全国のドクター13,851人の想いを取材
クリニック・病院 156,759件の情報を掲載(2025年6月15日現在)

ドクターズ・ファイル会員でできること

予約情報をマイページ上で管理できます!

過去の予約を一覧化

予約内容の確認

予約の変更・キャンセル※

※一部対象外の医療機関もありますので、あらかじめご了承ください

会員登録がお済みでない方は

すでに会員の方は

  1. TOP
  2. 神奈川県
  3. 横浜市中区
  4. 関内駅
  5. 関内サンドウ内科医院
  6. 三道 ユウキ 副院長

三道 ユウキ 副院長の独自取材記事

関内サンドウ内科医院

(横浜市中区/関内駅)

最終更新日:2025/06/12

三道ユウキ副院長 関内サンドウ内科医院 main

関内駅そばにある「関内サンドウ内科医院」は、関内エリアで約30年間、地域の健康を見守ってきたクリニックだ。院内には大きな観葉植物がいくつも置かれ、これまで大切に育てて来られたことがうかがえる。三道由起子院長とともに診療にあたる息子の三道ユウキ副院長は、医学を志した理由を「母の背中を見て育ち、自然と足が向いていた」と語る。消化器内科に従事してきた由起子院長、呼吸器内科・アレルギー科・総合診療内科を専門とするユウキ副院長が力を合わせ、幅広い年齢のあらゆる悩みに対応。多くの医師がめざす「気軽に受診してもらえるクリニック」そのものだが、それは一朝一夕に到達できる境地ではない。同院がこれまでどのような診療を行ってきたのか、現在の強み、将来への展望などを併せ三道副院長に詳しく話を聞いた。

(取材日2025年6月3日)

関内エリアの健康を守り約30年の伝統を受け継ぐ

アットホームな雰囲気の心落ち着くクリニックですね。

三道ユウキ副院長 関内サンドウ内科医院1

母が30年前に関内で開業し、この場所に移転してからも17年がたちました。長年にわたり通ってくださっている患者さん、私のことを子どもの頃から知っているスタッフなどが支えてくれるからこそ、この温かな雰囲気が守られているのだと思います。ここが開業した時、私はまだ大学生で、事務の手伝いをすることもありました。「昔、受付に座っていたよね?」などと患者さんによく言われますが、学生時代の私はまだ皆さんのお顔を覚える技術を習得しておらず「初めまして」になってしまうのは、うれしくも心苦しいところです(笑)。「あの小さかった息子さんが副院長に」と喜んでくださる声を聞くたび、期待に反しないようにと襟を正しています。

現在はどのような患者さんが多いのでしょうか。

私の祖父母世代のなじみの患者さんが多い一方、近隣はオフィス街ということもあり働き世代の新規の患者さんも増えています。風邪や生活習慣病など一般的な内科疾患のほか、当院は消化器内科と呼吸器内科を強みとしているため「おなかが痛い」「咳が出る」といった訴えで来る方も少なくありません。最近、特に気になっているのは咳の患者さんの動向です。例年は冬に増加するのですが、夏を迎えても減少する気配がありません。百日ぜきが流行っていることもあり、咳への関心が高まっている影響もあると思います。咳と一口に言ってもさまざまなタイプがあり、重大な病気のサインというケースもあるので、気になったら早めに受診してください。また、消化器に関しても早期発見・早期治療につなげられるよう、院長が常時、胃内視鏡検査を実施できるようにしています。

先生から見て、院長であるお母さまはどんな医師ですか?

三道ユウキ副院長 関内サンドウ内科医院2

母を一言で表すなら「理想の医師像」でしょうか。数多くの患者さんから絶大な信頼を寄せられていますが、一緒に診療するようになってその理由がわかりました。母はとにかく患者さんのお話にとことん耳を傾けるんです。要点だけなら5分で済むような内容だったとしても、10分20分と時間をかけ患者さんの伝えたいことをすべて受け止める努力を惜しみません。開業医としてプライマリケアの前線に立つようになり、このようなスタイルの診療の大変さをあらめて実感しています。幼い頃、母がとても疲れて帰宅する日も多く「どうしてだろう?」と不思議でしたが、このやり方ではそうなって当然です。私はまだまだ及びませんが、少しでも近づけるように頑張りたいです。

呼吸器内科を専門とし喘息などの治療に力を注ぐ

次に、先生のこれまでの歩みを教えていただけますか?

