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權藤 健二郎 院長の独自取材記事

ごんどう小児科クリニック

(福岡市東区/千早駅)

最終更新日:2025/07/24

權藤健二郎院長 ごんどう小児科クリニック main

千早駅から徒歩3分、2013年の開業以来、地域の子どもたちの健やかな成長をサポートしている「ごんどう小児科クリニック」。權藤健二郎院長は、長く大学病院や福岡市立こども病院で小児神経科を専門に、発達や知的な障害、てんかんなどの診療に携わってきた経験豊富な医師だ。子どもだからと決めつけをせず、一人の人間としてフラットに向き合うのが信条。「泣くのも喜ぶのも、すべてに一生懸命な子どもたちが最近ますますかわいく思える」と温かい視線を向ける。診療は時間予約を取っている患者が優先になるが、予約なしの来院でも柔軟に受け入れることができるよう配慮。“安心”の詰まったかかりつけクリニックをめざす權藤院長に、診療の特徴や受診する親子への思いを聞いた。

(取材日2021年1月16日/再取材日2025年3月5日)

子どものつらい症状を、何とかくみ取ってあげたい

どのような患者さんが多く来られていますか?

權藤健二郎院長 ごんどう小児科クリニック1

お子さんの発熱や咳、鼻水、おなかを壊した、といった感染症で受診されることがほとんどです。痛がっているところだけでなく、様子をうかがいながら一通り全身を診るのが小児科診療の基本。いろんなお子さんが来られますが、みんな同じように、お子さんは自分の症状やつらさを言葉で伝えるのが難しいという前提に立ち、そこを何とかくみ取って診断・治療につなげられるよう心がけています。お子さんの調子が悪いとき、このまま様子を見るか受診させるか迷うこともあるかと思いますが、判断のポイントは、元気があるかどうかです。熱はないが目がうつろ、食べたり飲んだりがうまくできていない、夜眠れず昼間元気がない、などの場合はすぐ小児科を受診してください。もし待合室でじっと待つのが難しいなど、何かお困り事がありましたらスタッフにお声かけくださいね。

自分の症状を言葉で伝えるのが難しいお子さんの診療において、特に大切にされていることは何ですか?

お子さんは診察室に入ってきた瞬間が一番落ち着いていますから、その時の顔色や様子を見逃さないようにしています。熱があれば顔が赤かったり、脱水や低血糖のときは青白かったりすることもありますし、様子によってはそのまま別室のベッドで休んでもらうなどしながら、なるべく早い段階で状態を把握できるよう努めています。親御さんからの情報もとても重要で、診察室では私の正面に親御さん、その右隣にお子さんに座っていただきます。お子さんの頭越しに人と話すのは私はどうも好きではないので、三者がちょうど三角形になって、膝を突き合わせるようにして座る形ですね。リラックスした雰囲気をつくるよう努め、お子さん、親御さん両方から十分にお話が聞けるようにしています。

乳幼児健診とワクチン接種の時間帯を、一般の診療時間と分けてあります。

權藤健二郎院長 ごんどう小児科クリニック2

感染症の患者さんと待合室で一緒にならないようにするためです。木曜以外の平日14時~16時は主に乳幼児健診とワクチン接種を行っており、ウェブ予約も可能です。当院は早期からの乳幼児健診に対応、さらに弱視や斜視などのスクリーニングができる視力測定器も導入し、3歳までには視力に問題のある子を見つけてあげたいと考えています。ワクチン接種についてはスケジュールのきめ細かなサポートを行うと同時に、ワクチンに対する疑問や副作用への不安が大きい方には丁寧な説明を心がけます。ワクチンは本人が病気にかかるリスクを減らすためだけでなく、集団免疫を高めるためにも重要ですから、基本的には接種をお勧めしています。

子どもの健康と発達を身近で見守るかかりつけ医として

院長が小児科の道に進んだ理由は何だったのですか?

