松本美香院長の独自取材記事

芦屋浜歯科クリニック

(芦屋市／打出駅)

最終更新日：2025/04/08

芦屋駅からバスで10分ほど、芦屋中央公園近くのショッピングモール2階にある「芦屋浜歯科クリニック」。白と木目を基調とした待合室には、明るい日差しが差し込んでいる。院長を務めるのは、優しくゆったりとした語り口調が印象的な松本美香先生。2021年1月に前院長からクリニックを継承して開業したという。「痛い」「怖い」など歯科治療にネガティブなイメージを持つ人も含め、誰もが安心して通えるクリニックをめざす松本院長。そのために患者とのコミュニケーションを大切にし、診療の際には、気になることを相談しやすい雰囲気づくりに努めているそうだ。患者にじっくり寄り添う診療を心がける松本院長に、開業の経緯から今後の展望までさまざまな話を聞いた。

（取材日2024年12月20日）

歯科が苦手な人も、安心して通えるクリニックをめざす
納得できる治療を提供するため、こまやかに寄り添う
歯周病治療や審美歯科にも注力

歯科が苦手な人も、安心して通えるクリニックをめざす

まずは開業の経緯や患者層についてお聞かせください。

徳島大学歯学部を卒業後、兵庫や大阪の歯科医院での勤務を経て、2021年に当院を継承しました。設備や内装もそのまま引き継ぎましたが、院長に就任してから、キッズルームに力を入れたり、手すりをつけたりとバリアフリーをより強化しました。患者さんも、先代の院長の頃からそのまま通い続けてくださっている方も多いですね。小さなお子さんからご高齢の方まで、幅広くいらっしゃっています。この辺りは、子育て世代の方々も多く住むエリア。ショッピングモールの中にありますので、買い物がてら気軽にいらしていただけたらうれしいですね。

どんなクリニックをめざして開業されたのですか？

患者さんがご自身のお口の中に自信を持って、笑顔になって帰れるよう心がけています。歯は大事な顔の一部で毎日鏡で見るものですから、良い状態だと気持ちが良いですよね。それに生きていくのに欠かせない「食」にとっても、大切で重要な役割を担っています。当院に来てくださった方々が、お口の中が良い状態になり、笑顔が増えること、それが私の一番めざすところです。そして歯医者にネガティブなイメージを持たれている方にも、安心して通っていただけるクリニックになれたらと思っております。そのために診療の際には、相談しやすい雰囲気づくりに努めていますし、極力無痛の治療を心がけております。麻酔が苦手な方も多いので、なるべく痛くないよう細心の注意を払っています。

お子さんも安心して通えるよう、いろいろ工夫されているそうですね。

はい。お子さんが嫌がるなら無理に治療を進めず、まずはしっかりコミュニケーションを取るよう心がけています。「今のお口の中はこんな様子だよ」など優しく伝え、自発的に治療に取り組めるようサポートしています。鏡でお口の中を見てもらい、興味を持ってもらえるような声かけもします。治療に対する恐怖心が強い場合は、歯磨き指導からスタート。まずは、恐怖心を和らげることを優先します。さらに、お子さんが楽しく通えるよう院内におもちゃをそろえたキッズルームや、ご褒美のカプセルトイも用意しています。キッズルームが楽しいようで、入り口からキッズルームに直行し楽しく遊んでくれている声を聞くと私もうれしくなります。

納得できる治療を提供するため、こまやかに寄り添う

治療法はどのように決めているのですか？

ただ痛みがある所を治すだけではなく、その奥の根本にある、そうなった原因を改善していくことがとても大切だと考えています。原因を伝え、患者さんにも理解していただいた上で再発しないような治療法を決定していきます。お口の中の健康は、全身の健康につながっているんです。例えば、噛み合わせのゆがみからお体のゆがみにつながっていたり、定期的な口腔内のメンテナンスを受けていない方は認知症になるリスクが上がったり。精神面にも大きく影響しています。お口の中が良い状態であると、気分もいいですし笑顔になれると思うのです。納得のいく治療を提供できるよう、しっかりとお話を伺うように心がけていますし、良い状態を長く続けていただけるように、トータルでサポートできればと考えています。