三道ユウキ副院長 関内サンドウ内科医院3

母は医師、父は理系の学者という家に育ち、進路に迷った時もありました。医学を選んだのは、月並みかもしれませんが誰かの役に立ち「ありがとう」と言ってもらえる点に魅力を感じたからです。順天堂大学卒業後は呼吸器内科に入局しました。呼吸器内科を選んだのは呼吸器症状に苦しむ方は多いのに、循環器や消化器と比較して専門とする医師が少ない点が気になったからです。自分自身、幼少期に喘息を経験していて、同じように苦しむ人を救いたい思いもありました。重症喘息患者への生物学的製剤に関する研究などで博士号も取得しています。当院では15歳以上の喘息に対応していますが「喘息は大人になってからも発症する」ということを啓発していきたいと思っています。

そもそも喘息とはどのような病気なのでしょうか。

喘息とは空気の通り道である気管支に何らかの理由で炎症が起きて狭くなり、息がしにくくなる病気です。小児喘息と違い、成人後に発症した喘息は、統計上完治しにくいことがわかっています。だからこそ、前段階である咳喘息のうちにきっちりと治療して、喘息に移行させないことが大事です。また、喘息の治療で吸入薬を途中で中断し、ステロイド内服薬ばかりに頼るのは正しくありません。ステロイド内服薬は強い発作を鎮める際には有用ですが、一方で高血圧症・糖尿病・高脂血症・骨粗しょう症・肥満などのリスクを高めます。必要最低限の服用で済むように、まずは吸入薬での繊細なコントロールが重要になってくるので、ぜひ呼吸器を専門とする医師に相談していただければと思っています。

喘息以外はどのような呼吸器疾患を診てもらえますか?

三道ユウキ副院長 関内サンドウ内科医院4

例えば「肺の生活習慣病」ともいわれるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)なども受診する人を増やしたいと思っています。中高年男性に多く、日本には500万人以上の患者がいるといわれながら、治療を受けているのはごく一部です。長年にわたる喫煙習慣があり、朝方の咳や痰が長引いている・息切れがする・体力の低下を感じるといった諸症状が特徴です。「年齢のせいかな?」と放置しているうちにゆっくりと症状が進み、酸素ボンベが必要になるまで悪化する例もあるので注意してください。同様に、睡眠時無呼吸症候群も潜在的な患者さんが多い呼吸器疾患の一種です。当院でも簡易検査、精密検査、CPAP療法などを行っています。CPAP療法は最終的には離脱をめざして、栄養指導や運動指導をしながら建設的な治療をしていきたいです。

総合的な内科診療を実践し、生活習慣病の管理にも意欲

患者さんと接するときに何を大切にしていますか?

三道ユウキ副院長 関内サンドウ内科医院5

どの患者さんともよく話して、心から納得していただける治療をともにつくり上げていくことを大切にしています。町のクリニックにいらっしゃるのは、健康に対する意識が高くて病気に関する知識も豊富な患者さんばかりではありません。母の功績の一つだと思うのですが、当院は本当に気軽にいらっしゃる方が多いんですよ。これはとても素晴らしいことで、これからも気兼ねなくフラッと立ち寄ってほしいと私も願っています。そんな素朴な方々にも健康に関する知識を正しくお伝えできるよう、最新知識を日々アップデートすることも怠りません。

今後の展望についてお聞かせください。

母の診療スタイルを踏襲しつつ「来るもの拒まず」の精神で、さまざまな方々のお役に立てればと考えています。私は日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本アレルギー学会アレルギー専門医、日本内科学会総合内科専門医でもあるので、それぞれの専門性を生かしながら幅広い診療ができるのが強みです。糖尿病などの生活習慣病の管理を求める患者さんが非常に多いのも実感しているので、遠くない将来に強化できたらいいですね。現在は、午前中は私と母、午後は私が一人で診療にあたっていますが、診療体制も見直していきたいです。ベテランのスタッフたちにはこれからもできるだけ長く活躍してほしいですが、新しいメンバーも迎えつつ、温かな雰囲気をみんなで守っていきたいと思っています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

三道ユウキ副院長 関内サンドウ内科医院6

呼吸器内科は関内エリアではまだ少ないので、咳などの呼吸器症状が心配なときはいつでも頼ってください。呼吸器を専門とする医師の治療は、単に咳を止めるだけではありません。一人ひとりの体質を見極め、先々までを見通した治療を行うことを原則としています。喘息で命を落とす人は激減したとはいえ、現在も喘息死は年間約1000件あるので、少しでも気になるならば早めにご相談ください。そのほか、健診異常の相談、生活習慣病などの管理なども行っています。すべてにおいて、当院はオートマチックに患者さんをポンポン回すような診療は行っていません。一人ひとりに「来て良かった」と思っていただけることを大切にしていますので、一度お話を聞かせていただければ幸いです。

Access