權藤健二郎院長 ごんどう小児科クリニック3

中高生の頃から人間の心の発達に興味を持ち、将来は人相手、心相手の仕事をしたいと思っていました。心とは、要は頭ですよね。医師として何を専門にするか、精神科なのか脳神経外科なのか神経内科なのかといろいろ迷いました。人間の全身の発達を診る全人的な医療ができるのは小児科だけじゃないかと考え、この道を選択したんです。でも実は、私は昔、子どもが苦手だったんですよ。九州大学医学部に入っていろんな患者さんと出会う中で、「子どももなかなか大変なんだな」と見方が変わりました。形は違うし言語も十分じゃないけれど、大人と同じように悩んだり考えたりする一人の人間だと思えるようになって、がぜん小児科が面白くなりました。

小児神経科が専門と伺いました。

大学病院の小児科へ入局し、福岡市立こども病院では小児神経科部長として、発達や知的な障害、てんかんなどを診てきました。そんな中で、お子さんが大きくなる過程で健康や発達に心配なことがあるときに、最初の相談先となれるかかりつけ医をめざしたいと、2013年に当院を開業しました。当院で心理テストや知能テスト、脳波検査ができるわけではありませんが、まずはワンステップになればと。身近な小児科医に相談してみたいという方は時間を取りますので、事前に電話でご予約ください。専門機関や二次病院への橋渡しも可能です。

早期に相談することが大切なのでしょうか。

權藤健二郎院長 ごんどう小児科クリニック4

子どもの発達に関していえば、「早期発見」だけがキーワードではありません。例えば自閉症や多動の症状があるお子さんに関しては、お子さんの状況を早く理解してあげるという意味で、早く相談していただくのは良いことなのですが、それで問題がすべて解決するわけではありません。その後の育児、教育をどうするかはもっと大きな問題です。程度が軽ければ、特別に受診する必要もないわけですが、程度を見極めることは難しいことだと思います。けんかやかんしゃくで友達とうまく接することができないなど、学校生活で困ることが出てくるようであれば専門家に相談するタイミングかと思います。また、子育ての心配を自分でも気づかないうちに一人で抱え込んでしまう親御さんもいると思います。本人やご家族のつらさが重なる前にご相談くださいね。

予約優先制。予約なしでも受診は可能

受診は時間予約とお聞きしました。また待ち時間はかかりますが、予約なしでも受け入れているのですね。

權藤健二郎院長 ごんどう小児科クリニック5

きちんとスケジュールを立てたい方、待ち時間を少なくしたい方はウェブやお電話でぜひ時間予約をお願いします。でももし事前に予約する余裕がなかったり、予約したい時間の枠が取れなかったり、予約時間に縛られずにお子さんや親御さんのタイミングで行けるときに行きたいというような場合でも、予約の方優先なので少しお待ちいただくかとは思いますが、予約なしでも受診していただくことができます。お子さんは急に発熱したりするものですし、臨機応変な対応ができるよう完全予約制にはしていません。地域の皆さまのニーズに応え、柔軟に受け入れていきたいと思っています。

元気をもらえるような、明るい雰囲気の院内ですね。

ありがとうございます。少しでも元気が出るようにと、黄色やオレンジなどのビタミンカラーを随所に取り入れました。また、靴のまま院内に入れるようにして段差をなくし、ベビーカーや車いすのまま診察室まで入れるようにスムーズな動線を確保。発熱や発疹、水疱などの症状がある患者さん専用の入り口と待合室を別に設け、換気や紫外線照射、ドアノブの定期的な消毒をするなど、院内感染対策を徹底しています。また、入居しているビルの駐車場は、屋内のため雨天時に濡れずに乗降できますので、車でお越しの方はぜひご利用ください。来院時は問診票を書いていただいた後に、看護師が症状の経緯などを丁寧に聞き取り診察につなげます。私も看護師も、お子さんだけでなく親御さんの様子も気にかけています。心配事などありましたらお気軽にご相談ください。

開業から10年以上になります。改めて今、患者さんに伝えたいメッセージをお願いします。

權藤健二郎院長 ごんどう小児科クリニック6

そうですね。メッセージというか感想ですが(笑)、最近やっぱり子どもたちってかわいいなあと思うんですよ。怖がったり喜んだり褒められてうれしがったり、もうみんな一生懸命。僕たちがわからない、神さまの領域の人たちだと思っています。その子どもたちを見ている親御さんも頑張っているし、ほほ笑ましいし、私は応援したい気持ちでいっぱいです。私は身近なかかりつけ医として、これからもこの地域の親子を見守っていきたいですね。

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