、ということを意識しています。皆さん、気になることがあったり、何らかの問題を抱えていて、歯科医院に行けばどうにかしてくれるんじゃないかと期待を持って受診されていると思うんですよ。僕はその期待を超えた結果を出せるように100%ではなく120%をめざしています。そのために、まず診療に関わる部分では、よりきれいに機能的に、患者さんにわからなくても細部まで精度にこだわった治療をするよう心がけています。また、患者さんの気持ちを満たすことも医療においては重要なところだと考えていますので、ただ単に治療をするというだけでなく、ホスピタリティーの精神も大事にしています。
セルフケアとプロのケアの両輪で歯の健康を保つ
歯のセルフケアについてアドバイスをいただけますか。

お口の中は一人ひとり違い、それぞれに合った道具と磨き方も異なります。さらに、磨くタイミングも大事ですし、食生活を含めた生活習慣も関係してきます。従って、ご自分にとってどういうケアが適切なのか、歯科衛生士からアドバイスを受けて知ることが大切です。歯科医院でのメインテナンスはお口の中をきれいにするというイメージが強いと思いますが、僕たちは普段のセルフケアがうまくいっているかどうか評価する時間と考えているんです。ケアが行き届いていない所があればどうしたらいいかお伝えして、次からのセルフケアに生かしていただけるようにします。歯科医院でメインテナンスを受けて、家庭で実践する。これを繰り返すことで歯の健康を保つことができるのではないかと考えています。
歯科医師をめざしたきっかけと開業した理由について教えてください。
高校を卒業する頃には自然にめざすようになりましたね。後継ぎですから父のクリニックを継承するのが一般的だと思いますが、僕は独自で開業しました。ずっと勉強してきて知識や技術をつけて、こういった治療を提供したいという思いがある中で、自分が思い描くものを形にするためには継承では難しいと考えたのです。そこで、自力ですべて一からつくっていこうと思い、開業に至りました。
今後の展望と読者へのメッセージをお願いします。

お口と歯の健康を守るには、お口の中を常に大事に考えてくれる歯科医院を見つけて定期的に通い、メインテナンスし続けることが大切だと思います。当院では患者さんにできるだけ長く健康でいていただけるようスタッフ一同全力でサポートしますので、どうぞ安心してお越しください。また、医療は日進月歩。特に歯科の分野では知識も技術も、設備や機器も常に進化しています。僕自身は年を重ねて年齢とともに衰える部分もありますが、それに負けることなく、常に最新のものを追いかけてアップデートしながら診療し続けたいと思っています。
自由診療費用の目安
自由診療とはアライナーを用いた矯正/片顎20万円~、インプラント治療/35万円~、ホワイトニング/2万円~4万5000円、セラミック治療/3万円~9万円