先生が診療の際に心がけていることをお聞かせください。

お口の中をいい状態にして行くよう、患者さんが安心し納得できるまでカウンセリングの機会を設けています。中には他院での診察結果が不安、よくわからなかったために当院へ来院される方も少なくありません。インプラントやセラミックを聞いたことはあるが、具体的にわからないといった声もよく耳にします。疑問点を聞き逃さないために、こちらからも問いかけることを大切にしていますね。また一つの治療法にこだわることなく、さまざまな選択肢を提示することにも努めています。審美性を追求されたい方には自費診療の範囲も含めとことん追求していきますし、保険診療を望まれるのであれば、その中でベストを尽くすなどお一人お一人の状況を考慮した治療を心がけています。

それでは、保険診療と自費診療の違いは何でしょうか？

見た目の美しさはもちろんですが、機能面や適合面での差も大きいです。型を採る材料から異なるため、より周りの歯に合わせて作ることが可能です。年数がたってもかぶせ物と歯の隙間が生まれにくいため、その後虫歯になりにくいのです。保険治療で使用するプラスチックの材料だと、患者さんの要望どおりに歯がなじまない場合もあるんです。一方、自費治療のセラミックでは、こまやかな色調を再現することが可能なため周りの歯になじむことはもちろん、長持ちが見込める治療が可能なのです。10年後、15年後を見据え、長持ちする治療を提供するよう心がけています。そのため、自費や保険に関わらず、3ヵ月に1度の定期検診を勧めていますね。長期にわたって良い口内環境を維持していけるようサポートすることを大切にしているんです。もちろん患者さんのご意向を尊重しますので、通い続けられるように頻度は相談して決めています。

歯周病治療や審美歯科にも注力

先生が注力されている治療はどのようなものでしょうか？

最近では、歯周組織再生療法についても注力しています。これは、歯周病にかかり、減少してしまった顎の骨の再生をめざす治療です。現代は、医療の進歩によって顎の骨の再生を図ることも可能になっています。歯周病は若い方から高齢の方まで幅広く身近な病気で、当院の患者さんの中でも歯周病が進行して悩んで来院される方も多いです。そのためできるだけ歯を抜かず、ご自身の歯を長持ちさせられるように、再生療法にも取り組んでいます。保険適応の範囲でも対応可能ですので、歯周病がひどいのは治らないと諦めずに、相談していただきたいですね。歯周病治療については、経験豊富な歯科衛生士と連携を取り、患者さんに合った歯周病の治療を提供しているので安心して来院していただければと思います。

セラミックを用いた治療やホワイトニングもされているのですね。

そうなんです。私が女性歯科医師ですので、相談しやすいのではないかと思い、審美的ケアも提供できる体制を整えました。歯に関しての悩みや希望は人それぞれですので、私も学び続けています。もちろん歯を削ったり抜いたりすることがないのが理想ですが、治療が必要になった際には、インプラントやセラミックのかぶせ物も選択していただけます。審美的に優れているというのはもちろんなのですが、他の歯を守るという意味でも、インプラントやセラミックのかぶせ物は有用であるということを知っていただきたいですね。ホワイトニングについても、歯科医院で行うオフィスホワイトニングは、忙しくて時間が取れない方に人気なものです。男女問わず、ホワイトニングは、顔色も明るくなることにもつながるのが期待できるのでお勧めですよ。

最後に今後の展望や読者に向けたメッセージをお願いします。

不安で納得できなかったことを相談したり、悩みを聞いてもらえそうといった気持ちで来院していただきたいです。初診カウンセリングは、院長である私が患者さんとしっかりお話しできる時間にしていますので、些細なことでも相談していただければと思います。また、当院はスーパーに隣接しており、お買い物ついでに寄っていただくことも可能です。半個室状態で患者さんのプライバシーを考慮したり、お子さん連れで来院できるよう、子ども好きなスタッフが診察中にお子さんを見たりと、より気軽に通いやすくするための環境作りにも配慮しています。歯は大切なご自分の一部ですから、当院に来院してくださった患者さんが皆、来る前よりも自信を持てたと笑顔になれるよう、精一杯お力になる努力を続けていきたいですね。