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小児口腔育成の認知度を高め
未来を支える子どもたちに生きる力を

なりとみ歯科

(鳥栖市/田代駅)

最終更新日:2025/08/13

なりとみ歯科 小児口腔育成の認知度を高め 未来を支える子どもたちに生きる力を なりとみ歯科 小児口腔育成の認知度を高め 未来を支える子どもたちに生きる力を
  • 保険診療

多くの子育て世代に小児口腔育成の重要性を知ってもらうべく、さまざまな活動を行っている「なりとみ歯科」。「これからの日本を支える子どもたちに生きる力を蓄えてほしい」、成富健剛院長はそんな熱い想いを胸に小児口腔育成に取り組んでいる。「全国各地で多くの子どもたちが質の高い口腔筋機能療法(MFT)を受けられる環境の構築を」という目標を掲げ、歯科医師に向けたオンラインセミナーなども実施。また、管理栄養士や保育士など子育てに関わる人たちとの多職種連携による情報発信にも注力。職種は違えど、皆「子どもたちの明るい未来を育みたい」という同じ想いがベースにあるため、「進む道がぶれないんです」と満面の笑みを浮かべる。今回は、現在の取り組みに至った背景などについて詳しく聞いた。

(取材日2025年7月2日)

少子高齢化が加速する今、未来を担う子どもたちの生きる力を育むための「小児口腔育成」に着目を

Q小児口腔育成とはどのようなものなのでしょうか?
A
なりとみ歯科 歯並びや噛み合わせの問題から全身に影響することもあるという

▲歯並びや噛み合わせの問題から全身に影響することもあるという

近年、顎の未発達により歯並びや噛み合わせなど口腔内に不具合が起き、本来持つポテンシャルの低下を招いている可能性の高いお子さんが増えています。その原因が歯だけなら良いのですが、呼吸器や集中力といった全身に影響していることはまだ多くの方がご存じではありません。例えばお口がぽかんと開いたお子さん。この状態は本来の鼻呼吸ではなく口呼吸をしていることが多いです。すると、歯並びの悪さや虫歯、口臭のリスクが高まるだけでなく、風邪をひきやすい、また鼻詰まりによるいびきや睡眠時無呼吸症候群、さらに集中力を妨げる原因になることも。その状態を早い段階から予防・改善するためのトレーニングを小児口腔育成といいます。

Qいつ頃から開始すると良いのでしょうか?
A
なりとみ歯科 広々とした待合室には充実したキッズスペースも完備されている

▲広々とした待合室には充実したキッズスペースも完備されている

まずは親御さんが知ることが大事ですので、妊娠期に受診することが望ましいと考えます。お子さんが誕生してからは慣れないことの連続で余裕のない方がほとんど。顎の発育が不十分だと歯並びにも悪影響があり、全身の健康や発育にも深い関係性があるということを知っておきさえすれば、育児中に気づきが得られ、受診にもつながりますからね。私はどの治療においてもあまりネガティブなことはお伝えしたくなくて、小児口腔育成も子どものポテンシャルを十分に引き出すための策というように、お子さんの明るい未来を思い描きながら取り組んでいただきたいと思っているんです。本来の才能や生きる力を引き出せると思えば、楽しみしかないですよね。

Qでは、お子さんの受診時期や内容についても教えてください。
A
なりとみ歯科 原因にアプローチし、食事指導や口腔筋機能訓練を行う

▲原因にアプローチし、食事指導や口腔筋機能訓練を行う

私たちが最初にお子さんを診るのは1歳半健診のケースがほとんど。しかし、その時期だと授乳が終わっていることが多いため、断乳前に一度受診され、お子さんの口腔状態を診てもらいアドバイスを受けると良いでしょう。そのため、開始時期や来院頻度もその子によってさまざまですが、正しい舌の動きや正しい口腔周辺の筋肉の動きを覚えて習慣化し、正しく機能させることを目的とした口腔筋機能訓練をはじめ、単に栄養を摂取するだけでない噛むトレーニングも含めた食事指導、生活環境調整、親御さんの気づきをヒントに改善すべき要因にアプローチするなど、その子に適した対応を行っていきます。そのため親御さんのサポートは欠かせません。

Q小児口腔育成に注力するに至った背景もお聞かせいただけますか?
A
なりとみ歯科 口全体の管理を行い、将来のことを見据えた対応を行う

▲口全体の管理を行い、将来のことを見据えた対応を行う

実は高齢者の摂食嚥下がきっかけでした。高齢者が食事をする上で何が問題になっているかを調べてアドバイスをするなどの食事支援を行う中、今の子どもたちと高齢者の口腔機能は同じだと感じたんです。「噛めない」「飲み込めない」、この状態のまま子どもたちが大人になったら大変なことになると思い、口腔機能を高めるための口腔筋機能訓練を開始。呼吸も咀嚼もままならない子たちがどうやって生き抜いていくんだろうと、危機感を覚えています。単に訓練をすれば良いという話でなく、お口から始まる全身の正常な発達のために口腔筋機能訓練は必要なのです。そうやって本来の機能を取り戻せるように、子どもたちの成長を支え、見守りたいですね。

Q積極的に情報発信も行われているそうですね。
A
なりとみ歯科 講演、著書などで積極的に情報発信を行う成富院長

▲講演、著書などで積極的に情報発信を行う成富院長

ええ、当院で治療を行ってもらうのが目的ではなく、小児口腔育成を知ってもらい、子どもの健全な成長を育むのが私の願い。そのために、講演活動をはじめ、SNSやメールマガジンなどでも積極的に情報発信を行っています。さまざまなツールを用いて情報を発信することで、小児口腔育成のことを知るきっかけになればと。そして、同じ想いを持つ歯科医師を増やしたいという目標もあるんです。小児口腔育成をやろうと頑張っている先生の中には、行き詰まっている方も実は多くいらっしゃると聞いています。そういった歯科医師の支援にも力を入れ、多くの方が安心して通える歯科医院が全国各地に増えれば患者さんのご負担も軽減できますからね。

ドクターからのメッセージ

成富 健剛院長

本来、赤ちゃんの口は閉じています。それがぽかんと開いているとなると、抱っこの仕方、アレルギー、食事の内容など、多くの要因が考えられます。すべてを解決できるわけではありませんが、一つでも改善につながるきっかけになればと思い、講演活動にも力を入れています。親御さんへの情報提供が先決だと思っていて。これからの日本を支える子どもたちが生きる力を十分に蓄えられるよう、今後も情報発信に注力していく姿勢は変わりません。保育園や幼稚園などでも保護者に向けた講演やオンラインセミナーなども行っていますので、ご興味のある方はお声がけください。まずは知っていただくこと。この記事もそのきっかけになるとうれしいです。

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